WIXOSSコラム 第176回
本村AP異動のご連絡と御礼
初めましての方は初めまして。
イベント等でお会いしたことのある方はお久しぶりです!
タカラトミーでウィクロスのAP(アシスタントプロデューサー)を
しております、本村康祐と申します。
ウィクロス発売前の2014年2月ごろよりWIXOSSのAPに着任しまして、
およそ4年半の間皆様にお世話になりました。
そして、7月10日付で異動になりましてWIXOSSの業務からは離れることとなります。
今回はその御挨拶を兼ねたコラムです。
先日開催された七夕祭りの内容を振り返りつつ、
最後の御挨拶とさせていただきます。
結構長くなりますので、お暇な時にお読みください。
セレモニーが開催!頂点は誰だ!?
メインイベントの一つとして、オールスター七夕トーナメントが開催されました。
およそ256名による大型トーナメント大会です。
運営はイエローサブマリン様にご協力いただきました。
1回戦で負けた方は裏トーナメントに進出することとなり、表裏2つのトーナメントが同時に展開されました。
表トーナメントで優勝すると彦星の衣装が、裏トーナメントで優勝すると織姫の衣装が貰えるというイベント内容でした。
勝ち進んだ結果、衣装を着させられて晒しあげられるという地獄イベントです。
優勝者のお二人が非常にノリの良い素敵な方達で、楽しく彦星と織姫を演じてくださり、周りのみんなも笑顔になれました。
彦星のウルズ様、織姫のterratakk様、ありがとうございました。
また来年も逢瀬出来るとよいですね。
ん…?バトルラッシュの様子が…?
もう一つのメインイベントは七夕バトルラッシュ。
3戦すると七夕ルリグパックをはじめとする景品がもらえるというイベントでした。
非常に盛況だったため、急遽席を増やすことになりました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
お目当ての七夕ルリグと出会うことは出来たでしょうか…?
今週末にはまた、店舗様で七夕ルリグが入手できるイベントがございますので、そちらでも七夕ルリグをゲットしてくださいね。
しかし七夕バトルラッシュ、ただの対戦イベントではありませんでした。
パンダ襲来!願いが叶ったり叶わなかったり。
バトルラッシュ中には定期的にパンダが襲来しました!
スタンハンセンの入場曲と共に野に放たれるパンダ達。
笹の匂いに敏感なようです。
各々のスコアシートにはランダムで願い事が書かれており、パンダにハンコを押してもらえるとその願いを叶えることが出来ます。
パンダは次々にユーザーの願い事を叶えていきました。
ごくまれにオリジナルグッズがもらえるレア願い事を叶えてもらった人もいましたね。
オリジナルグッズは夏に嬉しい水や熱中症対策の塩飴でした。
パンダ襲来は予想通り、非常に盛り上がりました。
「客寄せパンダ」とはよく言ったものです。結局皆、パンダが好きなんです。
そりゃあ、バトルしてる横で等身大のパンダが歩いてたらテンションは上がりますね。
「んなアホな!」衝撃発表の連続だったのウィクロス発表会
発表会ステージでは、前半パートが私。後半パートは山口Pと分担して発表を行いました。
発表内容をおさらいしているときりがないので、是非当日のFRESH!の配信をご覧いただければと思います。
また、デュエルポータル様にも発表をまとめて頂きました。
発表の中でも特に、新カード《夢限 -P-》を発表した時は皆さん非常に驚いてましたね!
「んなアホな!」という関西弁のリアクションを頂いたのをよく覚えています。
レベル1のLRなんて今までになかったですものね。
相手ルリグのレベルとリミットをコピーするという面白能力を持っています。
裏面も楽しい能力になってますが、それについては続報をお待ちください。
はじめての試み、「バリアブルレベル0」
10月の商品に入る予定のバリアブル印刷も発表させていただきました。
これは私のWIXOSSへの置き土産であり、TCG史上に残る試みだと確信しています。
よくコーラのパッケージなどで様々にメッセージが書かれていたり、いろんな名前がランダムで印刷されたものを見かけたことがあるかと思います。
あの仕組みをより発展させ、TCGに落とし込んだものがバリアブル印刷です。
コンピュータで様々な変数をランダムに生成することで、1枚1枚背景柄が異なる、世界に1枚だけのレベル0カードを作ることが出来るのです。
詳細は企業秘密ですが、「この機械を使えば実現できるのでは…?」と思いついてから約1年間、様々な折衝を重ね、ようやく実現できそうな段階まで持ってこれました。
今のところ、ボックスに1枚くらい封入できるように開発を進めています。
それが皆様の手に届いたら、一瞬だけ私の事を思い出してくれれば嬉しいです。
かんぜんに”キマッてる”イベント「4DWX」
その後、究極のウィクロス体験が出来る「4DWX」なるイベントを行いました。
ウィクロスを構成しているたった一つの要素、それは「暴力」です。
▲やっぱウィクロスバトルはこうでなくちゃ!
その臨場感を体感できる装置、「4DWX」。
その実態は黒子が盤面に合わせて席を揺らしたり、ドライヤーで風を起したり、霧吹きで水しぶきを上げたりするという、非常に雑な代物でした。
皆様よくぞ、一緒にその気になって盛り上げてくれました。
ありがとうございます。
やっぱり、イベントは皆で作り上げるものですね。
▲頭には脳波を操る特殊な器具が取り付けられてます。
アタックするたびに効果音が鳴るのはもちろんのこと、
すず子役の橋本ちなみさんに立体映像という設定で登壇いただいて
「リル、アタック!」を生で言っていただいたりしました。
これは相当な臨場感でしたね。
また、ヒップホップの曲に合わせて全員で「ぶっ飛ばせ!」と
野次を飛ばすフェイズもありました。
みなさん普段から相当ストレスが溜まってるのでしょうか、
大声で「ぶっ飛ばせ!」と言ってくれました。
どのメーカーのTCGイベントでもこんな暴力的な光景は
お目にかかれないでしょう。
普段ならマナー違反でお店出禁になりますので真似しないように
お願いします。
なごやかな雰囲気で執り行われた「短歌評論会」
もう一つのステージイベントはWIXOSS短歌評論会。
七夕といえばやはり、しっとりとした短歌に思いを馳せるのがオツでしょう。
皆様に書いていただいた短歌を歌人の東こころさん、服部真里子さんのお二人に見ていただき、大賞を選出していただきました。
その作品がコチラです。
短歌、それすなわち心の栄養。
バトルばかりしてると心は消耗します。
たまには心に栄養を行き届かせましょう。
こちらの大賞に選ばれた2作品は10月商品のシグニのフレーバーテキストとして採用します。
お楽しみに待っていてください。
たくさんの願いごとを頂きました。
イベント会場中央でには、笹と短冊が置いてあり、自由に願いを書く事が出来ました。
私も少し覗いたのですが、欲深いものから、ささやかなものまで、様々な願いごとが書かれていました。
いずれも叶うことを祈っています。かく言う私の願いはこれでした。
無論、家に帰るや否や、嫁にバックドロップを仕掛けられました。
正直な願いは災いのもとですね。皆様も短冊に本名を書く事は避けましょう。
「くだらない」を追求した4年半でした。
以上が七夕イベントの簡易レポートとなります。
よい意味で「くだらねぇなあ」と笑えるイベントだったと思います。
私が一番楽しんだかもしれません。ありがとうございました。
この職に着くまでTCGに触れてこなかった私は、手探り手探りでここまで仕事をしてきました。
それゆえ、色々なミスもしてきましたし、皆様や店舗様にご迷惑をかけたことも多々ありました。
改めて、この場を借りてお詫びさせていただきます。
申し訳ございませんでした。
そんな中ですが、私が常にWIXOSSと向き合う上で意識してきたのは
「くだらなさ」でした。
過去にやったボディビルコンテストなどがよい例で、ふざけたイベントを展開することで、イベント参加、ひいてはWIXOSSに参加するハードルを下げようとしていました。
アニメの内容もずっしりとヘビーな内容だったので、そことバランスをとる意味でも軽さ、面白さを意識してきました。
そういった販促活動を続ける中で、「ウィクロスは(いい意味で)バグってる」「(いい意味で)頭おかしい」等の御意見を頂けるようになりました。
とても嬉しかったです。
しかし、立ち止まってマクロな視点で考えてみると、必ずしもそのポジショニングが最適解ではないことも痛感していました。
先日の「ルリグがやってくるキャンペーン」アンケート結果によると、およそ半数のユーザーが「いかなるイベントにも参加したことがない」と回答しています。
過去のアンケートでもほぼ同様の結果が出ています。
もちろん日時や場所の問題で参加できないということもあるのでしょう。
ですが、一定数のユーザーは現状のイベントに対して参加しづらい、ハードルが高いと感じているのだと想定されます。
イベントのノリが独特に進化してきたゆえに、逆に参加することが不安になっている人も沢山いるのだと私は考えています。
今後のWIXOSSの販促のあり方として、そういったユーザーの方々へもアプローチをかけられる人にAPをバトンタッチできないか、ということをこの半年考えていました。
WIXOSSはこれからも長く続いていくコンテンツです。
そのためには、これまで以上に幅広いユーザー層に受け入れられ、楽しんでいただく必要があるのです。
決して私が抜けることを不安な事としてとらえないでください。
むしろ前向きに物事が動く第一歩なのです。
そんな折、人事課への異動が決まりました。
私の後任として、富田というものがAPに着任します。
富田は私の4年先輩で、カードに造詣が深く、胸板の厚い男性です。
物理的には圧倒的に私を凌いでいます。
今後、冷静に皆様の需要を捉え、的確にその欲求を満たしてくれることと思います。
既に富田の事をご存じの方もいるかもしれません。
というのも、初回のエイプリルフール企画で、実写版ウリスを演じている人
でした。
▲残念。次のAPも変装とか好きな方でした。
これからの富田APに是非ご期待いただければと思います。
ご安心頂きたいのはこれまでのクレイジー路線が全く無くなるということはありません。
私のクレイジーな要素は主にデザイン担当の渡辺くんが引き続き
担ってくれます。
渡辺くんは、まずフリースタイルのラップが強いです。1回も勝てません。
そして突拍子もないことをよく言ってくれます。
「笹と言えばパンダじゃないですか?」とアイデアをくれたのも彼でした。
イベントで今後渡辺くんを見かけることも多くなるのではないかと思っています。
▲それでいて、イラストも抜群にうまいです。
また、私がいなくなってもWIXOSSの機能は何ら滞ることはありません。
なぜなら、酒井さんがいるからです。
酒井さんは、今回のイベントを大成功へと導いた立役者です。
大きいイベントともなると、発送する荷物の管理だけでも非常に複雑です。
その上、ステージの施工や車両の管理、スタッフや機材の手配など、枚挙に暇がないほどの仕事が舞い込んできます。
それを全て緻密に確認し、実行してきたのが酒井さんです。
私がイベントを中心に回していた時には、必ず何かしら取りこぼしをしてきました。
しかし酒井さんは確動性が抜群で、今回ノーミス、ノートラブルでイベントをこなしました。
彼がいる限り、WIXOSSは盤石でしょう。
今後、カードにサインが欲しい人は酒井さんに貰っておくといいでしょう。
後々価値が上がっていくと思います。
さてさて、長々と書きましたが、私の最後のコラムは以上になります。
次は是非、タカラトミーグループの面接会場でお会いしましょう。
「ウィクロスをやってます」とアピールしても加点にはしませんよ!
そこは冷静に判断させていただきます。
これまでありがとうございました。
皆様と一緒に笑い、楽しませていただいた4年半は決して忘れることは
ないでしょう。
そして、これからも続くウィクロスをよろしくお願いいたします。
本村康祐 a.k.a デッキ開発おじさん