コラム

2025.06.05

ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局 Vol.3 

みなさん、こんにちは!ディズニーロルカナ 日本語版 運営チームです。 

本コラムは「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」と題しまして、「セット チャンピオンシップ」の結果を中心に、ディズニー・ロルカナ・TCGのメタゲームの最前線や最新情報を皆様へお届けしていく企画です。 

「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」では、「セット チャンピオンシップ」などの大会結果を紹介し、初心者・中級者の方にも分かりやすい説明で、最新のディズニーロルカナゲーム情報を皆様へお届けしていきたいと思います。 

今回は、約1000名の方が参加された日本初の大型競技イベント「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Spring 東京」(以下、ディズニーロルカナ グランプリ)の結果をピックアップします。 

決勝ラウンドへ進出した64名のメタゲームと活躍したデッキを中心に紹介いたします。一緒に、勝利のカギを探っていきましょう。 

それでは早速みていきましょう! 

ディズニーロルカナ グランプリTop64デッキ分布

1位 「アメジスト/ルビー」 30名 46.9% 
2位 「アンバー/スティール」 11名 17.2% 
3位 「アメジスト/エメラルド」6名 9.4% 
3位 「エメラルド/スティール」 6名 9.4% 
5位 「アンバー/アメジスト」 3名 4.7% 
5位 「アメジスト/スティール」 3名 4.7% 
7位 「ルビー/サファイア」 2名 3.1% 
8位 「アンバー/サファイア」 1名 1.6% 
8位 「アメジスト/サファイア」 1名 1.6% 
8位 「サファイア/スティール」 1名 1.6% 

前週までに開催されていた「セット チャンピオンシップ」でも結果を残していた「アメジスト/ルビー」が1位となりました。 

序盤からキャラクターを場にだして相手のクエストを牽制するとともに、中盤以降は《マーリン – ウサギ》や《FRIENDS ON THE OTHER SIDE》でドロー(カードを引く効果)でき、手札が尽きない優秀なデッキタイプです。 

《マウイ – みんなの英雄》や《マダム・メデューサ – ザ・ボス》で場を支配し、ゆっくりと確実にゲームを進めていくコントロールデッキです。どんな不利な状況からでも一発逆転できる《BE PREPARED》による安心感を含めて、長丁場を戦うのに最適なデッキだったといえるでしょう。 

《マーリン – ウサギ》 

2位に輝いたのは「アンバー/スティール」の組み合わせでした。《シンデレラ – 舞踏会の花形》や《アリエル – 麗しい歌姫》をはじめとした歌声を持つキャラクターと各種アクション・歌カードを組み合わせ、テンポ良くカードを使用していきます。固定パーツが多いため、いかに差別化するかで勝敗がわかれるピーキーなデッキタイプでもあります。 

アクション・歌カードと《ねぼすけのフルート》の組み合わせにより、クエストせずにロアを溜められるのも強みです。キャラクターはレディ状態で並べるだけで相手からチャレンジを受けずに《ねぼすけのフルート》でコツコツとロアを溜めていき、最後の最後でクエストし一気に20ロア獲得を目指します。 

《ねぼすけのフルート》 

3位は「アメジスト/エメラルド」でした。「アメジスト/エメラルド」は低コスト高ロアのキャラクターを採用したアグロ戦略から、手札破壊(カードを捨てさせる効果)に特化した戦略まで、さまざまな構築があります。いずれのデッキタイプもキャラクターを展開していくことにかわりはありませんが、前者は《呪われた人魚 – アースラの被害者》などのロア値重視、後者は《プリンス・ジョン – 強欲王》といった手札破壊とのシナジーを重視しています。 

《呪われた人魚 – アースラの被害者》

同率3位は「エメラルド/スティール」が並びました。先程の「アメジスト/エメラルド」と近しく、手札破壊を重視した戦略です。最大の違いはスティールの特徴である強力なアクション・歌カードの存在。《アースラ – 七つの海の騙し屋》に《風よ吹け》や《持つんだ熱い心》を歌わせれば、いともたやすく場の主導権を握れます。その後は《野獣 – 悲劇の主人公》や《ルシファー – ずるがしこい猫》で確固たる優位を築き、確実にロアを溜めていきます。 

《アースラ – 七つの海の騙し屋》 

ピックアップデッキ 

ディズニーロルカナ グランプリの決勝ラウンドへ進出したTop64デッキの中から、一部のデッキを紹介いたします!  

エメラルド/スティール 

Top16:シロネコ選手「エメラルド/スティール 手札破壊」 

「エメラルド/スティール 手札破壊」は《フック船長 – 強引な決闘者》などの低コストかつ攻撃力3のキャラクターで相手の積極的なクエストを牽制してゲームを長引かせ、《背すじがゾクッ!》や《催眠術》といった手札破壊カードをプレイして、手札へダメージを与えていくデッキです。 

毎ターンインクへカードを置いてインク数に沿ったキャラクターをプレイすれば、必然的に手札は減り、高コストのカードが残ります。その少ない手札に狙いを絞り。《背すじがゾクッ!》などで捨てさせようというのです。 

《プリンス・ジョン – 強欲王》はこの戦略をサポートしてくれる強力なキャラクターであり、手札破壊するたびに同数のカードをドローさせてくれます。一見すると意思力が低く、《風よ吹け》で簡単に退場させられてしまいそうですが、魔除により選ぶことができません。相手の手札が枯渇するまでレディ状態を維持してチャレンジを受けないようにし、首尾一貫して手札破壊に徹しましょう。 

相手の手札がなくなった後、《プリンス・ジョン – 強欲王》がもたらしたカードを使い、ゆっくりとクエストを重ねていけば、勝利は目の前です。 

《プリンス・ジョン – 強欲王》 

《ルシファー – ずるがしこい猫》はプレイしたときに手札破壊をしてくれるこのデッキのためのキャラクターです。相手にアクションカードを1枚か、その他のカードを2枚いずれかを捨てることを迫ります。デッキによってはアクションカード自体を採用していないため、確定で2枚捨てさせられることもあります。序盤からコツコツ手札破壊をしていき、《ルシファー – ずるがしこい猫》で根こそぎ手札を捨てさせてしまいしょう。 

《ルシファー – ずるがしこい猫》は《プリンス・ジョン – 強欲王》と組み合わせて運用したいカードです。上手くいけば2枚捨てさせつつ、2枚ドローできるのですから。 

場にでた後はコストを生かして《そこに登場、ゼウス!》を歌うことができます。手札破壊と同時に、強力なキャラクターを対処させ、場の主導権を握る起点となるカードです。 

《ルシファー – ずるがしこい猫》 

事前予想からディズニーロルカナ グランプリではアメジスト/ルビーが最大勢力となることは明らかでした。コストの重いカードこそ手札破壊で対処できますが、序盤にでたキャラクターを対処する手段は限られています。特に《ミニーマウス – シックなサーファー》はそれ単体でロアレースを有利に進めてくれる強力なキャラクターです。 

このデッキでは《ミニーマウス – シックなサーファー》対策として《ジャファー – 国務大臣》を採用しています。自分のターン中のみですが回避を得ることができ、攻撃力は3とまさに《ミニーマウス – シックなサーファー》へチャレンジするためにデザインされたようなカードです。 

2コストと軽く、アメジスト/ルビー相手には先に場に出すだけで《ミニーマウス – シックなサーファー》を牽制できる良カードです。 

《ジャファー – 国務大臣》

 ゲームを締めくくるフィニッシャーとして採用されているのは2種類の《野獣》である《野獣 – 悲劇の主人公》と《野獣 – 容赦せん》。ここでは《野獣 – 容赦せん》に注目してみましょう。 

《野獣 – 容赦せん》は高い攻撃力を生かして積極的にチャレンジしていきます。しかも相手のキャラクターがダメージを受けるたびに自身をレディできます。つまりは意思力の分だけチャレンジできるため、小粒なキャラクターを並べてくるアグロデッキに対してはこのカード1枚で全キャラクターを退場させることもありえます。 

安易なクエストを咎めるチャレンジに特化したキャラクターと思いきや、ロア値も2と高い点は見逃せません。仮に《野獣 – 容赦せん》からのチャレンジを警戒して相手がクエストしない場合は、自分からロアレースを牽引することもできるのです。 

《野獣 – 容赦せん》 

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サファイア/スティール

Top64:Edy選手「サファイア/スティール コントロール」 

ディズニーロルカナ グランプリのために遥々来日した海外選手がTop64入りを果たしました。使用デッキは「サファイア/スティール コントロール」であり、あまり日本では見かけないデッキタイプです。 

「サファイア/スティール コントロール」はアクションカードを軸に相手のキャラクターを退場させ、自分の有利な場を作っていく長期戦を得意とするデッキです。《大砲発射!》や《ドッカーン!》で相手のキャラクターを退場させ、《ミッキーマウス – 名探偵》でインクをブーストし、コストの高いカードを早期に使えるようにします。 

《大砲発射!》と《ドッカーン!》、《フック船長 – 強引な決闘者》はこのデッキの序盤を支える守りの要であり、相手にロアレースの先行を許しません。対戦開始前の手札入れ替えはこれらのカードの有無が一つの基準となるでしょう。 

《ドッカーン!》 

《ミッキーマウス – 名探偵》でインクをブーストした先に待ち受けているのが《コグスワース – 大きな古時計》です。魔除を持つため退場しにくく、ほかのキャラクターへ耐久を付与してくれる縁の下の力持ち。序盤に場に出せる《フック船長 – 強引な決闘者》や、後述する《シンバ – 戦う王子》との相性は抜群です。 

また、そのコストを生かして《A WHOLE NEW WORLD》や《剣をふるえ!》、《LET IT GO》を歌えます。状況に応じて適切な歌を歌い、対戦をリードしましょう。 

《コグスワース – 大きな古時計》 

《剣をふるえ!》と並んで低コストのキャラクターを展開してくるアグロ対策として採用されているのが《ティンカー・ベル – でっかい妖精》です。プレイしたときに相手の各キャラクターへ1ダメージを与えるため、これだけで意思力の低いキャラクターを一掃できます。 

さらに自分のターンにこのキャラクターがチャレンジ中に他のキャラクターを1体退場させるたび、相手の任意のキャラクターへ2ダメージ与えることが可能です。一度のチャレンジで複数枚のキャラクターを退場させることもあり、意思力の低いキャラクターからするとクエストを躊躇する性能となっています。チャレンジによる退場が条件のため、耐久を付与してくれる《コグスワース – 大きな古時計》とも相性の良いキャラクターです。 

《ティンカー・ベル – でっかい妖精》  

《ドッカーン!》や《剣をふるえ!》、《ティンカー・ベル – でっかい妖精》で対戦をスローダウンさせることに成功したならば、攻撃へと切り替えましょう。ゲームに幕をひくのは《シンバ – 戦う王子》の役目です。 

《シンバ – 戦う王子》は2つの能力を持つ対応力の高いキャラクターです。ひとつは手札入れ替えであり、不要なカードを新しいカードへと変更してくれます。この効果のおかげで手札には常に有効なカードがあることになります。 

ふたつ目は任意のキャラクターへ2ダメージを与える効果。低コストや意思力の減ったキャラクターを退場させてくれます。 

これらの能力はこのキャラクターをプレイしたときか、自分のターンの間で《シンバ – 戦う王子》がチャレンジ中にほかのキャラクター1体を退場させるたびに選択可能です。高い意思力と《コグスワース – 大きな古時計》の耐久が合わされば向かうところ敵なしであり、毎ターン繰り返しチャレンジしてくれます。  

《シンバ – 戦う王子》

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アンバー/スティール 

Top16:ユキ選手「アンバー/スティール 歌ミッドレンジ」 

「アンバー/スティール 歌ミッドレンジ」は《シンデレラ – 舞踏会の花形》や《アリエル – 麗しい歌姫》をはじめとした歌声を持つキャラクターと各種アクション・歌カードを組み合わせ、テンポ良くカードをプレイしていくデッキです。《ピグレット – プー海賊団の船長》や《ミスター・スミー – マヌケなお仲間》など低コスト高ロアのキャラクターも多く、仮にアクション・歌カードを引けない場合はキャラクターの展開力で圧倒します。 

珍しいアクション・歌カードとしては《WORLD’S GREATEST CRIMINAL MIND》があげられます。《シンデレラ – 剛胆なる姫君》や《タマトア – シャイニー!》、《マウイ – みんなの英雄》などのキャラクターを狙った採用であり、攻撃力が5以上ならば、わずか3コストで退場させてくれます。 

特にこれまでの「アンバー/スティール 歌ミッドレンジ」は中盤で出てくる《マウイ – みんなの英雄》の対応に苦慮していました。《WORLD’S GREATEST CRIMINAL MIND》は《シンデレラ – 剛胆なる姫君》で手軽に歌えるカードであり、《マウイ – みんなの英雄》対策に最適な1枚といえるでしょう。 

《WORLD’S GREATEST CRIMINAL MIND》

 《ローレンス – 妬み深い従者》は条件付きながらそのコストに見合わない高い攻撃力と意思力が魅力のキャラクターです。低~中コストのキャラクターに対して有利なチャレンジを仕掛けられます。相手が警戒してクエストしてこない場合には、高いロア値を生かしてロアレースをリードできます。 

ダメージを受けてしまうと途端に攻撃力が0となってしまいますが、このデッキには《ラプンツェル – いやしの賜物》がいるため、ダメージを取り除けばあっという間に戦線へ復帰できます。仮に《ラプンツェル – いやしの賜物》がいなかったとしても12枚ものアクション・歌カードを歌えることができます。 

チャレンジとロアレースに強く、歌える歌も多い。このデッキの中盤を支えるキャラクターといえます。 

《ローレンス – 妬み深い従者》 

《ローレンス – 妬み深い従者》や《ロビン・フッド – シャーウッドの英雄》、《シンデレラ – 剛胆なる姫君》のチャレンジをサポートするのが《ラプンツェル – いやしの賜物》の役割です。プレイしたときに自分のキャラクター1体から3ダメージまで取り除き、それに応じた枚数ドローできます。相手が苦労して与えたダメージを取り除き、あまつさえドローまでさせてくれる名に恥じないキャラクターとなっています。 

問題は《ラプンツェル – いやしの賜物》の存在が知れ渡っており、安易にチャレンジさせてくれないことです。先の意思力の高いキャラクターを場に出そうものなら、相手はクエストせずにレディ状態でターンを返してきます。 

そこで《ラプンツェル – いやしの賜物》に関する小技を覚えておきましょう。例えば《シンデレラ – 舞踏会の花形》と《ローレンス – 妬み深い従者》が場に、《風よ吹け》と《ラプンツェル – いやしの賜物》が手札にある状況とします。ついつい《シンデレラ – 舞踏会の花形》で《風よ吹け》を歌い、相手の意思力2のキャラクターを退場させてしまいがちですが、ここで《ローレンス – 妬み深い従者》を選んでみましょう。その後《ラプンツェル – いやしの賜物》えおプレイして《ローレンス – 妬み深い従者》からダメージを取り除きます。 

一連の動きで《ローレンス – 妬み深い従者》の攻撃力を維持しながら《ラプンツェル – いやしの賜物》を場に出せ、しかも新鮮な3枚のカードを引くことに成功しました。《持つんだ熱い心》と《風よ吹け》は自分のキャラクターを選べるため、退場しない程度にダメージをあたえて《ラプンツェル – いやしの賜物》でそのダメージを取り除きドローする動きは見た目以上に強力です。「アンバー/スティール 歌ミッドレンジ」を使ううえでは、ぜひ覚えておきましょう。 

《ラプンツェル – いやしの賜物》

このデッキの最大の特徴がインクレスの少なさにあります。インクレスは《風よ吹け》と《A WHOLE NEW WORLD》の2種8枚のみであり、ほかはすべてインクウェルです。ほぼすべてのカードをインクにおけるためインクの伸びも良く、コストの高いキャラクターを運用しやすいように構築されています。 

定番とも思われた《そこに登場、ゼウス!》や《剣をふるえ!》を不採用としたことで、アクション・歌カードの採用枚数が減り、《アリエル – 麗しい歌姫》のプレイしたときの効果が不安定になってしまったように思えますが、ご安心を。《THE BARE NECESSITIES》と《WORLD’S GREATEST CRIMINAL MIND》を採用したことで、合計16枚ものアクション・歌カードを採用しています。《アリエル – 麗しい歌姫》は変わらずに機能するようにデッキがデザインされているのです。 

《A WHOLE NEW WORLD》 

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おわりに

今回はディズニーロルカナ グランプリの結果をお届けしました。メタゲームこそ「アメジスト/ルビー」の単独トップとなりましたが、個人へと焦点を当てると決勝ラウンドへ進出したプレイヤーは創意工夫を凝らしたデッキを持ち込んでいることがよく分かりました。 

ディズニーロルカナ グランプリが終了したことで、戦いの舞台は再び全国のロルカナ公認店で開催される「セット チャンピオンシップ」へ戻ることになります。この結果を受けて、今後のメタゲームがどのように変化していくのか非常に楽しみなところです。 

また、間もなく受付が開催される7月26日(土)開催の「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Summer 東京」が早くも楽しみになってきた方も多いのではないでしょうか。 

開催会場も東京ビッグサイトと大規模なロケーションでの開催となり、より盛り上がるであろうイベントに期待が膨らみます。 

是非、お近くのロルカナ公認店で開催される「ロルカナ交流会」「ロルカナ ショップ大会」「セット チャンピオンシップ」へご参加ください。 

ディズニーロルカナは、新しいカードやキャラクターとの出会い、デッキの想像、「イルミニア」同士の交流をお待ちしております。 

それでは、また次回の「ロルカナ 最新デッキ情報局」でお会いしましょう! 

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