LinearLiner

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第3話 リニアが浮いた!

磁力による浮上・走行を考える上で避けては通れない大きな選択。
電磁石化のON/OFFを切り替えるコイルを車体に内蔵するか、レールに内蔵するか。

レールにコイルを入れるとなると、レールが広がれば広がるほどコイルの数が必要になりコストも膨れ上がる。また、レイアウトの拡張を想定した場合、自由につなげたレールのそれぞれの位置で電流のON/OFFを行うことは、車両内1か所ないし2か所で切り替えを行うよりも複雑なシステムになることが想像できた。
「よし、コイルを入れるのは車両内で決定だ」

浮上と走行はそれぞれ異なる種類の磁石を用いることにした。一つの磁石で浮上・走行の両方を担おうとすると、コイルの電磁石化を止めた時に反発力を失い浮上を保つことができないため、磁石は増えるがこれは仕方のない判断だった。
「浮上状態を保つためには、レールに磁石を敷き詰める必要がある。走行用は磁石の量を減らすためにも、間隔を空けて設置しよう」

それからは浮上・走行それぞれどのような磁石が良いか、磁石探しが始まった。車両側につける浮上用の磁石は比較的早くに見つかり、安定性を求め1車両につき4隅につけることにした。

「レールに敷きつめる磁石をどうしたものか、、、」
通常の棒磁石やマグネットテープの活用など様々な案は出るがコストや浮上の安定性が見合わない。NとSが頭を悩ませながらホワイトボードとにらめっこしていたまさにその時、、、
「あ!これだ!!」
そう、答えはこんなにも身近にあった。

マグネットバーを活用することは2つの思わぬ発見をもたらした。偶然手にしたこのマグネットバー、なんと片面にN極とS極両方の磁極が配置されているタイプのものだった。これはNかSどちらか1つの磁極だけで反発力を得るよりも2倍の力を得る事ができ、結果的に浮上の安定性が向上したのだ。反発すると言えば片方の極同士、と考えていたNとSには思いもよらなかった逆転の発想だった。
もう1つの発見は、マグネットバーがゴム磁石で、形状に柔軟性があった事。ストレートレールだけでなくカーブレールの曲面にも対応できる、レール用の磁石として願ったりかなったりの素材だったのだ。

2月も終わりに差し掛かる寒い雪の日、ついに、ついに
「リニアが浮いた!」

 

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