コラム
2025.10.09
【優勝チームインタビュー】 「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Autumn 京都」優勝チーム LoreStar
約1800名のイルミニアが集ったディズニー・ロルカナ・TCGの祭典「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Autumn 京都」(以下、ディズニーロルカナ グランプリ)。イルミニアたちは各々工夫を凝らしたデッキを持ち込み、予選ラウンド8回戦の後、決勝ラウンド5回戦の全13回戦という長丁場を戦い抜きました。

その頂点に立ったのはおちょこ選手、ぐるみ選手、タキ選手で構成されたチーム「LoreStar」。
決勝戦ではギリギリの戦いを制し、見事勝利を引き寄せました。
優勝を手にして興奮冷めやらぬ中、喜びを噛みしめるLoreStarの三選手へ、インタビューを実施しました。

──「優勝、おめでとうございます」
LoreStar「ありがとうございます。上手く勝ちが噛み合い優勝できました。1人でも負けのタイミングがズレていたら、違った結果になっていました」
──「見事タイトロープを渡りきったわけですね。素晴らしいチームワークということですが、詳しくお聞かせください」
おちょこ「自分とタキくんがずっと一緒で10勝3敗でした」
ぐるみ「オレ、6勝7敗や。まずいってー(笑)」
タキ「ただし、その6勝の内、チームの勝利に結びついた【有効勝利】が5個もあったんです」
ぐるみ「だからセーフ」
おちょこ「本当に大事なところで勝ったよね」
ぐるみ「えへへ」
──「まさにチームワークの勝利ですね。それでは簡単に、本大会優勝までの軌跡を教えていただければと思います」
ディズニー・ロルカナ・TCGとの出会い
おちょこ「リーダーのタキくんと僕がほかの人から誘われて始めました。時を経て、今のチーム体制になり、そこからぐるみくんが参入して3人が出会いました。グランプリがチーム戦と聞いて、せっかくなら調整チームでチーム戦でようってなって、みたいな感じですね」
──「チーム体制とのことですが、何名くらいでしょうか」
タキ「今は9名で調整をしています。みんなで1週間に1~2くらい集まって調整会して、これが強いあれが弱いなど検討しています」
──「ディズニーロルカナ グランプリに向けて毎週練習を重ねたわけですね」

タキ「毎週やってるよね?」
おちょこ「毎週やってるね。ほぼ社会人だから土日しか練習できない。多い時は1日10時間はやったかな。だから終わるとヘロヘロになって帰る」
ぐるみ「やるときはやる感じでメリハリをつけて練習してきました」
──「本日の優勝は努力の結晶でしたね」
本大会に向けての流れ・調整
──「ディズニーロルカナ グランプリに向けて具体的にはどのように調整したのでしょうか」
タキ「ディズニーロルカナ グランプリの情報が発表された時に、多分アグロが強いだろうってなって思いました。僕らはルビー/サファイアとアメジスト/ルビー、アンバー/スティール、エメラルド/スティールの4デッキが強いと予想していました。この内ルビー/サファイアとアメジスト/ルビーの2つにはアグロが有利で、エメラルド/スティールにもデッキの特性上けっこう有利でいけるねっとなりまして。まず、アンバー/アメジスト アグロが候補にあがり、チーム戦専用の特殊なデッキとして調整を開始しました」
ぐるみ「自分のアンバー/アメジストに関してはスペシャルデッキって感じでしたね。チーム戦だからこそ使えるデッキでした」

──「チーム戦用の必殺デッキを持ち込んだわけですね」
おちょこ「ほかの2つのデッキと色が被らず、良いデッキが必要で。それこそが彼のハイパーアグロだったわけです」
ぐるみ「ちゃんとぶっ刺さりました。対戦相手が『ここが(中央のB席)、アグロなんだ』って驚いていました」
──「チームの席順も含めて作戦勝ちだったのでしょうか」
おちょこ「席順は実際に大会に参加して、そこで得られたデータを元に決めました」
タキ「今大会はチームメイトに相談できるため、左右両方のプレイヤーから相談できるように一番上手いプレイヤーが中央に座るんじゃないかと考えました。上手いプレイヤーはアメジスト/ルビーやルビー/サファイアを使うはず。だったらそれに有利なアグロを真ん中におこうと」
──「作戦勝ちだったということですね」
タキ「作戦勝ちです。席順が変わっていたら勝てなかったです、この席順がベストでした」
──「チーム戦で大切なことは何でしょうか」
タキ「チームを支える参謀と何でもデッキを回せるオールラウンダーの両方ですかね」

おちょこ「限られた時間の中で調整しなきゃだし、大会ルール上デッキの組み合わせが多少制限される。得手不得手があるとデッキの選択肢が狭まるため、なんでも使える万能選手が必要です」
デッキに関して
──「使用されたデッキの色分担はどのように決めたのですか」
おちょこ「当初自分はルビー/サファイアを使用する予定でしたが、勝ち切れないという判断になり、アメジスト/ルビーへ変更しました。アメジスト/エメラルド以外全てに五分以上とれる選択をしました」
タキ「僕はハンデスがめちゃくちゃ得意だったのでエメラルド/スティールに。絶対負けないという自信がありました」
ぐるみ「自分はチーム戦用のアンバー/アメジストに決まりました」
タキ「(おちょこ選手と自分を指さしながら)ここ2人が全勝しようって話をしていたんですよ。アグロってどうしても無理なデッキ対面があるので」
──「なにか、調整の中で特別なカードやテクニックなどをデッキに入れたりしたのでしょうか?」
タキ「アンバー/アメジストの《ラフィキ – 謎めいた賢者》です。歌を歌った《アリエル – 麗しい歌姫》や《アースラ – 七つの海の騙し屋》、クエストした《フリン・ライダー – 薄情者》へチャレンジでき、一方的に退場させられます」
ぐるみ「多くのデッキのキーカードに強いのがポイントで。さらにチャレンジ後に《ラプンツェル – いやしの賜物》をプレイすればカードも引けます」

おちょこ「アメジスト/ルビーは《シスー – 大胆不敵な来訪者》です。このキャラクターはアグロ相手に大活躍でした。《デイジーダック – ドナルドの彼女》が環境の中心にいて、《シスー – 大胆不敵な来訪者》はそれを3ターン目に除去できる。《乱闘》を含めて3コストの除去を7枚採用しています。コスト的にロルカナ特有のシステムである歌も歌えます。《FRIENDS ON THE OTHER SIDE》をよく歌っていました」

本大会を終えての感想
──「本大会の勝因はなんだったと思いますか?」
ぐるみ「デッキ対面の噛み合いはありますね」
タキ「マジで作戦勝ちだね。席順の作戦勝ち」

おちょこ「怖いくらいハマったんだよね」
タキ「本当に運勝ちだと思います。マジで実力じゃなくて運」
──「運も実力の内といいますから、優勝すべくして優勝されたと思います」
グランプリ王者として
──「さて、グランプリ王者となりましたが、次の目標などはあるのでしょうか?」
ぐるみ「3人チーム戦で開催されたグランプリでの初優勝か……」
おちょこ「マジ実感ないね」
タキ「めっちゃ気分ええ。次の目標としては来年1月に開催される大型大会『ディズニーロルカナチャレンジ』で!」
おちょこ&ぐるみ「勝ちたいねー」
──「ディズニー・ロルカナ・TCGを始めようと思っている方へ一言メッセージをいただけますか」
タキ「大会を通じて再確認できましたが、イルミニアはいい人ばかりです。ゲームをしていて楽しくて」
おちょこ「グランプリもだけど和気あいあいとしていて初心者に優しいんだよね。ピリピリしていないというか」
タキ「ロルカナ界隈はとても温かい人ばかりで。東京はコミュニティーの数も多くて、自分にあっているものを選べるくらい活発だと思います。ぜひ始めてほしいです」
ぐるみ「ロルカナのショップ開催イベントは、競技的な内容の『セット チャンピオンシップ』だけではなく、カジュアルな趣旨の『ロルカナ交流会』であったり『パックラッシュ』であったり、バラエティー豊かで住み分けができているのも良いポイントですよね。自分にあっているイベントを選んで参加できるので、始めてしまえば道は開かれていると思います」
LoreStar「一緒にディズニー・ロルカナ・TCGを楽しみましょう!」

チームメイトとの練習の成果を遺憾なく発揮し、見事、優勝を手にしたLoreStar。デッキ選択から座席順に至るまで事細かに想定しており、まさに作戦勝ちといったところでしょう。
インタビューを終えてもLoreStarの面々はまだ優勝したことが信じられない、実感がわかないと繰り返し言葉にしていました。約1800名が参加している大会を最後まで勝ち切るということは、途方もないことなのです。
ですが、時間経過とともに実感するでしょう。SNSから流れてくる祝福コメントを目にして、緊張がとけた疲労感を感じながら、自分たちの手の中にあるものを見て、少しずつ優勝の実感がわいてくるはずです。
インタビューでも語っていた通り、ディズニー・ロルカナ・TCGにおいて仲間と練習環境は最大の強みです。整った練習環境をバックボーンに、デッキ選択や対戦を煮詰め、腕を磨く。数をこなすことで培われた力は決して裏切りません。
おちょこ選手の言葉にもありましたが、「毎週ヘロヘロになるまで練習した」からこそ、最後まで集中力を切らさずに適切なプレイができ、勝利を手繰り寄せたのです。
全13回戦を終えて、栄冠を手にしたチームはLoreStarでした。あらためて約1800名のイルミニアの頂点に立った、チーム戦初の勝者をここに讃えましょう!
「ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Autumn 京都」優勝チームはLoreStar!!
おめでとう!!

ライター:富澤 洋平 撮影者:福井 翔