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あの時、胸を熱くしたビー玉の一発。
子どもたちの手に握られた射出機構の気持ちよさと創意工夫が、今ふたたび息を吹き返す。
LEGACYSOUL 第2弾として選ばれたのは、スーパービーダマンの名を全国に知らしめた
伝説の一機、<ファイティングフェニックス>。当時の開発者が、30年の時を経て再び開発の最前線へ。

当時のビーダマン熱をどう受け止めていましたか?

最初は正直、そこまで大きな反響になるとは思っていませんでした。
でも、イベントの先行販売で何百人もの子どもたちが列を作ってくれたのを見て、「すごいな…」と、初めて実感が湧いたんです。自分が手がけた商品で、子どもたちが夢中になって遊んでくれている。その光景は本当に嬉しかった。けれど同時に、「果たして、自分は本当にその期待に応えられているのか?」という不安も大きくて。プレッシャーの中、とにかく夢中で開発に向き合っていました。

復活の主役に《ファイティングフェニックス》を選んだ意義とは?

当時は、他社キャラクターとのタイアップが主流でしたが、ファイティングフェニックスはビーダマン初の完全オリジナル機体として誕生しました。
ゼロからキャラクターを生み出し、製品化した挑戦は、自分にとっても大きな転機でした。
今回、もう一度このシリーズを動かすなら「この機体しかない」と迷わず決めました。ファイティングフェニックスは、まさに<復活の象徴>なんです。

「では今の技術で、あの爽快感をどう再現したのか?」

次回Vol.2では、ファイティングフェニックスのギミック構造と、撃つ快感にかけた開発者の執念に迫ります!

ただ撃つだけじゃない。
ビー玉の発射が、ここまで人の心を動かす理由とは何なのか!
LEGACYSOULが受け継ぐのは、<発射と破壊の爽快感>という体験そのもの。

当時のギミックを、今どのように評価していますか?

小学生向けの商品で価格も1000円以下。だからこそ、どこまで面白くできるか、限られた条件の中で試行錯誤していました。経験も浅かった自分にとっては挑戦の連続。「発射機構をもっとパワフルにできないか」「見た目と性能を両立させられないか」――そんなことを毎日、手を動かしながら考えていましたね。振り返れば、未熟だった分、逆に大胆なチャレンジもできた。その蓄積が、のちのバトルビーダマンやクラッシュビーダマン、クロスファイト ビーダマンに繋がったと思っています。

今回のリメイクでこだわった点は?

まず、ただの“復刻”ではありません。あくまで、大人のホビーファンに向けたプロダクトとして、構造、素材、ディテールすべてを見直しました。たとえばホールドパーツや発射機構は、基本的な設計はオリジナルに近づけつつ、撃った時の感触や球の動きには徹底してこだわりました。
「撃った瞬間の重み」「指に残るテンション」「球がターゲットに命中する音」
そうした体験の再現に時間をかけました。さらに、視覚的にも今の眼で見ても満足できるよう、造形の解像度や素材感も一新しています。

「では、これからのビーダマンはどこへ向かうのか?」

Vol.3では、今だからこそ語れる、あの頃の思いと、この機体にもう一度向き合う者としての熱意と想いをお届けします。

かつて手がけた<あの一機>を、もう一度。
進化した技術、積み重ねた経験、そして変わらない情熱。
LEGACYSOULという名のもとに、開発者の想いは再びカタチになる。

開発に再び挑む中で、自分自身に伝えたいことは?

30年前に手がけた商品を、自分の手でまたリメイクできるなんて奇跡ですよね。経験も知識も増えましたが、あの頃のワクワクやドキドキは今も忘れていません。それを今のかたちでユーザーに届けたいと思っています。

初めてファイティングフェニックスを手にする人に、どんな魅力を伝えたいですか?

「こんなに飛ぶの!?」って、びっくりしてほしいですね(笑)。ビー玉に強烈な縦回転をかけて放つドライブショットの迫力。ターゲットに命中した瞬間の「バーン!」という衝撃、そして「シュルル…」と空転しながら転がる球の音。これはもう、実際に撃ってみないとわからないと思います!

なぜ《組んで楽しい・撃って気持ちいい》が成立するのか?

<組む>と<撃つ>がちゃんと連動してるんです。自分で作ったものを自分で撃って、その爽快感を味わう。そこにしかないリアクションと、自己表現があると思っています。

最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします。

これは“ただの復刻”じゃありません。記憶と技術をかけ合わせて、今の時代にふさわしいビーダマンを作り上げました。初めての人には、この撃つ気持ちよさを知ってもらいたいし、かつて遊んでいた人には、心のどこかがザワッとするはず。今、この瞬間から、あなたの新しいビーダマンがはじまります!

©今賀俊/小学館      © TOMY