コラム

2025.08.01

ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局 Vol.6 ~グランプリ 2025 Summer 東京 影の勝ち組紹介~ 

みなさん、こんにちは!ディズニーロルカナ 日本語版 運営チームです。  

本コラムは「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」と題しまして、初心者・中級者の方にも分かりやすい説明で「セット チャンピオンシップ」の結果を中心に、ディズニー・ロルカナ・TCGのメタゲームの最前線や最新情報を皆様へお届けしていく企画です。  

今回は特別編として、2100名を超えるイルミニアが参加した大型競技イベント「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Summer 東京」(以下、ディズニーロルカナ グランプリ)の結果より、イベント開催当日の記事では紹介しきれなかったデッキや内容をご紹介したいと思います。 

大規模イベントとなった今回のディズニーロルカナ グランプリ、一体どのようなデッキやカードが活躍したのか。 

また、新セット「逆襲のアースラ」が環境に与えた影響とは、どのようなものだったのか。 

一緒に振り返っていきましょう! 

ディズニーロルカナ グランプリ Top64メタゲームブレイクダウン

1位 「アメジスト/ルビー」  22名 34.4%
2位 「アンバー/スティール」 13名 20.3%
3位 「アメジスト/エメラルド」7名 10.9%
4位 「エメラルド/スティール」 6名 9.4%
4位 「ルビー/サファイア」  6名 9.4%
6位 「アンバー/エメラルド」 5名 7.8%
7位 「アメジスト/スティール」 3名 4.7%
8位 「サファイア/スティール」 2名 3.1%

一見すると、事前の大会から結果を残していた「アメジスト/ルビー」が勢いそのままに本大会でも勝ち組となったかのように見える大会結果です。 

しかし、その内容をよく見ると、エメラルドを使ったデッキの最大母数は「アメジスト/エメラルド」の7名だったものの、エメラルドは「アメジスト」「スティール」「アンバー」の3色にまたがって使用されており、それらを合計すると使用者は18名にのぼります。これは2位の「アンバー/スティール」を上回る使用者数に当たり、「逆襲のアースラ」によりエメラルドが大幅に強化されたカラーであるとわかります。 

※より詳しいTop64紹介・分析は、イベント当日に掲載されたこちらの記事をご確認ください。 

今回の最新デッキ情報局では、上記の通りディズニーロルカナ グランプリにおける「影の勝ち組」とも言うことができるエメラルド+αのデッキに注目していきます。 

「逆襲のアースラ」によって大きく強化されたエメラルド。その立役者は大きく2種類のキャラクターです。1枚目は回避アグロにとってダメ押しとなる《ペガサス – 雲の競走馬》です。変身元である《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》は低コストの回避持ちキャラクターであり、序盤から軽快にロア稼ぐデッキのリードオフマン。ほかのキャラクターとともにロアレースで先行します。 

中盤に差しかかり、キャラクターが並べばいよいよ《ペガサス – 雲の競走馬》の出番です。変身を使用することで、自分のキャラクター全員はあなたの次のターンの始めまで回避を得ます。つまりは相手のキャラクターからチャレンジされる可能性を限りなく下げ、一方的にクエストへ向かえるのです。《呪われた人魚 – アースラの被害者》などの高いロア値のキャラクターで一気にロアを稼ぎましょう。  

《ペガサス – 雲の競走馬》

もう1枚は手札破壊(手札を捨てさせる効果)戦略で愛用される《ディアブロ – 忠実なる使い魔》です。この恒久的なドロー(カード引く効果)エンジンは回避によりチャレンジされにくく、それでいて変身により早いターンに場に出てくる強力な仕様となっています。しかも変身コストはアクション・カードを1枚捨てるだけでインクを使わないため、同じターンに手札破壊やほかのキャラクターをプレイできます。  

《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》で手札を検閲しつつ最速2ターン目に変身を果たせば、速攻でクエストへ向かい、対戦相手のターンに入ると同時にドローすることができます。しかも対戦相手が打開策を用意するために《マーリン – ウサギ》や《ヒーラム・フラバーシャム – おもちゃ職人》で追加のドローをすれば、合わせて自分もドローできるのです。溢れんばかりのカードが手に入ることでしょう。 

《ディアブロ – 忠実なる使い魔》 

ピックアップデッキ

それでは、ディズニーロルカナ グランプリの決勝ラウンドへ進出したTop64デッキの中から、実際に優秀な成績を残したエメラルド・デッキを紹介いたします!  

Top8:Sai選手「アメジスト/エメラルド 回避アグロ」 

「アメジスト/エメラルド 回避アグロ」は低コスト高ロア値のキャラクターや回避を持つキャラクターを多数展開し、積極的にクエストしてロアレースをリードするアグロデッキです。 

《呪われた人魚 – アースラの被害者》や《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》はデッキのコンセプトに合致した1コストキャラクターであり、積極的に場に出していきます。《呪われた人魚 – アースラの被害者》は《マダム・ミム》で手札へ戻して出し直し、チャレンジを受けずにいかにロアを稼げるかが課題となります。 

対して、《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》は回避によりチャレンジを受ける心配がほとんどありません。場に出た次のターンからゲーム終盤まで、コツコツとロアを供給してくれます。「アメジスト/ルビー」から《ミニーマウス – シックなサーファー》が抜けているのも追い風であり、このキャラクターを効率良く対処できるカードは限られています。 

《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》

先程の《ペガサス – ヘラクレスへの贈り物》など低コストのキャラクターがコツコツと稼いだロアを決定的なものとする、いわゆるゲームに蓋をするカード(勝敗を確定させる一手)が変身込みの《ペガサス – 雲の競走馬》です。 

変身を使った場合、自分のキャラクター全員はあなたの次のターンの初めまで回避を得ます。自軍全員が対戦相手からのチャレンジに怯えることなくクエストへ向かえるのです。回避を得てクエスト1回、次のターンにクエストをもう1回とキャラクター1体につき最大で2回のクエストが見込めます。《呪われた人魚 – アースラの被害者》や《フリン・ライダー – イケてるお尋ね者》で大量のロアを稼ぎ、ロアレースを制しましょう。 

《ペガサス – 雲の競走馬》

 基本的には先行逃げ切りを狙うデッキタイプであり、キャラクターへチャレンジすることはありません。ですが、ときにはやむを得ずチャレンジする必要も出てきます。しかしながら、ロア値ばかりが高く、攻撃力は低めなキャラクターばかりで不安が残ります。 

その弱点を解消してくれるのが《クリキー – 幸運のコオロギ》です。プレイしたとき、自分のほかのキャラクター全員の攻撃力を+3してくれるため、意思力の高いキャラクターへチャレンジするのを補助してくれます。また、自身のロア値が3とパンチ力を備えている点も優秀な1枚です。 

《クリキー – 幸運のコオロギ》 

さて、このデッキの最大コストのキャラクターにして、歌声を持つキャラクターを咎める《アースラ – 大海の魔女王》をご紹介しましょう。 

《アースラ – 大海の魔女王》はそのコストに見合うだけの攻撃力と意思力を持ち合わせていますが、ほかのデッキのキャラクターと比べてやや重めです。変身にも5コストが必要であり、アグロ戦略とはかけ離れたカードに思えます。 

ですが、対「アンバー/スティール」では頼もしいことこの上ないキャラクターです。《シンデレラ – 舞踏会の花形》や《アリエル – 麗しい歌姫》といった歌声を持つキャラクターをはじめ、他のいかなるキャラクターも歌を歌うことを禁じます。絶対的な対策カードであり、相手は泣く泣くコストを支払い、歌カードを使用するしかありません。 

さらにクエストするたびに、キャラクター1体をエグザートできるため、一方的なチャレンジをしかけて場を制圧する助けにもなります。「大海の魔女王」の名に相応しい制圧力を持ち合わせています。 

《アースラ – 大海の魔女王》

デッキURLはこちら 

Top4:ひらの選手「エメラルド/スティール 手札破壊」

「エメラルド/スティール 手札破壊」は《背すじがゾクッ!》や《催眠術》といった手札破壊カードをプレイして、対戦相手の手札へダメージを与えていくデッキです。序盤のキャラクターは《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》と《ロビン・フッド – 人気の無法者》程度に抑えられており、代わりに《背すじがゾクッ!》や《アースラ – 騙し屋》を積極的にプレイし、手札にあるカードを捨てさせていきます。  

中盤以降はこのデッキのキーカードである3コストキャラクター《アースラ – 七つの海の騙し屋》、《プリンス・ジョン – 強欲王》、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》の出番です。いずれのキャラクターも多大なる利益をもたらしてくれるため、積極的にプレイしていきましょう。 

《プリンス・ジョン – 強欲王》はこの戦略をサポートしてくれる強力なキャラクターであり、手札破壊するたびに同数のカードをドローさせてくれます。《背すじがゾクッ!》や《アースラ – 騙し屋》、《催眠術》と組み合わせます。一見すると意思力が低く、《風よ吹け》や《乱闘》などで簡単に退場させられてしまいそうですが、魔除により選ぶことができません。 

手札破壊と組み合わせてカードをドローすればするほど勝利が近づいてきます。焦ってクエストへ向かいチャレンジを受けぬよう、相手の手札が枯渇するまでレディ状態を維持して、首尾一貫して手札破壊に徹しましょう。 

《プリンス・ジョン – 強欲王》 

このデッキで歌カードとセットで運用したいのが《アースラ – 七つの海の騙し屋》です。このキャラクターが歌を歌うたび、その歌をタダでもう一度プレイしてくれるのですから、歌い得です。3ターン目に《アースラ – 七つの海の騙し屋》をプレイすれば、夢が広がります。 

次のターンに《プリンス・ジョン – 強欲王》をプレイしつつ《背すじがゾクッ!》を歌えば、2枚捨てさせながら2枚ドロー。《風よ吹け》を歌えば、小型を2体もしくは《シスー – 勇猛果敢な戦士》のような中型のキャラクターを1体退場させつつ2枚ドローとカード枚数に圧倒的な差をつけることができます。 

《乱闘》は苦手なカードですが、手札に歌カードがある場合はリスクを加味してもプレイするのが最善手となります。場に残ってターンが返ってくることを祈りましょう。 

《アースラ – 七つの海の騙し屋》 

このデッキには14枚もの変身キャラクターが採用されており、変身元のキャラクターからスムーズにプレイできれば早いターンに場で優位を築くことへ直結します。 

しかしながら毎回そう上手くセットで引けるとは限りません。《ロビン・フッド – 人気の無法者》と《ディアブロ – 忠実なる使い魔》とチグハグな引きも発生してしまいます。変身を持つキャラクターの宿命ですが、変身元のキャラクターの確保は課題といえます。 

この変身の課題を解決してくれるのが《モーフ – 宇宙スライム》です。あらゆるキャラクターの変身元となれるため、最速最適な変身を選択できます。《ロビン・フッド – シャーウッドの英雄》や《ディアブロ – 忠実なる使い魔》はもちろんのこと、本来変身元の採用されていない《野獣 – 悲劇の主人公》や《ティンカー・ベル – でっかい妖精》をもプレイできるのです。 

対戦相手視点ではどのキャラクターへ変身するか判別するのは難しく、不用意にクエストすれば《野獣 – 悲劇の主人公》や《ロビン・フッド – シャーウッドの英雄》へと変身して場で大きなリターンが見込めるカードでもあります。まさに《モーフ – 宇宙スライム》さまさまといったところです。 

《モーフ – 宇宙スライム》

3コストの強力なキャラクター《アースラ – 七つの海の騙し屋》と《ディアブロ – 忠実なる使い魔》ですが、攻撃力と意思力は平均的であり、チャレンジや《乱闘》の良い的となってしまいます。デッキ内のキャラクターはどれも意思力は低めであり、中盤以降《剣をふるえ!》を意識した立ち回りも求められます。 

それをサポートしてくれるのがロケーションである《隠された入り江 – 静かな隠れ家》です。コスト、移動コストともに1と軽く、使い勝手の良いカードです。攻撃力と意思力にバフがかかるロケーションであり、チャレンジや《乱闘》、《剣をふるえ!》などからキャラクターを守ってくれる城塞となります。相手のデッキによっては《隠された入り江 – 静かな隠れ家》を先にプレイし、キャラクターをプレイと同時に移動することも検討しましょう。 

《隠された入り江 – 静かな隠れ家》 

デッキURLはこちら

Top16:Ryuji選手「アンバー/エメラルド 手札破壊」 

「アンバー/エメラルド 手札破壊」は先程の「エメラルド/スティール 手札破壊」と同じく、手札にダメージを与えていくデッキです。スティールと比較して制圧力の高いキャラクターが不在のため、場ではリードを許すかたちとなります。代わりに《アリエル – 麗しい歌姫》や《ミューズ – アートとヒーローの専門家》といった歌カードとシナジーを形成するキャラクターが揃っており、歌カードをプレイすることで場の巻き返しを図ります。 

このデッキの最高の動きは《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》から《ディアブロ – 忠実なる使い魔》への変身であり、即座にクエストへ向かうことです。相手のターンへ入ると同時にドローでき、ほかのカードの効果でドローしようものなら自分もその恩恵にあずかれます。 

《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》で対戦相手の手札を確認し、除去カードがないとわかれば積極的に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》へ変身し、ロアとドローを稼ぎましょう。「アメジスト/ルビー」や「ルビー/サファイア」などのドローカードが大量に入っているデッキに対しては非常に効果的なキャラクターとなります。 

《BE OUR GUEST》を4枚採用している点からも2ターン目に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》へ絶対に変身するぞと強い意識が垣間見えます。 

《ディアブロ – 忠実なる使い魔》 

とはいえ、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》も無敵の存在ではありません。「逆襲のアースラ」から加わった《乱闘》を苦手としており、ときとして本領発揮する前に対処されてしまい、変身コスト分損をしてしまうこともあります。 

最速で、それでいて安全に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》へ変身したい。そんなイルミニアのワガママを可能にしてくれるカードがあります。 

《THE BARE NECESSITIES》はキャラクター以外のカードを捨てさせる手札破壊であり、コストも軽く、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》の変身と同じターンに使用できます。これがあれば《乱闘》も怖くありません。アクション・歌カードであるため、複数枚引いた場合は《ディアブロ – 忠実なる使い魔》の変身コストにあてられる点も見逃せません。 

《THE BARE NECESSITIES》 

「アンバー/スティール」でお馴染みの歌姫《アリエル – 麗しい歌姫》ですが、「アンバー/エメラルド」でも存在感を示しています。低コスト~高コストまで様々な歌カードが揃っており、その数実に21枚にものぼります。いつ引いても歌う歌に困らず、引く手あまたです。 

中でも合唱を持つ《UNDER THE SEA》は歌いたい1枚。本来のコストは8と重いものの、《アリエル – 麗しい歌姫》がいればほかに3コストのキャラ1体で歌えます。出遅れた場を一手で更地にしてしまう強力無比な全体除去であり、アグロやミッドレンジに効果的な1枚です。《アリエル – 麗しい歌姫》から《UNDER THE SEA》を手札に加えられれば、対戦相手は難しい判断を迫られることになります。 

《アリエル – 麗しい歌姫》 

《アリエル – 麗しい歌姫》と相性の良いのは《UNDER THE SEA》ばかりではありません。《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》は速効性の高い除去カードであり、同時に手札破壊を兼ねています。3ターン目に《アリエル – 麗しい歌姫》をプレイすれば、夢が広がります。 

次のターンに《プリンス・ジョン – 強欲王》をプレイしつつ《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》を歌えば、キャラクターを除去し1枚捨てさせながら1枚ドロー。《ミューズ – アートとヒーローの専門家》をプレイしつつ《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》を歌えば、キャラクターを2体除去しながら1枚捨てさせると場の盛り返しに一役買ってくれる1枚です。中盤~終盤までずっと効果的で手札破壊効果も付随しており、デッキに噛み合ったカードです。《アリエル – 麗しい歌姫》のインクが乾けば、すぐにでも歌いましょう。 

《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》

デッキURLはこちら

おわりに

今回のデッキ情報局は、特別編としてディズニーロルカナ グランプリの結果をお届けしました。繰り返しになりますが、Top8の半数にあたる4名がエメラルドを使用していたことは注目すべきポイントであり、カラーコンビネーションも多岐にわたるエメラルド戦略はまだまだ研究の余地がありそうです。 

今後も全国のロルカナ公認店で「セット チャンピオンシップ」の開催が続いていきます。このディズニーロルカナ グランプリでの結果を受けて、今後のメタゲームがどのように変化していくのか非常に楽しみなところです。 

このコラムを読んだ皆さんも、新しいカードやデッキに意欲がわいた方が多いのではないでしょうか。 

また、間もなく受付が開催される10月5日(日)開催の「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Autumn 京都」が早くも楽しみになってきた方も多いのではないでしょうか。初のチーム戦ということもあり、ご友人や家族、パートナーを誘ってワイワイ楽しく遊べる大会となりそうです。 

開催地も西へ移り、古都京都にて初のグランプリとなります。より盛り上がるであろうイベントに期待が膨らみます。  

是非、お近くのロルカナ公認店で開催される「ロルカナ交流会」「ロルカナ ショップ大会」「セット チャンピオンシップ」へご参加ください。  

ディズニーロルカナは、新しいカードやキャラクターとの出会い、デッキの想像、「イルミニア」同士の交流をお待ちしております。  

それでは、また次回の「ロルカナ 最新デッキ情報局」でお会いしましょう! 

  1. ホーム
  2. ニュース
  3. ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局 Vol.6 ~グランプリ 2025 Summer 東京 影の勝ち組紹介~ 
Ravensburger