コラム
2025.07.18
ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局 Vol.4
みなさん、こんにちは!ディズニーロルカナ 日本語版 運営チームです。
本コラムは「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」と題しまして、「セット チャンピオンシップ」の結果を中心に、ディズニー・ロルカナ・TCGのメタゲームの最前線や最新情報を皆様へお届けしていく企画です。
「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」では、「セット チャンピオンシップ」などの大会結果を紹介し、初心者・中級者の方にも分かりやすい説明で、最新のディズニーロルカナゲーム情報を皆様へお届けしていきたいと思います。
今回は、先週末に発売された「アースラの逆襲」が環境に与えた影響についてみていきます。開催1週目にして40大会を超える「セット チャンピオンシップ」が開催されました。一体どんなデッキが活躍したのか。どんなカードがキーカードとなっていたのか。一緒に勝利のカギを探っていきましょう。
それでは早速みていきましょう!
7/12(土)~13(日)開催 「セット チャンピオンシップ」優勝デッキ分布

1位 「アメジスト/ルビー」 35%
2位 「ルビー/サファイア」 19%
3位 「アンバー/スティール」 16%
4位 「アメジスト/エメラルド」 14%
5位 「サファイア/スティール」 8%
6位 「アンバー/エメラルド」 5%
7位 「アンバー/ルビー」 2%
「逆襲のアースラ」発売以前から人気のあった「アメジスト/ルビー」が引き続き第1位となりました。序盤から終盤まで優秀なキャラクターが揃っており、不利な状況も一手で逆転できる《BE PREPARED》を持つ万能デッキです。
「逆襲のアースラ」からは低コストの除去カード《乱闘》が加わり、序盤からの対応力も増しました。
《乱闘》の活躍例としては、《アリエル – 麗しい歌姫》や《ディアブロ – 忠実なる使い魔》といった各デッキのキーキャラクターを活躍する前に対処できるのが魅力的です。

2位となったのは「ルビー/サファイア」でした。サファイアの特徴である《魚の骨ペン》などのインクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)を活用し、早期から高コスト帯のカードをプレイしていくデッキタイプです。
「逆襲のアースラ」からはドロー(カード引く効果)エンジンである《ヒーラム・フラバーシャム – おもちゃ職人》のお供となるアイテムカードが追加されており、ますます使いやすくなっています。プレイして2枚、クエストして2枚とどんどん追加のカードを供給してくれます。
インクブーストにより、本来よりも2~3ターンほど早く《BE PREPARED》や《シスー – 兄弟姉妹の希望》などの全体除去をプレイでき、場の主導権を握る助けとなります。ロア値の高い《シスー – 兄弟姉妹の希望》はゲームのフィニッシャーであり、これ1枚で対戦相手に場の再構築と対処を同時に迫る強力なキャラクターです。

3位は「アンバー/スティール」の組み合わせです。《A WHOLE NEW WORLD》や《風よ吹け》などの優秀な歌カードを《シンデレラ – 舞踏会の花形》や《アリエル – 麗しい歌姫》といった歌声を持つキャラクターで最大限に活用していくデッキタイプは新シーズンでも結果を残しています。

「逆襲のアースラ」からはこの戦略を安定させる縁の下の力持ちといえるカードが加わっています。《アースラ – ヴァネッサ》は高い意思力と歌声4が魅力のキャラクターです。序盤の展開力を安定させるとともに、各種アクション・歌カードを使用できるようになります。
また、《大丈夫、家族がいる》を採用したリストの活躍も見られ、以前から人気あるデッキタイプも新たな進化を遂げようとしています。
4位は「アメジスト/エメラルド」でした。アグロから手札破壊(手札を捨てさせる効果)まで器用にこなす組み合わせです。今回は《ペガサス – 雲の競走馬》などの加入により大幅に強化された回避アグロに注目していきます。
序盤は《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》や《パスカル – ラプンツェルの親友》などの回避キャラクターを展開し、一方的にロアを稼いでいきます。《呪われた人魚 – アースラの被害者》はクエストしては《マダム・ミム – ヘビ》で出し直し、相手からチャレンジを受けない場作りを意識します。
中盤に差しかかり、キャラクターが並べば《ペガサス – 雲の競走馬》の出番です。変身を使用することで、自分のキャラクター全員はあなたの次のターンの始めまで回避を得ます。つまりは相手のキャラクターからチャレンジされる可能性を限りなく下げ、一方的にクエストへ向かえるのです。

ピックアップデッキ
7/12(土)~13(日)に開催された「セット チャンピオンシップ」優勝デッキの中から、一部のデッキを紹介いたします!
「カード&ホビーショップラグーン」優勝:ゴエ選手「アンバー/エメラルド 手札破壊アグロ」

「アンバー/エメラルド 手札破壊アグロ」は《背すじがゾクッ!》といった手札破壊カードをプレイして、対戦相手の手札へダメージを与えていくデッキです。序盤のキャラクターは《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》と《サー・ヒス – いまいましいマムシ》程度に抑えられており、代わりに《背すじがゾクッ!》や《アースラ – 騙し屋》を積極的にプレイし、手札にあるカードを捨てさせていきます。
中盤以降は除去カードやロア値の高いキャラクターを駆使して、ロアレースの逆転を目指します。序盤こそ対戦相手にロアレースでのリードは許すものの、手札を減らすことで選択肢を絞り、高コストのカードをプレイしにくくしていきます。
《プリンス・ジョン – 強欲王》はこの戦略をサポートしてくれる強力なキャラクターであり、手札破壊するたびに同数のカードをドローさせてくれます。一見すると意思力が低く、《風よ吹け》や《乱闘》などで簡単に退場させられてしまいそうですが、魔除により選ぶことができません。相手の手札が枯渇するまでレディ状態を維持してチャレンジを受けないようにし、首尾一貫して手札破壊に徹しましょう。
相手の手札がなくなった後、《プリンス・ジョン – 強欲王》がもたらしたカードを使い、ゆっくりとクエストを重ねていけば、勝利は目の前です。

《ディアブロ – 忠実なる使い魔》は回避によりチャレンジされにくく、恒久的なドローを見込める強力無比なキャラクターです。変身コストはアクション・カードを1枚捨てるだけでインクを使わずに変身できるため、同じターンに手札破壊をしつつプレイできます。
《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》から最速2ターン目に変身を果たせば、即時にクエストへ向かい、対戦相手のターンに入ると同時にドローすることができます。ロアレースのみならず、手札の枚数にも差を生み出してくれます。

手札破壊が主戦略とはいえ、それのみに傾倒していては序盤に展開された低コストのキャラクターへのチャレンジが追いつかなくなってしまいます。そこで活躍するのが《ミューズ – アートとヒーローの専門家》です。
《ミューズ – アートとヒーローの専門家》は歌をプレイするたびに攻撃力2以下のキャラクターを手札へと戻せます。《BE OUR GUEST》や《PAINTING THE ROSES RED》をプレイすれば、自分の手札を減らさずに対戦相手のキャラクターを戻していけます。これで不利な場を盛り返しましょう。

先程の《ミューズ – アートとヒーローの専門家》は優秀ではあるものの、攻撃力の高いキャラクターを複数並べてくるデッキに対しては効果的ではありません。また、場に出るターンが遅かったり、怒濤の展開力の前ではやや心細い効果です。
そういった状況を打開すべく、このデッキには《キーダ – アトランティスの守護者》と《UNDER THE SEA》のスーパーコンボが内蔵されています!
新カード《UNDER THE SEA》は対戦相手の攻撃力2以下のキャラクター全員をデッキの下へと置く全体除去です。コストは8と重いものの、複数のキャラクターで歌う合唱を持っています。コストをインクで支払う代わりに、キャラクターのコストを合計8以上用意すれば良いのです。
場にキャラクターのコストを合計8以上用意できれば準備完了。《キーダ – アトランティスの守護者》をプレイすることでキャラクター全員の攻撃力が-3されます。その後、《UNDER THE SEA》をプレイすればあら不思議。対戦相手の場のみが一掃されてしまいます。手札破壊という戦略上、展開力で出遅れがちであるため、それを取り戻す最適な手段であり、決まった時の爽快感もあり、かなり魅力的なコンボです。

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「鹿角ラボ」優勝:たーひろ選手「ルビー/サファイア インクブースト」

「ルビー/サファイア インクブースト」は、《魚の骨ペン》や《ONE JUMP AHEAD》でインクを加速的に増やしていくデッキです。インクを増やす=インクブーストすることで、相手よりも高コストのカードを早期にプレイしていきます。特に《魚の骨ペン》は繰り返し使えるアイテムであり、使えば使うほどインクが増えていきます。
反面、キャラクターの展開力では後れを取りがちなデッキでもあります。《BE PREPARED》や《シスー – 兄弟姉妹の希望》などの全体除去を採用していますが、そこにたどり着くまでの繋ぎとなるカードが必要不可欠です。
その穴を埋めてくれたのは《シスー – 勇猛果敢な戦士》です。意思力が4と高く、2体以上のキャラクターへチャレンジしてくれるはずです。
問題の攻撃力は変動してしまいますが、3ターン目に出せれば概ね4前後は期待できます。序盤に出されたキャラクターへチャレンジにするには十分な攻撃力といえるでしょう。手ごろなコストと高い意思力を持つ《シスー – 勇猛果敢な戦士》はこのデッキの序盤~中盤を支えるキャラクターなのです。

先程の《シスー – 勇猛果敢な戦士》と同じく、場を支えるカードとして採用されているのが《乱闘》です。使いきりのアクション・カードですが、序盤に出されたキャラクターや対処の難しい回避持ちなどを除去してくれます。
このデッキでは《アイスブロック》のおかげ攻撃力3のキャラクターまで退場させることができます。より広範囲のキャラクターまで対象のとれる点も見逃せません。

インクブーストにより、本来よりも2~3ターンほど早く《タマトア – シャイニー!》や《マレフィセント – 怪物ドラゴン》をプレイでき、場の主導権を握る助けとなります。
不利な場合は定番の《BE PREPARED》に加えて、《シスー – 兄弟姉妹の希望》の出番です。これらの全体除去をプレイすれば、対戦相手のキャラクターをほとんど対処できるはずです。《シスー – 兄弟姉妹の希望》は不利な状況を切り返し、返すターンに出されるキャラクターへも睨みをきかせます。
さらには高いロア値を活かしてゲームのフィニッシャーにもなれる万能感あるキャラクターです。これ1枚で対戦相手に場の再構築と対処を同時に迫る強力なキャラクターです。

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「カードナックル燕三条店」優勝:姉選手「アンバー/ルビー 回復アグロ」

「アンバー/ルビー 回復アグロ」はコストパフォーマンスの優れたキャラクターを多数展開し、相手のクエストを牽制しながら一方的にロアを稼いでいく一風変わったアグロデッキです。
キーカードとなるのは《マザー・ゴーテル – しわしわで性悪》や《野獣 – 手負いの獣》などのダメージを負って場に出るキャラクターと、《フリエッタ・マドリガル – 癒しの料理人》や《ラプンツェル – いやしの賜物》などのダメージを取り除くキャラクターです。これらのカードを組み合わせることで、同じコスト帯のキャラクターと比較して優れた攻撃力と意思力を持つキャラクターとして使用できます。
例えば《野獣 – 手負いの獣》、《ラプンツェル – いやしの賜物》と続けてキャラクタープレイしたとしましょう。すると《野獣 – 手負いの獣》の意思力は5まで回復し、ダメージを取り除いたことで3枚のカードをドローできるのです。あとは《野獣 – 手負いの獣》でチャレンジしたり、ロアを稼いだり、引いたカードを使ったりしていきます。
カード同士を組み合わせることで、コストパフォーマンスの優れたキャラクターを生み出してゲームを有利に進める。これこそが「アンバー/ルビー アグロ」の戦略なのです。


低コストのキャラクターが多く、中盤以降に有効なカードが少ないようにみえますが、心配ご無用です。中盤以降は《パディータ – 献身の母犬》が戦力を補充してくれます。
高い意思力と継戦力を持つ《パディータ – 献身の母犬》はプレイしたときか、クエストするたびに捨て札からコスト2以下のキャラクター1枚をプレイできます。場に残っているターンが長ければ長いだけキャラクターを補充してくれるため、これ1枚で戦線の復旧も容易です。
中途半端にダメージを与えようものなら《フリエッタ・マドリガル – 癒しの料理人》や《ラプンツェル – いやしの賜物》でダメージを取り除き、ドローされてしまいます。非常にタフで持久力の高いキャラクターです。

《ムーラン – 精鋭弓手》は場の制圧に一役買ってくれるキャラクターです。このキャラクターがチャレンジ中に他のキャラクター1体にダメージを与えるたび、その2体以外のキャラクターを2体まで選び、同数のダメージを与えます。端的に言えば、一度のチャレンジで2点のダメージを3体のキャラクターへ与えることが可能なのです。低コスト低意思力のキャラクター中心のアグロデッキからしてみれば天敵そのもの。一度のチャレンジで3体のキャラクターを失いかねません。
では、意思力の高いキャラクターならば問題ないかとクエストしようものなら、もうひとつの能力である直射手の良い的となってしまいます。《ムーラン – 負傷兵》から《ムーラン – 精鋭弓手》へ変身することで、攻撃力が5まで上がります。この状態でチャレンジに向かえば最大で3体のキャラクターに5点ダメージを与えられます。
まさに精鋭弓手の名に相応しく、1枚で大きなプレッシャーとなるキャラクターなのです。

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えま選手「アメジスト/ルビー ミッドレンジ」

「アメジスト/ルビー ミッドレンジ」は攻撃力の高いキャラクターを展開し、自分に有利な場を作っていく中速デッキです。《マウイ – みんなの英雄》は中盤を支える優秀な1枚で、高い攻撃力と意思力に突進が組み合わさったこのデッキのエースとも言えるでしょう。
「アースラの逆襲」加入前の「アメジスト/ルビー ミッドレンジ」と比較して低コストのカードが多く、ロアを稼ぐ意識が強く反映された構築となります。「アースラの逆襲」から低コストのキャラクターが多く採用されており、序盤から終盤に渡るまでゲームをリードしていきます。
このデッキのカギを握るのが《フリン・ライダー – 薄情者》です。攻撃力と意思力は平均的ながら条件を満たせばクエストすることなく、継続的に3ロアを稼いでくれる破格のキャラクターです。2体いれば毎ターン6ロアと脅威的なスピードでロアが貯まっていきます。
序盤からキャラクターでチャレンジして場の優位を確立し、しかる後に《フリン・ライダー – 薄情者》をプレイします。《シスー – 勇猛果敢な戦士》や《マウイ – みんなの英雄》などの攻撃力の高いキャラクターとセットで運用していきましょう。

《シスー – 勇猛果敢な戦士》は3コストとしては破格の攻撃力と意思力を持ち合わせているキャラクターです。攻撃力は対戦相手の手札枚数に依存するものの、3ターン目にプレイできればチャレンジするには十分な活躍が見込めます。
仮に《シスー – 勇猛果敢な戦士》からのチャレンジを恐れて相手がクエストしない場合は、一方的にロアを稼ぐチャンス。ロア値は2と、ロアレースでも脅威となってくれます。

序盤からキャラクターを並べていく展開力が魅力ですが、反面、意思力の高いキャラクターの対処には苦戦してしまいます。対戦相手の《マウイ – みんなの英雄》を退場させるのに3回チャレンジしているようでは割に合いません。
そこで自軍の攻撃力をあげてくれる《ルミエール – 灯火の友》の出番です。常時攻撃力を+1してくれるため、チャレンジにいく場合も受ける場合も役立ちます。
さらには《フリン・ライダー – 薄情者》の条件を満たすアシストにもなる縁の下の力持ちなのです。

果敢にチャレンジして自分に有利な場を作っていくことを掲げているこのデッキにとって、突進ほど頼もしい効果はありません。《マダム・ミム – キツネ》と《マウイ – みんなの英雄》は即座にチャレンジにできるのみならず、対戦相手視点では意識せざるを得ないキャラクターたちです。
《グーフィー – スーパーグーフ》は新たな突進持ちであり、チャレンジと同時にロアを獲得できる攻防一体のキャラクターです。しかもチャレンジ中に得られるロアはクエスト時よりも多く、まさにこのデッキのためにデザインされたようなカードです。
先の《ルミエール – 灯火の友》と協力し、効率の良いキャラクターとロアの両取りを狙っていきましょう。

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おわりに
「逆襲のアースラ」シーズンの「セット チャンピオンシップ」開催第1週目は、「アメジスト/ルビー」が優勝デッキ1位の座に輝きました。
しかし、シーズンはまだ始まったばかり。 「アンバー/スティール」や「ルビー/サファイア」、「アメジスト/エメラルド」も肉薄しており、どのデッキがトップシェアとなってもおかしくありません。 また、まだ見ぬデッキタイプの台頭などもありえるでしょう。
来週以降の「セット チャンピオンシップ」のメタゲームがどのように変化していくのか、非常に楽しみなところです。
今月末7月26日(土)には、大型競技大会イベント「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Spring 東京」も開催されます。開催会場も東京ビッグサイトと大規模なロケーションでの開催となり、より盛り上がるであろうイベントに期待が膨らみます。
会場内では、今からでも参加可能な当日受付のイベントや、初心者講習会施策「ロルカナ 2人でスタート キャンペーン」なども開催されていますので、ぜひ本戦イベントに参加されない方も会場に足を運んでロルカナを楽しんでもらえればと思います。
▼「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Spring 東京」イベント紹介ページ
https://www.takaratomy.co.jp/products/disneylorcana/event/gp2025summer
このコラムを読んだ皆さんも、新しいカードやデッキに意欲がわいた方が多いのではないでしょうか。
是非、お近くのロルカナ公認店で開催される「ロルカナ交流会」「ロルカナ ショップ大会」「セット チャンピオンシップ」へご参加ください。
ディズニーロルカナは、新しいカードやキャラクターとの出会い、デッキの想像、「イルミニア」同士の交流をお待ちしております。
それでは、また次回の「ロルカナ 最新デッキ情報局」でお会いしましょう!