LinearLiner

TOP > 開発日記:第6話

第6話 ラン リニア ラン


リニアは浮いた、リニアは走った、だが、遅い!

リニアモーターカーと言えば未来の“超特急”。
その走行スピードが遅くては話にならないじゃないか。

「3週間で、リニアのスピードを今の5倍にしなければ。俺はどうなってしまうのか・・・」

限られた時間の中で、様々な条件を見直した。
・コイルの開発
・磁石の種類・形状
・推進用磁石と浮上用磁石の位置関係
・車両側面のローラーの調整
・浮上用磁石のサイズ

例えばコイルについては、タカラトミー製品の「のほほん族」の技術をフルに活用した。太陽電池でゆらゆら首をふる癒し系トイののほほん族で開発されていたコイルと磁石の駆動装置の技術、この先行技術があったからこそリニアライナーに組み込むスペシャルなコイルが完成したのだ。

磁石については、より磁力の強いネオジム磁石を試したが、磁力が強すぎて走行のバランスが取れなくなってしまった。また、どことなく勘で選んだ推進用の円形磁石を四角い形状に変えてみたが、これもうまく走らなかった。

推進用の磁石と浮上用の磁石が緩衝しているのではないかという仮説から、レール幅まで変えながら様々な条件を試したが、これまた何をやっても走行性能は悪くなるばかり。。。レール幅とローラー幅を調整し、余白を作れば浮上・走行ともにガタつき、狭くするとローラーが壁に当たり過ぎて速度が出ない。浮上磁石をスリムにしたが、S極の部分とN極の部分の割合にズレが生じてしまい、結果元の幅に戻すことにした。

Nは迷っていた
「一番最初に組み上げた試作に対して何を調整してもうまくいかない。これはたった一回のまぐれだったのか?
理論的にはスピードを上げながら進み続けるはずなんだ。センサーで磁力を読み取り、コイルに電流を流す、、、ん??まさか!」

おもむろに車両のカバーを開けるN
「これだ、この距離だ!」

そう、高速センサーで磁力を感知し、コイルに電流を流すまでの配線の距離。この距離を伝わる時間がコイルとレールに埋め込まれた磁石の位置関係を微妙に狂わせており、反発力を十分に得ることができなくなっていたのだった。

それに気づいたNは車両内部のあらゆる位置、あらゆる角度でセンサーの配置を試みた。
その結果、最も良いタイミングでコイルが電磁石化する位置を導く事に成功した。

赤ん坊のようによちよち歩きだったリニアが、やっと子どものかけっこくらいには格好が付くようになってきた。

「ついに社長に見せる時がきた」


ページの終わり