コラム

2026.08.15

【戦略記事】 「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」 メタゲームブレイクダウン


日本におけるディズニー・ロルカナ・TCGの総決算と位置づけられている「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」(以下、日本一決定戦 2026)。グランプリとチャレンジの上位者のみが参加可能な招待制の大会であり、57名のイルミニアが、ここ、アンバサダーホテルへと集結しています。

本稿では、日本一決定戦 2026参加者のデッキ分布、メタゲームブレイクダウンをお届けしていきます。

「ヴァインズ・アタック!」による環境の変化、強ルミニア(強豪イルミニア)の発想力と構築力、デッキ選択はどうなっていたのでしょうか。

また、今大会の特殊ルールとして、対戦前に「使用デッキのインクの宣言」が義務付けられています。ある程度デッキを想定してマリガン(初手の引き直し)ができるわけです。この特殊ルールがデッキ選択にどのような影響をあたえるのでしょうか。

人気のデッキを確認していきましょう!

日本一決定戦 2026 メタゲームブレイクダウン

57名のデッキ選択は以下の通りとなりました。

1位 「アンバー/エメラルド」    16名 (28.1%)
2位 「アンバー/スティール」    12名(21.1%)
3位 「エメラルド/スティール」  11名(19.3%)
4位 「ルビー/サファイア」      7名(12.3%)
5位 「エメラルド/ルビー」     5名(8.8%)
6位 「アメジスト/サファイア」  2名(3.5%)
6位 「エメラルド/サファイア」   2名(3.5%)
8位 「アメジスト/エメラルド」 1名(1.8%)
8位 「アメジスト/ルビー」     1名(1.8%)

日本一決定戦 2026では、「アンバー/エメラルド」のアグロ戦略が単独トップとなり、メタゲームを牽引しています。展開力と継戦力ともに申し分なく、理想的なアグロデッキです。

対抗馬として2種類のスティール系歌ミッドレンジ(中速デッキ)があがっています。インクの組み合わせに差はあれど、歌によるテンポの良いゲーム作りと盤面の支配と目的は共通しています。

これら3つのデッキで全体の7割近くを占めており、メタゲームはアグロ対歌ミッドレンジの構図とみて間違いありません。

《レディ – 凛々しいお嬢さん》
《風よ吹け》

それらトップ集団を追いかけるのがインクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)からパワーカードで勝負する「ルビー/サファイア」、《ヘラクレスの帰還》コンボこと「エメラルド/ルビー」です。どちらも高コストのカードで勝負する、カードパワーに寄せた戦略です。アグロを意識しつつも、自分の動きを押し付けることを第一に考えています。

逃げ切るか、追いつくか、それとも自分の有利なフィールドに引き込むか。それぞれの狙いは明確であり、噛み合えばどのデッキにもチャンスがあるといえます。

細かくデッキを見ていきましょう。

最多デッキとなったのは「アンバー/エメラルド」でした。最序盤から積極的にキャラクターをプレイしていく超攻撃的な戦略であり、その圧倒的な展開力を武器に最速20ロア獲得を目指します。デッキの半分以上を2コスト以下のカードが占めており、安定性と爆発力を兼ね備えたデッキです。

その上で、《エリノア – 名高い外交家》や《レディ – ミス・ニューヨーク》など多面的なアドバンテージ源があり、中長期戦も十分に戦えます。

《柳の木のおばあさん – 古き善き相談相手》は展開力に拍車をかけて、圧倒的な盤面構築を可能にしてくれています。プレイした瞬間から効果を発揮し、続く3ターン目には《エリノア – 名高い外交家》などの強力な4コストキャラクターをプレイできるようにしてくれます。

異次元の高速デッキへと進化を果たした「アンバー/エメラルド」。このデッキを止める存在は現れるのでしょうか。

《柳の木のおばあさん – 古き善き相談相手》

2位は「アンバー/スティール」。《アリエル – 麗しい歌姫》をはじめとした歌い手(歌声を持つキャラクター)と《風よ吹け》などの歌カードを組み合わせ、キャラクターの展開と歌カードによる盤面掌握を同時におこなうテンポの良いデッキです。《アースラ – ヴァネッサ》や《トルバドール – ミュージカル・ナレーター》など低コストにタフなキャラクターが多く、ダメージ系アクションで退場しにくくなっています。

ゲーム展開の巻き返しを助けてくれるのが《ナヴィーン王子 – ウクレレ奏者》です。プレイ時にただで歌をプレイできるため、極端に不利な状況からゲームを立て直す起点となってくれるキャラクターです。《そこに登場、ゼウス!》や《A WHOLE NEW WORLD》を瞬時に歌える点はかなりの加点ポイントです。

《メイ・リー – コントロール不能》は歌声こそないものの、《アリエル – 麗しい歌姫》と同じくデッキの安定性に貢献してくれるキャラクターです。《持つんだ熱い心》と《風よ吹け》は歌えるため、デッキを支える縁の下の力持ち的なカードです。

《メイ・リー – コントロール不能》

3位は「エメラルド/スティール」。《背すじがゾクッ!》などの手札破壊カード(手札を捨てさせる効果)をプレイして、対戦相手の手札へダメージを与えていくデッキです。手札破壊カードで対戦相手の選択肢を減らし、中盤以降に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》の効果で優位を確固たるものとして、ゲームを進めていきます。

「エメラルド/スティール」は《背すじがゾクッ!》や《風よ吹け》など優秀な歌カードが多く、さまざまな局面に対応可能です。歌カードと《アースラ – 七つの海の騙し屋》、《プリンス・ジョン – 強欲王》が織りなすシナジー(相乗効果)はゲームが進むほどに真綿で首を締めるがごとく、対戦相手にとって脅威となります。

新たなドロー手段として、《TOUCH THE SKY》と《パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地》のコンボを追加した構築が登場しています。《パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地》を設置後、《TOUCH THE SKY》を歌えば一気に4枚ものカードが手に入ります。チャレンジを得意とするアメジスト系の少ないメタゲームではロケーション単体が脅威となり、さらに《TOUCH THE SKY》と合わせることで複合的な役割を果たします。

《TOUCH THE SKY》
《パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地》

「アンバー/スティール」と「エメラルド/スティール」は強化されましたが、同時に天敵ともいえるカードも登場しています。《昔ながらのこの営み》は歌版の《ピート – リングのレフェリー》ともいえるカードであり、一時的にアクションとアイテムのプレイを禁じます。スティール対決では肝となりえるカードです。

たった2コストで、アクションに加えてアイテムのプレイも封じるため、「ルビー/サファイア アイテムズ」にも効果的です。地味ながら、存在感を示す1枚といえます。

《昔ながらのこの営み》

4位は「ルビー/サファイア」。《リキッデーター – こおりゃ結構!》と《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》による盤面コントロール+インクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)によるカードパワー重視のデッキです。比較的ゆっくりとしたゲーム展開を得意としています。

アイテム軸では《モーリスの工房》、アクション軸では《マウイ – オレって半サメだろ?》とどちらも中核をなすアドバンテージ源をもっています。序盤を乗り越えた先には高コストカードによるパワフルなゲーム展開が待っています。

《モーリスの工房》
《マウイ – オレって半サメだろ?》

一方で、最初から一直線に高コストカードを目指す構築も登場しています。《エネルギー急上昇》はその立役者といえるカードであり、インクが2枚も増える強力なインクブーストです。《ティポ – 育ち盛りの息子》から《エネルギー急上昇》へと繋げば、4ターン目に7インクへと手がかかります。

後は有り余るインクを最大限使うのみ。《スカー – 凶悪な謀り屋》や《シスー – 兄弟姉妹の希望》、《マレフィセント – 怪物ドラゴン》などの重量級キャラクターでゲームを支配してしまいます。

通常の「ルビー/サファイア」よりもインクブーストの伸びが良く、虚を突くデッキとなりそうです。

《エネルギー急上昇》

おわりに

「アンバー/エメラルド」を筆頭に、「アンバー/スティール」「エメラルド/スティール」の歌デッキが続きます。「ルビー/サファイア」や「エメラルド/ルビー」も存在感を示しており、どのデッキも注目といえます。

果たして、優勝するのはどのデッキなのでしょうか。熱戦が続く日本一決定戦 2026から目が離せません。

8月16日の決勝ラウンドの模様は、ぜひ配信でご覧ください。

ライター:富澤 洋平

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