コラム
2026.09.17
【インタビュー】 「ディズニーロルカナ チャレンジ 2026 Autumn 神戸」優勝者 みどり選手インタビュー
約2000名のイルミニアが集ったディズニー・ロルカナ・TCGの祭典「ディズニーロルカナ チャレンジ 2026 Autumn 神戸」(以下、ディズニーロルカナ チャレンジ)。決勝ラウンド進出者のデッキタイプの一部を紹介したTOP64 メタゲームブレイクダウン でも解説されている通り、イルミニアたちは各々工夫を凝らしたデッキを持ち込み、予選ラウンド9回戦の後、決勝ラウンド6回戦の全15回戦という長丁場を戦い抜いたのです。

その頂点に立ったのは「エメラルド/スティール」を使用したみどり選手。
決勝戦では奇しくも「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」(以下、日本一決定戦 2026)の再現となる「ルビー/サファイア」との対決となりました。さまざまなカードをめぐる攻防の果て、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》がもたらすアドバンテージを駆使して、見事勝利を手繰り寄せました。
優勝を手にして興奮冷めやらぬ中、喜びを噛みしめるみどり選手に、インタビューを実施しました。

──「優勝、おめでとうございます。改めて今のお気持ちいかがですか」
みどり「ありがとうございます。また実感が本当にわいてなくて。ただただ嬉しいというか、(大会が)楽しかったです」
──「簡単に、本大会優勝までの軌跡を教えていただければと思います」
ディズニー・ロルカナ・TCGとの出会い
みどり「元々ディズニーがすごい好きなんです。ロルカナは、『物語のはじまり』が発売されたときに妻と二人で開けてみようと買いました」
みどり「その時の思い出がありまして。二人で開封していたらレジェンダリーの《スティッチ – お気楽サーファー》が出てきたんです。妻がとても《スティッチ》が好きなので、やったねと喜んだ記憶があります。そこからもロルカナって面白いなと思いました」
──「好きなキャラクターを引けたときに嬉しさは格別ですね」
みどり「最初は出たカードを眺めているだけだったんですけど、だんだんと(遊び方にも)興味がでてきて。さまざまな大会が増えていくなかで、『フラッドボーンの渾沌』から参加してみようかなとなりました」
みどり「さらには『セット チャンピオンシップ』へも本格的に参加するようになっていきました。《スティッチ – ロックスター》を絶対とろう、妻に《スティッチ》を持って帰ろうという気持ちで真剣にやるようになりました」

──「奥様もディズニー好きなのですね」
みどり「はい、二人で月一くらいはディズニーへ行っていますね」
──「普段はどんなふうにロルカナをしているのでしょうか」
みどり「土日に都合がつけば『セット チャンピオンシップ』や各種大会へ参加したり、友人たちと練習したりしています」
──「カードゲームはロルカナが初めてとお聞きしましたが、初めての大会は緊張されませんでしたか」

みどり「初めて参加した大会では各テーブルでディズニートークをしたりしていて、雰囲気がよく、出会いに恵まれました。ロルカナを扱っているカードショップは入りやすいです。ロルカナは本当にめちゃくちゃいいと思います。対戦は毎回楽しいです」
──「ちなみにディズニーではどのキャラクターがお好きなのでしょうか」
みどり「やっぱりリロ&スティッチで、《スティッチ》が好きです」

本大会に向けての流れ・調整
──「ディズニーロルカナ チャレンジに向けて具体的にはどのように調整したのでしょうか」
みどり「まずは日本一決定戦 2026が環境を決めるだろうなと思い、そこで強かったデッキをひと通り使ってみました。環境の動きも大事だと思い、大会へ参加したり友人と情報を共有したりして、環境把握に努めました」
──「今大会は日本一決定戦 2026とカードプールは同じながら、厳密にはルールが多少違います。その点は意識されましたか」
みどり「マリガン(初手の引き直し)に関してはあります。インクを埋めるまで対戦相手のデッキが不明なため、満遍なく対戦できるマリガンを勉強するのには苦労しました。とはいえ、強いデッキは変わらないはず。自分自身は馴染みのあるデッキ、日本一決定戦 2026と同じ『エメラルド/スティール』を選択しました」
──「勝因には経験値もありそうですね」

デッキに関して
──「使用された『エメラルド/スティール』について解説をお願いいたします。どのような経緯があったのでしょうか」
みどり「日本一決定戦 2026からの継続理由は『アンバー/エメラルド ロイヤルドッグ』に負けたくないからです。そうなるとデッキ選択が大切です。元々、『アンバー/スティール』も候補でしたが、『ルビー/サファイア』に不利なのを問題視しました。完全に負けるマッチアップを作りたくなかったんです」
──「多少の不利はあっても、勝ち目を残すデッキ選択にしたかったということですね」

──「なにか、調整の中で特別なカードやテクニックなどをデッキに入れたりしたのでしょうか?」
みどり「ありがとうございます。そこはもう、あえてやらないとしました。シンプルに強いカードでかためました」
──「確かにデッキを拝見するとほとんどのカードが4枚で、《俺は悪党!意地悪!下品!》と《ミューズ – アートとヒーローの専門家》が3枚、《レニー – おもちゃの双眼鏡》が2枚の60枚です」
みどり「《乱闘》を捨てさせて、《ディアブロ – 忠実なる使い魔》が定着するプランを目指しました」

──「日本一決定戦 2026ではトピックとして《パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地》+《TOUCH THE SKY》のコンボがありました。不採用の理由を教えてください」
みどり「もちろん試しました。揃えば有利不利を覆せるくらい強いとわかっていましたが、私自身はやはり安定性をというところで《エリノア – 名高い外交家》を優先しました」
みどり「また、長丁場を戦うにあたって絶対に疲れてくるだろうなと思っていたので、そこもケアしました。強みを押し付けられる『エメラルド/スティール』にしようと思い、《先生 – 剛胆なる騎士》なども採用せず、デッキはシンプルにしました」
──「確かに綺麗な4枚採用の多く、まとまりのある60枚です」

みどり「シンプルに強みを押し付けて、勝てるところを勝っていく。2敗してもいい、決勝ラウンドを目指そうと考えました。シンプルに使いやすく、安定、強いへ着地しました」
──「疲労を考慮するって難しいですよね」
みどり「日本一決定戦 2026で失敗がありまして。負け越したんですが、3連勝から1敗して、プレイミスが続きました。その経験からもっとシンプルに強く、並べて《エリノア – 名高い外交家》を目指す構築を優先しました」
──「見えないところの疲労やプレッシャーのケアも重要ですね。とても参考になります」

本大会を終えての感想
──「大会当日の当たりはどうでしたか」
みどり「対戦相手がどの方も強かったです。実は日本一決定戦 2026の参加者と2回当たりました。スイスラウンドでしゆ選手となべ選手の二人、苦しい戦いでした」
──「決勝のマナベ選手を含めたら3回ですね。まさにボスラッシュ。みどり選手が今日一番強かったイルミニアに間違いないです」

みどり「自分が今日一番(運を)もってました。オポを上げてくれたはずです。7勝2敗で決勝ラウンドへも進んでいますから」
──「今大会を経て『エメラルド/スティール』がメタゲームの中心となるかと思われますが、苦手なマッチアップを教えてください」
みどり「『アメジスト/サファイア』『サファイア/スティール』『アンバー/スティール』です。今日は『アメジスト/サファイア』に2勝できましたが、手札の要求値がかなり高くなります。《ファーガス – ダンブロッホの王》で《ディアブロ – 忠実なる使い魔》を守り、《アースラ – 七つの海の騙し屋》でしっかりと《背すじがゾクッ!》を歌えるかなどです」
──「サファイア系が2種類入っていますが、厳しい点を詳しく教えてください」
みどり「魔除が辛いのと、《スヴェン – とんでもトナカイ》をはじめとした回避+突進軍団です。《ディアブロ – 忠実なる使い魔》をすぐとられてしまう(退場させられる)とキツイです」


みどり「『アンバー/スティール』も得意ではないと思っていて、実際にスイスラウンドの最終戦で負けています。最速で《ビヨンド・ザ・ホライズン》を合唱されてゲームプランを崩されて何もできず」
──「大会を通して、印象に残っているシーンなどはありますでしょうか」
みどり「友達とラウンドごとに集まって、どうだったか話しあいました。次のラウンドへ向かうときはみんなでグータッチして『絶対勝とう』と励まし合ったことでモチベーションがあがり、気持ちを切り替えられてよかったです」
──「私共からすると、決勝3ターン目までの攻防も印象深いものでした。みどり選手は《ディアブロ – マレフィセントのスパイ》で《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》を確認しつつ、マナベ選手は2ターン目に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》がなかったことを受けて《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》をインクウェルへと埋めた場面です。マナベ選手視点では《ディアブロ – 忠実なる使い魔》を出されなかった=手札にないと判断したと思われます。ゲームにおいてものすごく噛み合いを発生させたシーンでした」

みどり「そうなんですよね。3ターン目に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》を引いて本当に嚙み合いました」
──「1ターン遅れで引いたことで結果的に長いターンに機能した。ここって、仮に2ターン目に《ディアブロ – 忠実なる使い魔》があった場合、変身しましたか」
みどり「それはしないですね。やっぱり《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》がどうなっていくか。また、《乱闘》のターンに《ピート – リングのレフェリー》を置き捨てた分のリソースは回収できないと変身しません」
──「1枚1枚のカードが大切ということですね。お互いの思考レベルの高さ、噛み合って引いたのも含めて、ロルカナの奥深さをみた瞬間でした」
──「本大会の勝因はなんだったと思いますか?」
みどり「運、ですね」

──「ロルカナは実力や練習も必要かなと思いますが、運も同じくらい重要な要素なんですよね。多くのイルミニアにチャンスがあります」
チャレンジ王者として
──「実際、参加時点ではどのくらいを目指していましたか」

みどり「私は日本一決定戦へ来年も出たいと思っていて、トップ8を目指しました。これが本当に大切な目標でした、あの体験をもう一回したい」
──「よい体験だったんですね、こちらとしても喜んでいただけて嬉しいです」
みどり「めちゃくちゃ良かったんですよ、本当によかった、幸せでした」
──「会場入った瞬間、我々もテンションが上がりました。アンバサダーホテルで大会なんて一生語れる経験ですね」
みどり「楽しかった、本当に楽しかったんです!!」

──「さて、チャレンジの王者となりましたが、次の目標などはあるのでしょうか?」
みどり「次の目標か。今日、全部手に入れちゃったから、これ以上を求めるのは欲張りですって」
みどり「でも、そうですね。日本一決定戦 2026は負け越してしまったので、次回は勝ち越す。もし同じフォーマットだったら2日目へ行く、を目標に1年間頑張ります!」
──「最後になりますが、今日の結果、どなたにお伝えされますか?」
みどり「家族ですね、帰宅してから最大の孝行します。ありがとう、優勝したよと伝えたいです」
──「おめでとうございます、どうもお疲れさまでした!」
見事シーズン最初の優勝者となったみどり選手。勝因を尋ねると謙虚に運だと語りながらも、それを裏付ける構築論と確かなプレイングの持ち主でした。インタビューできいた通り、疲労を考えてシンプルに使いやすく、動きの安定したデッキへと仕上がっていました。
ディズニー・ロルカナ・TCGは誰もが手軽に始められて、ディズニーが織りなす楽しいカードを使い、カジュアルに遊べます。カードを手にしたその瞬間から、あなたはイルミニアの仲間入り。
それのみならず、奥深いゲーム性と戦略をも持ち合わせています。デッキ構築に始まり、カードを使うタイミング、チャレンジとクエストの選択など、対戦中は楽しくも頭を悩ませる展開が待ち受けています。
みどり選手は家族の協力のもと時間を作り、メタゲームを終始追い続け、友人の協力もあり最適なデッキを構築し、プレイを磨き、見事栄冠を勝ち取りました。
特に疲労まで考慮してのデッキ構築は、多くのイルミニアの参考になるかと思います。長丁場を戦い抜くと、思わぬ落とし穴にハマってしまうこともあるのです。
今回のディズニーロルカナ チャレンジを通じて、改めてロルカナの面白さや魅力、奥深さを実感しました。やはり、ロルカナは最高のゲームなのです!
最後に、みどり選手は我々へ粋な計らいをみせてくれました。なんと目の前でシリアルナンバー入り《HADES-Dark Usurper》を開封してくれたのです!
世界で最初のシリアルナンバー入り《HADES-Dark Usurper》の開封体験という貴重なタイミングに立ち会うことができました。
表情にご注目!






あらためて2000名のイルミニアの頂点に立った、勝者をここに讃えましょう!
「ディズニーロルカナ チャレンジ 2026 Autumn 神戸」優勝はみどり選手!!
おめでとう!!

ライター:富澤 洋平 撮影者:福井 翔