コラム

2025.12.19

ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局 Vol.15

みなさん、こんにちは!ディズニーロルカナ 日本語版 運営チームです。

本コラムは「ディズニーロルカナ 最新デッキ情報局」と題しまして、「セットチャンピオンシップ」の結果を中心に、ディズニー・ロルカナ・TCGのメタゲームの最前線や最新情報を皆様へお届けしていく企画です。

今回は、「大いなるアズライト」シーズンの振り返りとして、11月2日~24日に開催された「TSUTAYA チャンピオンシップ エリア大会」(以下、エリア大会)の結果をお送りします。首都圏大会からはじまり中部大会で幕を閉じた全6回の「エリア大会」をデッキリストから振り返っていきます。

いつもより少しボリュームが多い内容となっていますが、今回の記事を見れば最近活躍しているデッキを網羅できる内容になっています。間もなく始まる「アーケイジアと魔法の島」環境に向けた振り返りにも便利な内容となっているので、是非ご覧ください。

それでは早速みていきましょう!

11/2~24開催「TSUTAYA チャンピオンシップ エリア大会」Top4デッキ分布

1位 「ルビー/サファイア」                  33.3%
2位 「アメジスト/ルビー」                 25.0%
3位 「アンバー/スティール」               12.5%
3位 「アメジスト/エメラルド」             12.5%
5位 「アメジスト/スティール」             8.3%
6位 「エメラルド/スティール」             4.2%
6位 「サファイア/スティール」              4.2%

「エリア大会」において入賞率1位をかざったのは「ルビー/サファイア」でした。「大いなるアズライト」から《マウイ – オレって半サメだろ?》を得たことで、大きくパワーアップ。アクションカードをプレイ→《マウイ – オレって半サメだろ?》でチャレンジ→回収と繰り返しているだけで、盤面もロアレースもどんどん有利になっていきます。

「エリア大会」で興味深いのはメタゲームの変遷とともに、「ルビー/サファイア」の構築が変化していった点です。大会初期は王道ともいえるインクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)からの《マウイ – オレって半サメだろ?》を巡る攻防が中心となっていました。

しかしながら、後半にいくにつれて対抗馬としてアグロ戦略が台頭してきたため、ゲーム中盤からキャラクターへの対処に重きをおいた構築へと変化していました。

メタゲームの変化に柔軟に対応できたことからも、王者のデッキといえるでしょう。

《マウイ – オレって半サメだろ?》

惜しくもトップの座を取り逃したものの、僅差で2位に輝いたのは「アメジスト/ルビー」でした。こちらのデッキも大会初期から「ルビー/サファイア」と熱いデッドヒートを繰り広げ、安定してTop4に入賞していました。

元々キャラクターへのチャレンジを得意とするミッドレンジ(中速デッキ)構築が主流でしたが、標的を「ルビー/サファイア」のみに見据えてアグロに寄せた構築も登場していました。

「アメジスト/ルビー」もメタゲームに対応できるだけの柔軟性を持ち合わせたデッキといえます。

《ジーニー – 最高な最後の願い》

ピックアップデッキ

11/2~24に開催された「エリア大会」で優秀な成績を残したデッキの中から、一部のデッキを紹介いたします!

蔦屋書店 熊本三年坂:シティボーイ選手「ルビー/サファイア インクブースト」

「ルビー/サファイア インクブースト」は《ティポ – 育ち盛りの息子》や《アズライト航海記》で使えるインク数を増やし、早期に高コストのカードを使っていく戦略です。そのため《マウイ – オレって半サメだろ?》や《タマトア – シャイニー!》は本来よりも1~2ターン早くプレイ可能となります。

この「ルビー/サファイア インクブースト」はミラーマッチ(同型対決)を意識したデッキとなっています。

ミラーマッチの中心は《マウイ – オレって半サメだろ?》を巡る攻防にあり、それを有利に進めるために《マウイの釣り針》や《マレフィセント – 怪物ドラゴン》が採用されています。

さらにはその先に控える《タマトア – シャイニー!》と《ラッキーダイム》まで睨み、《LET IT GO》と《隠すなら森の中》まで採用されているのです。

《マウイ – オレって半サメだろ?》は高い攻撃力と回避を活かし、チャレンジを得意としているキャラクターです。しかもチャレンジするたびに捨て札からアクションカードを手札へ戻すことができます。1枚しか採用していない《隠すなら森の中》や《LET IT GO》も使い回すことが可能です。

《マウイ – オレって半サメだろ?》

ミラーマッチのみならず、アグロデッキを意識したカードも採用されています。

「ルビー/サファイア インクブースト」の弱点はインクブーストしている序盤~中盤にかけての盤面での出遅れです。そこを目掛けて《デイジーダック – ドナルドの彼女》を筆頭に低コスト高ロアのキャラクターがロアレースを挑んでくるわけですが、これらの対策として《シスー – 大胆不敵な来訪者》が採用されています。

このデッキは《シスー – 大胆不敵な来訪者》と《乱闘》を合わせて6枚採用しており、対アグロを意識した構築となっています。

《シスー – 大胆不敵な来訪者》

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TSUTAYA ヤマト屋書店 東仙台店:over選手「アメジスト/ルビー ミッドレンジ」

「アメジスト/ルビー ミッドレンジ」は攻撃力の高いキャラクターを展開し、積極的にチャレンジをしかけて自分に有利な盤面を作っていくデッキです。

デッキ内のほとんどのカードが4コスト以下と、「アメジスト/ルビー」では珍しくアグロ寄りの構成となっています。出だしの遅い「ルビー/サファイア」にはロアレースをしかけ、低コストキャラクター中心のアグロには3~4コストのタフなキャラクターでチャレンジして盤面を掌握しようという狙いがみてとれます。

《ジーニー – 最高な最後の願い》は場持ちの良い(場に残りやすい)キャラクターでありながら、ロア値が高く、ドロー付きと至れり尽くせりの性能です。回避まで持っているため、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》対策としても使えます。

《シスー – 勇猛果敢な戦士》、《ジーニー – 最高な最後の願い》と連続してプレイすれば、ロアレースは圧倒的にリードできます。アメジストの最良の4コストのキャラクターの1枚です。

《ジーニー – 最高な最後の願い》

《モアナ – 自己流の船乗り》は2コスト相当の攻撃力と意思力を持っており、毎ターン堅実に1ロア稼いでくれます。このデッキではチャレンジこそできないものの、真価は《フリン・ライダー – 薄情者》とのコンボにあります。

1ターン目《モアナ – 自己流の船乗り》、2ターン目《フリン・ライダー – 薄情者》とプレイできれば、高確率で3ターン目に3ロアを得ることができます。2コスト以下で攻撃力3以上のキャラクターは希少であり、《フリン・ライダー – 薄情者》を対処できるアクションカードもほとんどありません。「ルビー/サファイア」にとっては致命傷となりかねないコンボです。

《モアナ – 自己流の船乗り》

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TSUTAYA いまじん白揚ウイングタウン岡崎店:チャホ選手「アンバー/スティール 歌アグロ」

「アンバー/スティール 歌アグロ」は《シンデレラ – 舞踏会の花形》や《アリエル – 麗しい歌姫》をはじめとした歌声を持つキャラクターと各種歌カードを組み合わせ、キャラクターの展開と歌カードによる盤面掌握を同時におこなうテンポの良いデッキです。《デイジーダック – ドナルドの彼女》をはじめとした低コスト高ロアのキャラクターの採用も増加傾向にあります。

定番である《デイジーダック – ドナルドの彼女》と《ピグレット – プー海賊団の船長》に加えて、《リロ – 抜け出し名人》が採用されており、序盤から攻勢をかけやすい構築となっています。

《リロ – 抜け出し名人》は高いロア値に加えて、退場しても繰り返しプレイできる継戦力の高さが魅力。2コストのキャラクターとは思えません。

《リロ – 抜け出し名人》

目下のところ天敵はルビーの《マウイ – みんなの英雄》や《マウイ – オレって半サメだろ?》。これら1枚で複数枚のキャラクターを退場させてしまいます。

《そこに登場、ゼウス!》は《マウイ – オレって半サメだろ?》を退場させるにはもってこいのカードです。《アリエル – 麗しい歌姫》や《アースラ – ヴァネッサ》で歌えるため、展開と妨害の両立が可能です。明確な標的が見つかったことで、採用しやすくなったカードといえるでしょう。

《そこに登場、ゼウス!》

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TSUTAYA デイズタウンつくば:ぐり選手「アメジスト/エメラルド ミッドレンジ」

「アメジスト/エメラルド ミッドレンジ」は序盤~中盤の攻防に長けたデッキであり、意思力3のキャラクターによる有利盤面の構築、《マーリン – カニ》によるお得なチャレンジを狙っていきます。ロア値の高いキャラクターも複数枚採用されており、ロアレースも得意としています。

《アースラ – 大海の魔女王》が採用されていることからも、「アンバー/スティール」を強烈に意識しているとわかります。

《バンザイ – 大肉喰らい》は2コスト2ロアのシンプルなキャラクターです。回避もなく、1コストのキャラクターにチャレンジされて退場する可能性すらあります。

採用理由は、ズバリ「ルビー/サファイア」を意識してのことです。ロア値を生かしたロアレースはもちろんのこと、注目すべきはその攻撃力にあります。

「ルビー/サファイア」定番の《乱闘》や《シスー – 大胆不敵な来訪者》の対処範囲から外れており、無傷のままロアを稼ぎ続けることが可能です。

対「ルビー/サファイア」は序盤からのロアレースこそが必勝の策と見極めているのです。

《バンザイ – 大肉喰らい》

《呪われた人魚 – アースラの被害者》や《バンザイ – 大肉喰らい》で圧倒的なロアレースをしかけ、中盤には《ジーニー – 最高な最後の願い》や《マーリン – ヤギ》で20ロアへと到達したいところです。

とはいえ対戦相手のチャレンジやアクションカードにより、順調にいくとは限りません。

長引いたゲームでは手札が枯渇気味になります。そこで《クララベル – 軽やかなひづめの持ち主》の出番です。ドロー(カードを引く効果)に長けた「ルビー/サファイア」やアメジストに対してこれほど心強いキャラクターはほかにいません。

継続的にドローできるように、手札の枚数を調節し、戦力を補給しましょう。

《クララベル – 軽やかなひづめの持ち主》

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TSUTAYA リノアス八尾店:とも選手「アメジスト/スティール ミッドレンジ」

「アメジスト/スティール ミッドレンジ」は場持ちの良いキャラクターを展開し、《マダム・ミム》と《マーリン》でサポートしていきます。少量ですがアクションカードも採用されており、それらを駆使しして自分に有利な場の構築を目指します。

「ルビー/サファイア」「アンバー/スティール」の両デッキを意識したデッキとなります。

《カルホーン – 海兵隊軍曹》は高い攻撃力と耐久+1を持ち、ゲーム最序盤を支配するほどのキャラクターです。アグロ戦略に滅法強く、2回のチャレンジは必要ですが、無傷で《デイジーダック – ドナルドの彼女》を退場させられます。定番の歌カード《風よ吹け》も耐えてくれます。

「アンバー/スティール」に採用されているキャラクターのほとんどを、一方的に退場させられます。

《カルホーン – 海兵隊軍曹》

《イズマ – いかがわしい化学者》は中盤以降、手札を補充してくれるドローエンジン。T【※※編集注:コスト表記の適正化をお願いいたします※※】するだけで最大3枚ものカードが手に入ります。全体的に軽いカードで構築されたこのデッキと相性が良く、退場するまで繰り返しドローできます。

また、《そこに登場、ゼウス!》を歌える点もお忘れなく。手札が多い際は、キャラクターの展開と歌カードを歌うことで手札を消費し、《イズマ – いかがわしい化学者》の能力を最大限引き出しましょう。

《イズマ – いかがわしい化学者》

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TSUTAYA 西五反田店:ヒピ選手「エメラルド/スティール 手札破壊」

「エメラルド/スティール 手札破壊」は《背すじがゾクッ!》や《催眠術》といった手札破壊カード(手札を捨てさせる効果)をプレイして、対戦相手の手札へダメージを与えていくデッキです。序盤から《背すじがゾクッ!》や《アースラ – 騙し屋》を積極的にプレイし、手札にあるカードを捨てさせていきます。

《背すじがゾクッ!》は手札破壊の定番といえるカードです。歌がついているためキャラクターの展開と平行して、ちょっとお得にプレイできます。

手札破壊戦略は単に手札を捨てさせるだけに非ず。2種類のキャラクターとのシナジー(相乗効果)も見過ごせません。

《アースラ – 七つの海の騙し屋》は《背すじがゾクッ!》の効果を倍化させ、一度に2枚を捨てさせる攻めのカード。デッキ名の通り対戦相手の手札を破壊していきます。

《プリンス・ジョン – 強欲王》は手札破壊することで、ドローでき、戦力を補充してくれる守りのカード。手札の枚数に差をつけ、プレイするカードの選択肢を増やしてくれます。

これらのキャラクターがいる状況で《背すじがゾクッ!》をプレイして、ゲームを有利に進めていきましょう。

《背すじがゾクッ!》

手札破壊戦略は強力ではあるものの、如何せんデッキトップから引かれたカードはどうしようもありません。せっかく手札をすべて捨てさせたのに《マウイ – オレって半サメだろ?》を引かれては、これまでの努力が水泡に帰す可能性があります。ここではとっておきの《マウイ – オレって半サメだろ?》対策をご紹介します。

《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》は手札破壊戦略ではお馴染みのバウンス(キャラクターを手札に戻す効果)であり、しかも歌付き。《マウイ – オレって半サメだろ?》は突進がないため、活躍する前に対処できます。うまくいけばバウンスして捨てさせることもあります。

《WE DON’T TALK ABOUT BRUNO》

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TSUTAYA リノアス八尾店:ちぢ。選手「サファイア/スティール ミッドレンジ」

「サファイア/スティール ミッドレンジ」は低コストながら耐久持ちや意思力が高く、場持ちの良いキャラクターを展開していくデッキです。《カルホーン – 海兵隊軍曹》を軸にしたチャレンジによる盤面制圧を狙いながら、手堅くロアも稼いでいきます。

さらに護衛を持つ《プルート – 用心犬》やチャレンジを防止する《ジョン・シルバー – 船のコック》でサポートしていきます。

回避持ちなどの厄介なキャラクターを対処するのは《7人のこびとの鉱山 – 堅牢なる要塞》の仕事です。キャラクターを移動させることでチャレンジを介さずにダメージを与えられます。しかも《ごきげん – 軽快なる騎士》や《先生 – 剛胆なる騎士》ならば2点となり、場の優位を確立してくれます。

《7人のこびとの鉱山 – 堅牢なる要塞》

※12/19修正:カード画像に誤りがございました。こちらについて、正しい内容に修正いたしました

《ベイマックス – みんなの平和を守ります》はこの戦略を支える強力なキャラクターです。プレイ、もしくはクエスト時に2ダメージを取り除けるため、速効性が高く、意思力の高い護衛持ちキャラクターと相性抜群です。

ダメージを負った《プルート – 用心犬》や《チェン・ポー – 皇軍兵士》を癒すと同時に、ロアを供給してくれます。

意思力の高い護衛持ちキャラクターと《ベイマックス – みんなの平和を守ります》で不動の防御網を構築し、対戦相手のチャレンジに耐えながら、コツコツとロアを稼いでいきましょう。

《ベイマックス – みんなの平和を守ります》

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総括

「エリア大会」では「ルビー/サファイア」が安定した成績を残しました。《マウイ – オレって半サメだろ?》は前評判通りの活躍であり、その強さを存分に見せつけたといえるでしょう。

上位入賞者はメタゲームの変化の機微を見逃さず、デッキをアップデートし続けていました。ご紹介した「ルビー/サファイア」はその最たる例であり、増加するであろうミラーマッチとそれを狙うアグロの台頭を読みきった構築でした

《マウイ – オレって半サメだろ?》

また、その他のデッキに関しても自分の戦略を全面に押し出しながらも、「ルビー/サファイア」に効果的なカードを採用するなど細かい調整がみられました。上位に「ルビー/サファイア」ありきは共通認識だったようです。

実績面から勝ち組をあげるならば「ルビー/サファイア」となりますが、創意工夫を凝らしたデッキも入賞しており、多様性あるバランスの良い環境だったのではないでしょうか。

おわりに

今回は「大いなるアズライト」環境の振り返りとして、「ディズニーロルカナ TSUTAYA チャンピオンシップ エリア大会」の結果をお届けしました。数のうえでは「ルビー/サファイア」の目立つ結果となりましたが、大会シリーズの進行と供に進化していったデッキはメタゲームの多様性と可能性を物語っています。

12月27日(土)に発売される「アーケイジアと魔法の島」では、どのような環境となるのでしょうか。今後も、ディズニー・ロルカナ・TCGの最前線から目が離せませんね!
このコラムを読んだ皆さんも、新しいカードやデッキに意欲がわいた方が多いのではないでしょうか。

是非、お近くのロルカナ公認店で開催される「ロルカナ交流会」「ロルカナ ショップ大会」「セット チャンピオンシップ」へご参加ください。
ディズニーロルカナは、新しいカードやキャラクターとの出会い、デッキの想像、「イルミニア」同士の交流をお待ちしております。

それでは、また次回の「ロルカナ 最新デッキ情報局」でお会いしましょう!

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