COLUMN

LOGIC OF BRAIN ~1単位目~

201710/06
SPECIAL

LOGIC OF BRAIN ~1単位目~

はじめに

はじめまして、voidです。
先日放送された、7/25のニコ生公式番組「ウォーブレ最前線営業所! ~高性能イヤホン購入検討SP~」では大変お騒がせしました!
WAR OF BRAINS Re:bootから《慟哭のジル・クライハート》専用曲の「Beyond The Destiny」や、《呪帝 ムスカ》専用曲の「Thanatos」にて作編曲を担当させていただきました音楽ゲームクリエイターであり、カードゲーマーでもあります。
本記事ではそれらゲームを彩る音楽の世界観についての解説を行う…わけではなく、WAR OF BRAINS シリーズについて、私がこれまで自身の楽曲制作にも多大な影響とインスパイアを受けてきました20年以上の歴史を持つ紙のTCGでの経験を活かした、カードゲームに関する理論的な観点からのコラムをお届けできればと思っております。
第1回目となる今回は、すべてのカードゲームに汎用性がある、トレーディングカードゲームにおいて“数学的な視点から”の情報を、コラムとして執筆させていただければと思います。

今後のみなさまの「WAR OF BRAINS」内でのデッキ構成・プレイングに関して、少しでもご参考になればと思っております。

長くなりますが、ご一聴のほど何卒宜しくお願い致します!

確率を把握して勝率を上げよう

デッキ構築においては、
「2コスを何枚入れれば先手2ターン目に動けるのか?」
プレイングにおいては、
「このデッキ残り枚数で相手が《先手必勝》と《ウルゴ・バシュー》をトップデッキしてライフが削りきられる可能性はどれほどか。確率が低ければ状況によってはケアを諦めて攻めよう。」
等、確率を把握しておくと、このような場面で正しい判断をすることができます。勿論、確率である以上”必ず”はありませんから、8ターン目にデッキに1枚刺しの《検体No.294》を引かれて負けてしまう、3枚入れたはずの《スウィート・メス》が引けない。といったことは稀に発生します。しかし、何百戦と重ねていくにつれ、確率を把握した上でプレイングを選択していくことは勝率に間違いなく貢献します。

初手にこのカードが欲しい

・アグロSHEDOの《古の巨兵 グオラス
・コントロールSHEDOの《豪神の力
・アグロTAOSINの《龍の子
・テンポUNIONの《魔弾にうつろうエデン》・《サイコ・バトラー
等、ゲーム序盤であればあるほど効果の高いカードを初手に引くことで、いきなり優位に立ちペースを握ることが出来ます。

【Fig.1】デッキトップから所定の枚数を引いた際、特定の1種類のカードを1枚以上引く確率。(ただし、特定の1種類のカードを引くために、他のカードは全てマリガンする)

※表は横にスクロールしてご覧になれます

先手 ドロー枚数 / ターン数
デッキ
投入枚数
3枚 4枚
Turn1
5枚
Turn2
6枚
Turn3
7枚
Turn4
8枚
Turn5
9枚
Turn6
10枚
Turn7
11枚
Turn8
1枚 14.4% 16.8% 19.1% 21.4% 23.7% 26.0% 28.3% 30.6% 32.9%
2枚 27.1% 31.0% 34.9% 38.6% 42.2% 45.7% 49.1% 52.4% 55.6%
3枚 38.2% 43.2% 47.9% 52.4% 56.6% 60.5% 64.2% 67.7% 70.9%

※表は横にスクロールしてご覧になれます

後手 ドロー枚数 / ターン数
デッキ
投入枚数
4枚 5枚
Turn1
6枚
Turn2
7枚
Turn3
8枚
Turn4
9枚
Turn5
10枚
Turn6
11枚
Turn7
12枚
Turn8
1枚 19.0% 21.3% 23.5% 25.8% 28.0% 30.3% 32.5% 34.8% 37.0%
2枚 34.8% 38.4% 41.9% 45.3% 48.6% 51.8% 55.0% 58.0% 60.9%
3枚 47.8% 52.1% 56.2% 60.1% 63.7% 67.1% 70.3% 73.3% 76.0%

Fig.1より、先手2ターン目にこれらのカードが引ける確率は3枚積めば47.9%と、半分にわずかに満たないといったところです。一方、後手1ターン目にこれらのカードが引ける確率は、3枚積みで52.1%と半分を超えています。

先手後手を考慮すると、4戦に1戦は後手1ターン目《古の巨兵 グオラス》《豪神の力》が決まります。デッキに3枚しか入ってないカードでもこれほど高い発生率であるということは、相手がSHEDOで後手を取られた場合に対応できるようなデッキ構築・マリガンをする必要があります。

【Fig.2】 デッキトップから所定の枚数を引いた際、特定の1種類のカードを1枚以上引く確率。 (ただし、マリガンは考慮しないものとする)

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(%) ドロー枚数 / ターン数
デッキ
投入枚数
3枚 4枚
先1
5枚
先2
後1
6枚
先3
後2
7枚
先4
後3
8枚
先5
後4
9枚
先6
後5
10枚
先7
後6
11枚
先8
後7
11枚
先9
後8
16枚 20枚 24枚 28枚 32枚
1枚 7.5 10.0 12.5 15.0 17.5 20.0 22.5 25.0 27.5 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0
2枚 14.6 19.2 23.7 28.1 32.3 36.4 40.4 44.2 47.9 51.5 64.6 75.6 84.6 91.5 96.4
3枚 21.4 27.7 33.8 39.4 44.8 49.8 54.5 58.9 63.0 66.8 79.5 88.5 94.3 97.8 99.4

マリガンを考慮しないとこのような確率になります。最速《堅厳龍 ダンダマイト》《魔法結界のフローラ》(《審判の龍騎士 ジャオロン》や《豪神の力》は考慮しないものとする)に返しのターンで対応可能な《強者の裁定》《妨害傭兵 グスマン》《ファンキー・ボム》等を引いているかはこのような確率になります。

2コスユニットを先手2ターン目に出したい

WAR OF BRAINSは、手札が切れてメモリが余ってしまうような展開になることが少ないため、序盤の展開差が最後まで響いてしまうことが多々あります。その為、2ターン目をパスしてしまうと盤面が負けた状態でゲームが進んでいくことが多く、特に全体除去やワンショットキル手段に乏しいデッキにおいては致命傷になります。

【Fig.3】 2コス以外のカードを全てマリガンし、先手2ターン目に行動できる確率

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  2コスユニットと能動的に動けるカードの枚数
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
先手2ターン目 47.9% 58.6% 67.3% 74.4% 80.1% 84.6% 88.3% 91.1% 93.3% 95.0%

Fig.3より、先手2ターン目にアクション出来る確率は、2コス7枚積みでようやく8割を超えます。先手を取る確率が50%だと考えると、10戦に1戦という頻度までは2コスが出せない“事故”を抑えることが出来ます。ただし、積む枚数が増えるごとに1枚あたりの確率の上昇は緩やかになります。

・後半引いて嬉しくないカードが増え、トップデッキ対決が不利になる
・《テスタ・パンク》や《キュア・サンクチュアリ》の格好の餌

という弊害にも繋がるため、何枚にするかというところに明確は答えはありません。

全体除去を持つコントロールデッキや、一撃必殺のコンボデッキはともかく、こちらから能動的に動いて盤面でプレッシャーを掛けていくようなアグロデッキやミッドレンジデッキでは、2コスは7枚以上が目安になるでしょう。注意してほしいのは、ここで言う2コスはユニットまたは能動的に動ける《豪神の力》のようなスペルである必要があるということです。《フェアリー・ガス》や《エクストリームインボイス》は相手の動きによっては使えないし、他にも《妨害傭兵 グスマン》や《飛脚兎 イナバ》等、特定の状況で使うためのユニットも2コス域換算するのは避けたいところです。

2枚コンボはどれくらい決まる?

・《双警機 アルト=オルト》+《宵の露 アサギリ
・《恥ずかしがり屋のアイシャ》+《響水神 セイレーン
をはじめとする2枚コンボは、それだけでは即座に決着をつける程の力はありませんが、有利不利を大きく覆してしまうものが多いです。そこで、2枚コンボの成功確率をまとめてみました。こちらもマリガンは考えないものとします。

【Fig.4】マリガンを考慮せず、2枚コンボが揃う確率

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  ドロー枚数
(%) 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 16 20 24 28 32
3枚×1枚 1.1 2.2 3.5 5.2 7.1 9.1 11.4 13.9 16.5 19.2 31.1 43.8 56.3 68.3 79.5
3枚×2枚 2.2 4.3 6.8 9.8 13.2 16.8 20.7 24.8 29.0 33.3 50.6 66.5 79.6 89.4 95.9
3枚×3枚 3.3 6.2 9.8 13.9 18.4 23.2 28.2 33.3 38.4 43.5 62.5 77.9 88.9 95.6 98.9
3枚×6枚 6.3 11.4 17.3 23.6 30.0 36.4 42.7 48.7 54.3 59.6 76.5 87.5 94.1 97.7 99.4

Fig.4より、「アサギリオルト」の最速である先手7ターン目/後手6ターン目(《蟲拳 クウ》《山の占い術》はヤバすぎるので除外)の時点で33.3%と、ケアを怠ると痛い目を見る事がわかります。
ちなみに、懐かしの《ウェルカム伯爵》+《狂学者 ウィットフォード》の最速(先手7ターン目/後手6ターン目)成功確率は《マジック・ボイル》等を考慮しない場合13.9%です。ゲームチェンジャーが絡む2枚コンボは、かなり成立し辛いです。

ゲームチェンジャー絡みの3枚コンボはケアできない?

クローン・フィーバー》+《情熱の王女 エモ》+《狂審者 ウォットフォードΣ》の「エモΣコンボ」や、《飛脚兎 イナバ》+《覇王 白獅子》+《獣姫 セツナ》or《二刀流 ハナ》等のゲームチェンジャーを含む3枚コンボは「揃えば勝ち」といえるほど強力なものが存在します。

【Fig.5】 マリガンを考慮せず、3枚コンボが揃う確率

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枚数の
組み合わせ
ドロー枚数
単位:% 4 8 12 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38
3×2×1 0.2 2.8 9.1 19.2 25.4 32.3 39.6 47.1 54.7 62.2 69.5 76.5 83.1 89.2 94.9
3×3×1 0.3 3.8 12.0 23.9 30.9 38.1 45.5 52.8 59.9 66.6 73.0 79.0 84.6 89.9 95.0

対LAPISでは「アサギリオルト」「イナバセツナ白獅子」のどちらかをケアした場合、もう片方はケアできないことが大半です。「アサギリオルト」コンボを決められても逆転できる場合は「イナバセツナ白獅子」をケアするために《ラッキー》や《追憶の聖戦士 シルヴィア》等のガーディアンを並べれば良いですが、「アサギリオルト」コンボで盤面を壊滅させられてしまうとほぼ敗北してしまう状況であれば、
1)イナバセツナ白獅子コンボ:Fig.5より12枚ドロー時点で9.1%
2)アサギリオルトコンボ:Fig.4より12枚ドロー時点で43.5%
揃う確率の低い「イナバセツナ白獅子」より「アサギリオルト」をケアしたほうが勝率アップに繋がります。ただし、相手のプレイングがライフを詰めるプランであったり、ドロー枚数が増えてきて「イナバセツナ白獅子」の確率が現実的な範囲内まで来ていたりする場合、この限りではありません。

最後に、上級者はこれらの確率を経験から感じ取っている

何百、何千戦も対戦を行うと、これらの面倒な計算を実施しなくてもこういう状況の確率というものは体感から脳に染み付いてきます。しかし、まだWAR OF BRAINS Re:bootをはじめて間もない方は、これらの一部を頭に入れてデッキ構築をしたり、プレイしたりすることで”経験の差”を埋めることが出来ます。2017年10月7日に開催される、Godbook PRESENTS賞金制大会「WAR OF BRAINS ~VICTOR~」では、こういった事象を経験し尽くしたプレイヤーたちによる、確率に裏付けられたケアと割り切った攻めの応酬が乱れる、高度な駆け引きが見られることでしょう。

当日は私も会場に足を運び観戦させて頂く予定です。
参加を予定されている皆様が繰り広げるであろう熱戦が今から楽しみです。
それではまた!

void
Writer: void

数多くの商業音楽ゲームに楽曲を提供・発表する作曲家。 Tranceを得意ジャンルとし、HouseやTechnoなどクラブミュージックにも精通。 オーケストラやバラードまで多種に渡るジャンルを手がけている。 WAR OF BRAINS Re:Bootにおいては《慟哭のジル・クライハート》《呪帝 ムスカ》に加え、4弾収録の新GAMECHANGER《おてんば王妃 レヴィ》の楽曲も担当している。好きなカードは《麒麟<試>》と《終戦のオルディア》。

今すぐWAR OF BRAINSをプレイ!

アプリ名:WAR OF BRAINS(ウォーオブブレインズ)
ジャンル:対戦型本格カードゲーム
価格:基本プレイ無料(アイテム課金有り)
対応OS:Android4.4以降 iOS9.3以降(推奨端末iPhone6以降)

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