【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

次なる活躍カードはこれだ! 新環境デッキ構築徹底解説!

はじめましての方ははじめまして、そうでない方はこんにちは、
ウィクロスアカデミー新環境科のデッキビルド学を専攻していますシロネコと申します。
本講義ではみなさんが抱えている新環境における悩みや疑問について、私が日々ゲームをプレイしている体験をベースに答えていきます。
悩みが解消されれば、みなさんのウィクロスライフはよりよいものとなっていくはずですので、ぜひ最後まで見ていってください。

講義に入る前に軽い自己紹介を

  • 年間30以上のデッキを考える人
  • 1月中は6個のデッキアイデアを出したため、このままだと72個ペースで震えている。

それではやっていきましょう~。

新環境到来! 注目すべきは色と効果の相性!?

新環境において大幅な変更点がありました。
簡単におさらいします。

・メイン・ルリグデッキの構築制限を撤廃

従来ではチームのルリグに起用している色以外はデッキに採用できませんでしたが、
2月1日からの新環境ではチームの色に関係なく採用できます。
これにより追い風を受けたカードたちが新環境の台風の目となってきます。

シグニ編

さて、どういったシグニがこれに該当するかということを考えていくのですが、
これについては「自身の持つ色と自身のレベル・テキストが噛み合っているかどうか」を軸にしていくとわかりやすいです。
『ウィクロス』では5つの色が存在しており、それぞれにある程度戦術のコンセプトが定められて(個人の感想です)います。

色ごとの特徴
  • 白…高耐久・バウンス・エナ縛り
  • 赤…バニッシュ・エナ破壊
  • 青…ドロー・手札破壊
  • 緑…ランサー・エナチャージ
  • 黒…パワーマイナス・デッキ破壊

基本的にはこのテーマに沿ったカードが登場するのですが、ときどきこの条件から外れたカードがいます。
いくつか例を挙げて解説していきます。

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《幻怪姫 翠子//メモリア》

ピースを使用しアタックすることで対戦相手のターンの防御を成立させられる特殊なシグニ。
アタックさせないというのは非常に強力な反面、得意なランサーを外付けしないといけなかったり、エナを伸ばせなかったりと、「自身の防御でゲームは伸ばせるけど、結局ライフを削りきれなくて負けてしまった」や「そもそも相手のアシスト防御で翠子がアタックできず負けてしまった」ということがそれなりの頻度で起こりうるシグニです。
新ルールにより緑以外のセンタールリグに採用することで、点を取れるようになったり、アタックが通しやすくなりました。

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《幻竜歌姫 オロチ》

こちらは「色のコンセプトとしては合っているけれど、自身のレベルにおいて役割を満たしにくいカード」です。
赤のエナ破壊は確かに強力ですが、あくまで相手を妨害する飛び道具レベルでしかなく、基本的に赤を採用する理由の多くはバニッシュです。
相手のレベル3シグニをバニッシュできるシグニは基本的にレベル3シグニしかいないので、エナ破壊のみの上級シグニは必然的に優先度が落ちます。
エナ破壊だけしたいとなると《幻竜 遊月//メモリア》のレベル1の枠でできてしまうのも優先度が下がっている要因でしょう。
また、赤中心のデッキに採用した時にエナを与えてしまうバニッシュとエナ破壊がコンセプトとして相性がよくないように見えます。
こちらは他の色の除去できる効果を組み合わせることで、エナ破壊を活かせるようになりました。

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《コードラビリンス ムジカ//メモリア》

パワーマイナスはついているものの、黒にもかかわらず相手のエナを縛る能力に長けたTHE・特殊シグニ。
アタック時にシグニをデッキも出す効果もあり、能力自体は強力ですが黒メインのデッキには相性が悪く、以前は青デッキのアシストルリグに黒を採用して使われていました。
新ルールではエナを与えてしまう黒アシストを採用することなく使えるため、より強力なエナ縛りが実現しました。



このようにデッキのメインカラーのシグニとしては採用しづらいけれど、かといってこのシグニたちを採用するために該当する色のアシストを採用はしたくない……というようなシグニがいくつか存在していました。
そういったシグニが構築制限の変更により、これからは色を気にすることなく自由な組み合わせで採用することができます。

ルリグ編

構築制限の変更はルリグデッキにも影響を及ぼしています。
《デス・ビーム・ディーヴァ》《舞イ踊リ色紬》のようなドリームピースが3色分の効果を発揮するようになったことにより、今まで注目されていなかった赤や緑のアシストルリグにも目を向ける必要が出てきました。
その中でも特に活躍するアシストルリグをご紹介していきます。

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バン

少ないコストでルリグアタックまで防ぐ可能性がある《バン=ダカーポ》や攻撃と防御を同時にこなせる《バン=ソロ》が優秀です。
《バン=ソロ》については2ターン目にリミット6を作れるので、レベル2の高いパワーのシグニで固めもでき少ないエナで見た目以上の防御を期待できます。

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アン

1エナを得ながら1点防御ができる《アン-座シ》、1エナで相手の高パワーシグニを処理できる《アン-散リ》とコストパフォーマンスがいいアシストルリグです。
緑ルリグに共通していることですが、レベル1にエナチャージできるカードが多いためエナ縛りやエナ破壊が活躍する環境では強力です。

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リル

レベル1は相手のレベル2シグニをパワー関係なくバニッシュできる《リル・一閃》とコインを獲得できる《リル・炎舞》といったアシストリルグが使いやすいです。
レベル2についても、ドローと攻撃が同時にできる《リル・鼓舞》と防御でありながら2点分の攻めができる《リル・抜刀》は分かりやすく優秀です。

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エクス

赤アシストの中では群を抜いて強力なルリグです。
まずはレベル1の《エクスエコー》
赤ルリグですがドロー効果がついており、青アシストを採用しなくても安定感を確保できます。
さらにレベル2の《エクスクロスファイア》は防御にセンタールリグ以外の色のエナ破壊がついており、複数の色をデッキに採用できるようになった新環境では、今までよりも多くのエナを破壊できるようになりました。

デッキ構築のコツはコンセプトから「2つ」選ぼう!

追い風を受けたシグニを確認したところで、次はデッキを構築について見ていきましょう。
新環境は構築の自由度が上がったことにより、今までのコンセプトを複数組み合わせてデッキを作れるようになりました。
今回は例として5つのおすすめのコンセプトを挙げていきます。

  1. 手札破壊
  2. エナ破壊(エナ縛り)
  3. ライフ破壊(アタック以外のクラッシュ・デッキ破壊)
  4. 《幻怪姫 翠子//メモリア》を通す
  5. ドロー×エナチャージによる莫大なリソース確保

このうちから特化させるなら1つ、多くても2つを選択していくとデッキのバランスを崩すことなくデッキを構築できると思います(3つ要素を詰め込んだデッキを何個か試したのですが、どうしてもどれかが中途半端になってしまいました、かなしい)。
さて、全部解説してもいいのですがあまりの長さにフルマラソン完走レベルのボリュームになってしまったので、私がプレイする中で特に強力だった戦術を4つ簡単に紹介します。

戦術その1 エナ縛り特化

従来のバウンスしながらの攻めに《幻竜歌姫 オロチ》《羅婚石 ダイヤブライド》を絡めてエナ縛りの上からエナ破壊を入れていく戦術です。
この戦術の強みはなんといっても、相手のエナ破壊対策で採用されている《ゼノ・クラスタ》を有効に発動させないことにあります。
バウンスで相手にエナを与えないところから始まるので《幻竜歌姫 オロチ》はアタック時でのエナ破壊が中心になり、《羅婚石 ダイヤブライド》も相手のライフバースト(LB)で選ばれた際のエナ破壊が強力であるため、《ゼノ・クラスタ》を回避しつつ、「ゲームを通してエナが少ない状態」を維持しながら戦うことができます。
サシェやリメンバ、アンジュなどがやりやすいです。

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戦術その2 エナ破壊×《幻怪姫 翠子//メモリア》

エナ破壊と組み合わせると特に凶悪になるのが《幻怪姫 翠子//メモリア》です。
前述したとおり、《幻怪姫 翠子//メモリア》の弱点の一つに「アタックがそもそも通らない」ということがありました。
ですがエナ破壊を組み合わせることにより、相手にアシストルリグにグロウさせることなく安全にアタックを通すことができます。
さらに新ルールになったことで、強力になった《デス・ビーム・ディーヴァ》がエナ破壊とランサー付与を同時にやってくれるため《幻怪姫 翠子//メモリア》と相性がよく、プランを通しやすいです。
お互いエナ破壊デッキ同士の対戦になった時に、エナが少ない状況でも防御回数を増やすことができるため、優位にゲームを進めることができます。
ユヅキや緑子がこの戦術との相性がよく構築しやすいです。

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戦術その3 エナ破壊×手札破壊

とにかく相手のリソースを奪い続けて勝利を目指すタイプです。
今までも《聖将姫 ゆきめ//メモリア》《大装 ゲイヴォルグ》を採用したあややリメンバなどが活躍していましたが、新ルールからはここに《コードラビリンス ムジカ//メモリア》が加わりエナ縛りに拍車をかけられるようになりました。
さらに、こういったデッキは決着までのターンが長くなる傾向にあるため、リフレッシュでデッキがなくなってダメージを負ってしまったり、何度も使いたいシグニを使い切ってしまうことがありました。
ですが、デッキにシグニを戻せる《コードラビリンス ムジカ//メモリア》がそういった悩みも解消してくれるため、非常に厄介な戦術に進化しました。
この戦術と相性がいいのは手札破壊を得意とする青ルリグ全般になりますが、個人的には「コード・ピルルク」は《コードラビリンス ムジカ//メモリア》との親和性もあり戦いやすかったです。

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戦術その4 ドロー×エナチャージによる莫大なリソース確保

上記3つの戦術に対抗策として登場した戦術で、LBやアシストの構成を工夫して相手のリソース奪取の上からしっかりと防御と攻撃を通す戦い方になります。
具体的には《ゼノ・クラスタ》《デス・ビーム・ディーヴァ》のようなリソースを回復できるカードを採用したり、《紅将 トリスタン》のような手札リソースを獲得できるLBを多く採用することで、手札破壊デッキにはそのまま得た手札リソースを軸に戦い、エナ破壊デッキには《翠魔 バン//メモリア》でエナに変換し防御や攻撃に充てていくというような戦術です。
こちらから相手のリソースを取ることは難しい反面、相手の妨害を気にすることなくこちらのプランを通すことができるので、多くの種類のデッキと対戦するという観点で見たときには、他の戦術と比較にならない安定感を誇ります。
構築制限がなくなったことで、《翠魔 バン//メモリア》×《羅植 ルリマツリ》の大量の手札をエナに変換するコンボも気軽に採用できるようになりました。
これから大注目の戦術です。
リソースを大量に確保できるミルルンや、得たリソースを柔軟に割り振れるカーニバルなどが相性のいいルリグになってきます。

新環境構築のポイントはルリグとシグニの役割分担!

ここまでは強力なシグニ・戦術について講義を進めてきましたが、ここからはその戦術を通すためのデッキ構築のやり方をわかりやすく解説していきます。
新環境になり自由度が上がったことで、強いデッキを作るハードルは正直上がっていると思います。
デッキビルドを生業としている私もかなり苦戦している部分になりますが、ぜひ参考にしていってください。

ずばりデッキを構築するコツは、ルリグデッキでまず通したい戦術1つをまとめ、そのあとにメインデッキでもう1つの戦術を入れるか、ルリグデッキの戦術を伸ばすように構築することです。

ここで大切なポイントは「必ずルリグデッキから作る」という点。
ルリグデッキはメインデッキに対し、その時の引きに左右されることなく使うことができるのでまずは通したい戦術を決めてルリグデッキを構築し、その後にメインデッキを考えていくと特に2つの戦術を取り入れた場合は両方中途半端になってしまうことを防ぐことができます。
たとえばセンタールリグに青ルリグをつかうとき、エナ破壊をアシストルリグにエクス、ピースに《デス・ビーム・ディーヴァ》を採用します。
手札破壊はメインデッキに任せることで、対戦中もプランにブレが生じにくく、やりやすいです。

新環境はエナ破壊が中心に!

最後に新環境を対戦してきた中での印象をまとめますが、確実に「エナ破壊」に対しての対策は講じる必要があります。軽い防御で捌けるようにしたり、エナリソースを沢山得られるようにしておくなど何かしらは用意しておかなければ、こちらのやりたいことができない上、相手には好き勝手にされてしまうので気をつけましょう。



さて、本日の講義はここまで。次週はついにディソナ祭が開催されます。
新環境で強くなった既存カードと参戦したディソナルリグがどんな化学反応を起こすのか楽しみです。

ではでは~。

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