コラム
2026.08.21
【インタビュー】 「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」優勝者 むっしーマウス選手
8月15日、16日の2日間にわたりディズニーアンバサダーホテルにて、「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」(以下、日本一決定戦 2026)が開催されました。日本一決定戦 2026は完全招待制のイベントであり、参加者は過去のチャレンジやグランプリといった大型イベントの上位者のみ。非常にハイレベルな、それでいて和やかな雰囲気で対戦が繰り広げられました。
参加者のデッキタイプを紹介したメタゲームブレイクダウン でも解説されている通り、イルミニアたちは工夫を凝らしたデッキを持ち込みました。予選ラウンド9回戦、決勝ラウンド3回戦の全12回戦という長丁場を戦い抜きました。

その頂点に立ったのは「ルビー/サファイア アイテムズ」を使用したむっしーマウス選手。決勝戦ではしゆ選手の「エメラルド/スティール 手札破壊」との対決となりました。
じっくりと手札をため込み《BE PREPARED》で盤面を掌握。最終戦は《ラッキーダイム》でゲームを締めくくり、日本一の座を手にしました。

優勝を手にして興奮冷めやらぬ中、喜びを噛みしめるむっしーマウス選手にインタビューを実施しました。

──「優勝、おめでとうございます。2日間に渡る長き戦いでしたね。改めて今のお気持ちいかがですか」
むっしーマウス「ありがとうございます。嬉しいですね」
──「簡単に、本大会優勝までの軌跡を教えていただければと思います」
ディズニー・ロルカナ・TCGとの出会い
むっしーマウス「『ディズニーロルカナ グランプリ 2025 Autumn 京都』のチーム戦のときに始めました。その前から(ロルカナの存在を)知ってはいたんですけど、1人でやるには敷居が高いなと感じていて。ただ、チーム戦やったんで友達と始められるじゃないですか。なんで、3人で始めたら対戦相手もいるし、やってみようと思いました」
むっしーマウス「元々ひとり(ロルカナを)やっている友達がいて、その人に色々聞きながら友人と始めました。そのグランプリでいきなりトップ4に入れて、日本一の権利を獲得できました」
──「いきなりで入賞すごい!センスのかたまりですね」

むっしーマウス「元々色々なカードゲームをやってきたので、その知見が生きたかなと思います」
──「普段はどんなふうにロルカナをしているのでしょうか」
むっしーマウス「仲良しの友達3人でやっています」
──「ちなみにディズニーではどのキャラクターがお好きなのでしょうか」
むっしーマウス「トイ・ストーリーの《バズ・ライトイヤー》が好きです。トイストーリーってめっちゃ世代なんすよね。5歳のときに最初の作品をやってて、小さいときにめっちゃ好きで。《バズ》のおもちゃも大切にしてました」

本大会に向けての流れ・調整
──「日本一決定戦 2026に向けて具体的にはどのように調整したのでしょうか」
むっしーマウス「それこそチームメイト3人で、ひとつずつデッキを試しました。それとプレイするよりも思考をまとめる時間が多かったですね。プレイした感想を共有して、勝ち負けの理由を探るみたいな。話し合いで相性を決めた感じです」
むっしーマウス「今までは不利だと思っていたけど、実は別の進行したらいけるなと話し合う時間が長かったです。理論を固めるみたいな。ゲームプランを成熟させて、それを実践で試して、ほんまにあっているかみたいなのを繰り返しました」
──「なるほど」

むっしーマウス「それこそ日本一決定戦 2026はルールが特殊なんで。対戦相手のデッキカラーがわかっている前提でマリガン(初手の引き直し)できるんで。それで結構相性が変わるのとかもあって、そこは意識していたっすね」

──「公開制ルールを利用して考えたということですね。イルミニアたちの腕試しの場である『セット チャンピオンシップ』には参加されたりしましたか」
むっしーマウス「『セット チャンピオンシップ』はあまり出られていないです。日常生活が忙しくて。代わりにチャレンジやグランプリなどの大型イベントに照準を合わせていました」
デッキに関して
──「使用されたルビー/サファイアについて解説をお願いいたします。どのような経緯があったのでしょうか」
むっしーマウス「元々はアンバー/エメラルドを回していました。それで『ディズニーロルカナ チャレンジ 2026 Summer 横浜』にも参加して、感触はめっちゃよかったんです。でも公開制ルール下やとちょっと弱い、というのがあって」
むっしーマウス「本来ルビー/サファイア アイテムズ視点でアンバー/エメラルドは不利です。何も情報がない状態では《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》と《リキッデーター – こおりゃ結構!》はマリガンで戻すカードだからです」
むっしーマウス「でも対戦相手のデッキが判明しているなら話は別です。これらを積極的にキープされることで勝率が落ちました。マリガンで低コストキャラクターや除去を探しにいけることで、序盤の出遅れにつけ込めず盤面をリードできず負け。アンバー/エメラルドはなしに」

むっしーマウス「エメラルド/スティールは良かったんですが、自分たちはこのデッキが一番多いと予想していました。その割にミラーマッチ(同型対決)の勝率があまりあがらなくて。強いといわれているカードを端から試したんですけど、デッキを最適化できず、勝率伸びず」
むっしーマウス「《ピート – 宇宙海賊》はその最たる例で、強いんですが、初手でキープできません。上手く使うには事前に変身元も必要です。ほかのマッチアップを考えると4枚は採用することも無理です。結果としてミラーマッチは運否天賦になりやすく、勝率が5割だと予選を抜けられないと判断し、なしになりました」
むっしーマウス「その次にさわったのがルビー/サファイア アイテムズです。対戦相手のデッキカラーにあわせてマリガンで柔軟に対応できる、これはいいなとなりました」
──「なにか、調整の中で特別なカードやテクニックなどをデッキに入れたりしたのでしょうか?」

むっしーマウス「それこそ《バジルの虫眼鏡》です。元々1枚くらいだったんですが、スティール系の《昔ながらのこの営み》が厳しくて。このデッキ、アイテムを止められたらほんまに何もできないっていうのが多くて、それがきついんです。でも《バジルの虫眼鏡》を置いておけば、《昔ながらのこの営み》をプレイされたとしても起動する時間にあてられます」
むっしーマウス「対エメラルド/スティールは《背すじがゾクッ!》と《催眠術》で手札がなくなっちゃうのが一番きついです。《魚の骨ペン》とかでドンドンインクウェルに埋めて手札がなくなる進行が負け筋やったんで、それを補完する手札を増やす手段として《バジルの虫眼鏡》を使いました。勝率の高いプランがそれやったんで枚数が増えていった感じですね」
──「プロフィールにはちゃみ選手のお名前もありましたね」
むっしーマウス「ちゃみさんとも練習していて、だから一緒のデッキなんです」
──「決勝は順当に《ジェデダイア・ファーンズワース – クッキー》で序盤を止めて、《バジルの虫眼鏡》などで手札を増やして、やりたいことをやっている感じでしたね」

むっしーマウス「手札破壊でリソースがなくならない程度にインクブースト(カードの効果で使用できるインク数を増やすこと)するプランだったんで、それはうまくいったかなと思います」
──「全力でインクブーストしないのですか」
むっしーマウス「《魚の骨ペン》を起動しつづけて《シスー – 兄弟姉妹の希望》1枚だけ残すみたいなゲームプランだと、《背すじがゾクッ!》がクリティカルに刺さってしまうんで。そうならないように手札を3枚くらい維持しながら《シスー – 兄弟姉妹の希望》へと繋げます」
──「慎重にインクを増やす必要がありそうです。むっしーマウスさんのデリケートなプレイ、バランス感覚が光りましたね」
むっしーマウス「最大値求めると、どうしても手札破壊が効いてしまいます。色々とケアしながらって感じです」
──「3枚の手札というのが絶妙な枚数ですね」
むっしーマウス「3枚をキープするのがポイントです。2枚はすぐ捨てられてしまうので。3枚とも捨てられたら、そこは対戦相手の上振れなので仕方ないです」

本大会を終えての感想
──「大会当日の当たりはどうでしたか」
むっしーマウス「概ね予想通りなんですけど、ちょっとエメラルド/スティールが少なかったです。一番予想外やったんはアメジスト/サファイアが全然いなかったことです。それがエメラルド/スティールに一番強いデッキなんで」


むっしーマウス「僕ら的にはエメラルド/スティールが一番多いと予想していたので、それに一番強いアメジスト/サファイアがもう少し多いかなと予想していました。そのアメジスト/サファイアに必勝なんですね、ルビー/サファイアは。エメラルド/スティールにもそんなに不利じゃないですし」
──「メタゲーム的観点で一番いいデッキということですね」
むっしーマウス「アメジスト/サファイアが少なかったのは予想外でした。ただ、当たり運は良かったです」
──「実際に《バジルの虫眼鏡》は活躍しましたか」
むっしーマウス「大活躍ですね。対エメラルド/スティールではマリガン時に返さず、キープするレベルのカードです」
──「大会を通して、印象に残っているシーンなどはありますでしょうか」

むっしーマウス「決勝の《BE PREPARED》を引いたのも印象的ですし、あとは予選ラウンドですね。予選ラウンドでアクション型のルビー/サファイアと当たって、速攻《マクダック邸 – スクルージの屋敷》を2枚設置されて18ロアまでいっちゃって。退場させて、こちらもロアを稼ぎだしたものの、《A PIRATE’S LIFE》引かれたら負けのリーチ状態。そこから《本を読みたまえ》などでデッキを掘り進められましたが、5ターンくらい相手が何も引けへんくて。耐えきって勝ったところですね」
──「本大会の勝因はなんだったと思いますか?」
むっしーマウス「マリガンをつめきれたのは良かったです。ゲームプランが明確に頭の中にあって、それ通りにできたかなと思います」
──「ルビー/サファイアは今後増えるかもしれませんね。苦手なデッキはありますか」

むっしーマウス「一番キツイカードはアンバー/エメラルドの《リロ – 抜け出し名人》です。あれが一番厳しいです。《BE PREPARED》の返しに2体戻されると、もう一回全体除去が必要になるので」
──「ルビー/サファイアが多い読みでアンバー/エメラルドを考えるなら、4枚採用したほうが良さそうですね」
むっしーマウス「そうですね。今大会ではアンバー/エメラルドの《リロ – 抜け出し名人》の枚数が減っていたのかもしれません。対戦したときも出されませんでした。苦手なカードを出されなかったのも勝因かなと思います」
日本一として
──「さて、日本一となりましたが、次の目標などはあるのでしょうか?」

むっしーマウス「世界選手権優勝!!」
──「力強い!頼もしいです。世界大会の調整はどうされますか?」
むっしーマウス「(近くにいる友人に目をやりながら)友人が付き合ってくれるんじゃないかなと思います」
──「最後になりますが、今日の結果、どなたにお伝えされますか?」
むっしーマウス「チームメイトに。マジで1人じゃ無理やったと思うんで、3人の力で優勝したかなとは思います。心から感謝です。ありがとう!」
──「おめでとうございます、どうもお疲れさまでした!」

激闘を制し、見事日本一に輝いたむっしーマウス選手。公開制ルールを巧みに利用し、デッキ選択やマリガンに活かすなど綿密な準備が伺えました。
ときにはカードの取捨選択やゲームプランの構築、勝敗の分析は対戦以上に大きな意味を持ちます。むやみやたらにカードをプレイするだけではなく、ディズニー・ロルカナ・TCGにおいて論理的思考も大切なのです。
ディズニー・ロルカナ・TCGは誰もが手軽に始められて、ディズニーが織りなす楽しいカードを使い、カジュアルに遊べます。カードを手にしたその瞬間から、あなたはイルミニアの仲間入り。
それのみならず、奥深いゲーム性と戦略をも持ち合わせています。デッキ構築に始まり、カード使うタイミング、チャレンジとクエストの選択など、対戦中は楽しくも頭を悩ませる展開が待ち受けています。
思考と分析。この二つはディズニー・ロルカナ・TCGにおいて欠くことのできない両輪です。むっしーマウス選手は勝負の分かれ目をさぐり、紐解き、一歩ずつゴールを目指しました。それは果てしない旅のようにも思えます。
しかし、むっしーマウス選手には苦楽を共にするチームメイトがいました。ともに歩み、時間を共有し、膨大なフィードバックに立ち向かう。魔法のインクの方程式を解き、答えを導きだし、それを喜び合える仲間がいました。
そして、答えの先には日本一の称号が待っていました。
今回の日本一決定戦 2026を通じて、改めてロルカナの面白さや魅力、奥深さを実感しました。やはり、ロルカナは最高のゲームなのです!
日本のイルミニアの頂点に立った、勝者をここに讃えましょう!
「ディズニーロルカナ日本一決定戦 2026」優勝はむっしーマウス選手!!
おめでとう!!

ライター:富澤 洋平 撮影者:福井 翔