コラム
2026.03.03
【戦略記事】 「ディズニーロルカナ グランプリ 2026 Spring 名古屋」Top32 メタゲームブレイクダウン
東海地方では初めてとなる「ディズニーロルカナ グランプリ 2026 Spring 名古屋」(以下、ディズニーロルカナ グランプリ)が開催されました。1日目、2日目とも約540名を越えるイルミニアが集い、各々工夫を凝らしたデッキを持ち込み、全7回戦を戦い抜きました。
全7回戦の予選ラウンドを経て、決勝ラウンドへ駒を進めたイルミニアはわずか32名へと絞られました。
本稿では2日間分の上位デッキ分布であるメタゲームブレイクダウンをお届けしていきます。「アーケイジアと魔法の島」環境の締めくくりと位置づけられたディズニーロルカナ グランプリ。イルミニアはどのような調整を経て、デッキを選択、構築したのでしょうか。イルミニアの発想力と構築力の見せ所ともいえます。
人気のデッキは何だったのか、確認していきましょう!
『Wave1』Top32メタゲームブレイクダウン
ルビー/サファイア 7名 21.9%
アメジスト/スティール 6名 18.8%
アメジスト/サファイア 5名 15.6%
アンバー/スティール 3名 9.4%
アメジスト/エメラルド 3名 9.4%
サファイア/スティール 3名 9.4%
アメジスト/ルビー 2名 6.3%
アンバー/アメジスト 1名 3.1%
アンバー/ルビー 1名 3.1%
エメラルド/スティール 1名 3.1%
直近の「セット チャンピオンシップ」では減少傾向にあった「ルビー/サファイア」が、Top32で最大母数のデッキとなりました。《ティポ – 育ち盛りの息子》や《アズライト航海記》でインクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)し、早期に高コストカードをプレイしていきます。
ミッドレンジ(中速デッキ)に強く、デッキの安定感が魅力であり、長丁場の大会を戦い抜くには最適な選択肢と考えたイルミニアが多かったようです。
一口に「ルビー/サファイア」といっても、《マウイ – オレって半サメだろ?》を軸とした通称サメ型と《モーリスの工房》を起点としたアイテムズの二つの戦略があります。サメ型はインクブーストから《マウイ – オレって半サメだろ?》をプレイし、チャレンジによりアクションカードを使い回していきます。《マウイ – オレって半サメだろ?》は盤面を支配すると同時に、《A PIRATE’S LIFE》のようなロアをズラすカードでゲームを締めくくります。

対してアイテムズはミッドレンジとの相性はそのままに、「ルビー/サファイア」のミラーマッチ(同型対決)に強いデッキです。《モーリスの工房》さえ定着すれば、後続のアイテムすべてにドロー(カードを引く効果)が付与されます。手札が枯渇することはなく、中~長期戦により強くなっています。
万能感が強みのミッドレンジでしたが、「ルビー/サファイア」の躍進をみるに、苦しい立ち位置となったようです。

次点となったのは序盤から場持ちの良い(場に残りやすい)キャラクターを展開し、積極的にチャレンジをしかけていく「アメジスト/スティール」でした。序盤から《カルホーン – 海兵隊軍曹》などを展開し、積極的にチャレンジをしかけていきます。盤面が整った中盤以降はロケーションなど直接ロアを獲得できるカードを使い、20ロアを目指します。
攻撃的な戦略であり、何よりもその展開力と制圧力が魅力のデッキです。
《ヘルガ・シンクレア – 鉄の女》は《カルホーン – 海兵隊軍曹》と並ぶ序盤の要です。2コストながら4コストのキャラクターまでをチャレンジで一方的に退場させられる可能性があります。アグロからミッドレンジまでと有効射程範囲は広く、インクレスも納得の1枚。特に《ダンボ – 世界の七不思議》を軸とした回避戦略相手には大きなプレッシャーとなります。

「アメジスト/スティール」のもう一つの強みがクエストを経由しない直接ロア獲得手段にあります。《巨大コブラ – 蜃気楼の大蛇》や《マーリン – ヤギ》はその代表格であり、これらを《マダム・ミム》で使いまわせば不利な局面から勝利を手繰り寄せられます。
《巨大コブラ – 蜃気楼の大蛇》はデメリットがあるものの、1枚で盤面を支配するだけのスタッツをもっています。さらにプレイしたときの効果でロアを2つ獲得できます。ゲーム終盤での直接ロア獲得源は貴重です。18ロアまで獲得してしまえば、《巨大コブラ – 蜃気楼の大蛇》待ちとできるのです。全体除去を持つ「ルビー/サファイア」「アメジスト/ルビー」に対して、最後のロアをもぎとる手段として効果的です。

『Wave2』Top32メタゲームブレイクダウン
アメジスト/スティール 8名 25.0%
サファイア/スティール 6名 18.8%
アンバー/スティール 6名 18.8%
ルビー/サファイア 5名 15.6%
アメジスト/ルビー 4名 12.5%
アメジスト/エメラルド 1名 3.1%
アメジスト/サファイア 1名 3.1%
エメラルド/スティール 1名 3.1%
昨日のTop32メタゲームブレイクダウンとはうって変わってアグロ戦略の台頭が目立つ結果となっています。「ルビー/サファイア」を意識したデッキ選択は功を奏したようです。
最多カラーとなったのは「アメジスト/スティール」でした。攻撃的な戦略であり、何よりもその展開力と制圧力、そして多彩な攻め手が魅力のデッキです。《ダンボ – 世界の七不思議》を採用し、回避に寄せたデッキもみられました。

2番手につけたのは「サファイア/スティール」と「アンバー/スティール」です。「サファイア/スティール」はこの環境を代表するアグロデッキのひとつであり、後の先をとれる《ベル – 見習い発明家》や魔除けを持つ《アリス – ビン腕な船乗り》での逃げ切りを狙います。
《カルホーン – 海兵隊軍曹》や《ピート – リングのレフェリー》など特定のデッキに対するメタカードも多く、アグロデッキながら器用に立ち回ります。
《アリス – ビン腕な船乗り》はクエスト時にほかのキャラクターへ魔除けを付与します。除去カードの多いスティールやルビー対して強いカードであり、特に《プルート – 用心犬》とのシナジーは鉄壁の防御網を構築してくれます。魔除けをまとった《プルート – 用心犬》は確実に1体のキャラクターを退場させますし、護衛で自軍を守りながら、ロアを稼ぐ時間をあたえてくれます。

同率2位となった「アンバー/スティール」は多岐にわたるミッドレンジの担い手です。中でも歌声を持つ歌い手で歌カードを歌う伝統的な「歌ミッドレンジ」は黎明期から続く人気デッキです。《アリエル – 麗しい歌姫》をはじめとした歌声を持つキャラクターと《風よ吹け》などの歌カードを組み合わせ、キャラクターの展開と歌カードによる盤面掌握を同時におこなうテンポの良い戦略です。
目立つのは歌い手である《ナヴィーン王子 – ウクレレ奏者》の存在です。プレイ時にコスト6以下の歌カードをタダでプレイできる即興の歌い手であり、インクが乾くのを待つ必要がありません。盤面が劣勢でも《ナヴィーン王子 – ウクレレ奏者》で《そこに登場、ゼウス!》を歌えば、対戦相手のキャラクターを除去しながら中堅サイズのキャラクターを着地させられます。
デッキが最大限回った際のリターンが大きく、劣勢時でも反撃の起点となるキャラクターです。アグロの増加を読み、採用枚数が増えていた1枚といえます。

おわりに
初の二日開催となったディズニーロルカナ グランプリは1日目と2日目で違ったメタゲームとなりました。初日は「ルビー/サファイア」が環境を牽引し、次の日には「アメジスト/スティール」「サファイア/スティール」などのアグロが追いかけ、追い越す展開となりました。
このコラムを読んだ皆さんも、新しいカードやデッキに意欲がわいた方が多いのではないでしょうか。
是非、お近くのロルカナ公認店で開催される「ロルカナ交流会」「ロルカナ ショップ大会」「セット チャンピオンシップ」へご参加ください。
ディズニーロルカナは、新しいカードやキャラクターとの出会い、デッキの想像、「イルミニア」同士の交流をお待ちしております。
それでは、また次回の「ロルカナ 最新デッキ情報局」でお会いしましょう!
