【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

セレモニーから見るディーセレ環境分析

はじめに

キーンコーンカーンコーン♪

みなさまごきげんよう、ウィクロスアカデミーのお時間です。
今回の講師を担当します、「しみずき」です。

本日のテーマは、本アカデミーでも恒例となっているセレモニー結果から見る環境分析です。
ディーヴァセレクションの環境に特大のインパクトをもたらした「DISSONANCE DIVA」も、発売から早1か月。
ディソナのカードパワーを疑うセレクターはもう居ないことでしょう。

かく言う自分は、発売前はディソナ軸のデッキの強さには半信半疑でした。
以前の環境で《聖天姫 エクシア》にどっぷりとお世話になっていたので、彼女が採用しにくい点は大きなネックでした。
「エクシア無しでエクシア入りのデッキに勝てるのか?」そのようなことばかり考えていました。

しかし、実際にディソナ軸のデッキに触れていくうちに、そのカードパワーの高さを見誤っていた自分の浅さに気づくことになります。

“「DISSONANCE DIVA」を以てディーヴァセレクションは間違いなく1つ上の階層に登りました”

WXDi-P12-008 WXDi-P12-010 WXDi-P12-007

これまでのカードパワーの上昇が非常に緩やかだったことから、新しい弾が出たからと言って途端に勝てなくなるということは少なかったと思います。
しかし、今弾は違います。ディソナ軸のデッキはとにかく強いです。
既存のデッキと比較してもワンランク上のデッキパワーを獲得しているといっても過言ではありません。

この事実を正しく受け入れないことには、「特に苦手なデッキタイプでもないのに、何故か勝てない、自分のデッキはいじってないのに……どうして??」みたいな状況に陥りかねません。
そして、ディソナ軸のデッキはまだまだ発展途上中です。これからさらに何段階も進化を残しています。

自分がディソナ軸のデッキを使うにせよ、ディソナ軸のデッキに相対するにせよ、まずはどんなデッキが勝っていてどのような強みを持っているのかを知らないことには始まりません。

今回の講義は、セレモニーの結果から私しみずきが注目するデッキを3つピックアップして紹介していきます。一緒にディソナ環境の理解を深めましょう!!

本日の時間割は以下の通りです。

  • 1時限目:新時代の手札破壊《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》
  • 2時限目:ディーセレ界の大横綱《メル=椿姫》
  • 3時限目:非ディソナ採用に注目《炎妖舞 花代・惨》
  • ホームルーム

1時限目:新時代の手札破壊《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》

2/19 TCバトロコ川崎駅前店 2位:シロネコさん

「DISSONANNCE DIVA」の環境トップと聞いて、みこみこを思い浮かべるセレクターは多いことでしょう。

現在流行しているこの型のみこみこは、継続的な全手札破壊に加えて、序盤からの積極的な点数要求と4面防御という堅牢なアシスト構成を両立しています。
「DISSONANNCE DIVA」以前のカードプールでは手札破壊、点数要求、防御面数の全てを高い水準で遂行するのはなかなかに困難でした。
かつての環境トップであったハンデスリメンバや原子デウスでさえ、防御面数を減らすことで発生する差額のリソースを手札破壊や火力に回していました。

WXDi-D06-007 WXDi-P10-005 WXDi-D07-010

WXDi-D09-P10 WXDi-P04-013 WXDi-P05-025

また、序盤から点数要求できると言っても《羅菌 オイゴナ》《中装 デウス//メモリア》などのパワーの低いシグニをターゲットにしたもので、パワーラインを意識されると通用しないという弱点を抱えていました。

しかし、この《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》は、①《UNKNOWN MEMORY》《羅植 アイビー//ディソナ》によるリソース確保、②《羅菌姫 ミコオシ//ディソナ》による1体で2枚分の手札破壊、③赤のディソナカードによる高い範囲の序盤火力。
この3拍子により手札破壊デッキの新境地に到達しています。

WXDi-P12-080 WXDi-P12-050 WXDi-P12-065

序盤から高い火力でガンガン攻めたて、中盤以降は手札を根こそぎ奪い去り、堅牢な防御アシストで逆転を許さない。
手札破壊デッキ使いの理想の体現したかのような戦い方が可能になっています。

また、それだけにとどまらず、この構築では《エクスクロスファイア》《コードアート ララ・ルー//ディソナ》《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》の自動能力によって、相手のエナにも負荷をかけることができます。
ほかにも《轟炎 フレイスロ団長》《幻怪姫 ドーナ//ディソナ》など、セレクター独自のアクセントも伺えます。
相手のリソースを奪いつくせるスペックを備えながら、余白を残している新時代の手札破壊デッキ。これからの構築の変遷には要チェックです。

2時限目:ディーセレ界の大横綱《メル=椿姫》

2/19 トレカショップKCC 2位:あんしゃさん

続いて紹介するのは《メル=椿姫》

みこみこがリソースを奪取して勝利するデッキなら、メルはこちらからは何も奪わず、相手デッキの全てを真正面から受け止めたうえで勝利する「横綱相撲」をバトルスタイルとしたデッキです。
自身のライフクロス回復効果を含めた防御面数は最大5面。
さらにはピースにより2枚のサーバントを回収できるので、従来のデッキと比較して1ターン程度は長く戦えるようになっています。
ここで特筆すべきは、このデッキの持つ継戦能力の高さです。
どれだけ防御面数が多く長いターン数を生き残れても、途中で息切れして点数要求が尻すぼみになってしまったら意味がありません。
《メル=椿姫》によるSランサー付与と大量に採用された回収札により、ほぼ全てのターンにおいてしっかりと全面要求が行えるのがこのデッキの大きな強みです。

アシストのマキナや2種のピースは総じてトラッシュからの回収効果を有しています。
《マキナスマッシュ》はもちろん、どちらのピースも《似之遊 カゴメカ//ディソナ》を経由すると、レベル3の主力シグニにアクセスできるため、複数のターンに渡って狙った盤面を作りやすくなっています。

WXDi-D07-010 WXDi-CP01-052 WXDi-P08-002

その過程でや《羅植 アイビー//ディソナ》を配置することで攻防に必要なエナをガッツリと稼ぐことができます。
さらには大量に獲得できるエナを活かし《翠美姫 コンテンポラ》を採用することで、生半可な手札破壊は意にも介しません。

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また、《メル=椿姫》のSランサー付与には盤面をディソナシグニで固める必要がありますが、状況によってはSランサー無しでも十分な要求が行えるターンを作ることができます。

なおディソナ環境でも根強い人気を誇るサシェデッキに《白羅星姫 フルムーン》を出されたターンなど、要求が必要ないターンが環境的にも存在します。
そのため、今回の構築のように《聖天姫 エクシア》のような強力な非ディソナシグニの採用も有効です。
回収手段が豊富なこのデッキであれば、環境に応じてピンポイントメタとなりえるカードを扱えるので拡張性も十分と言えるでしょう。

3時限目:非ディソナ採用に注目 《炎妖舞 花代・惨》

2/23 ホビーステーション川崎店 3位:ウルシハさん

最後に紹介するのは《炎妖舞 花代・惨》

「構築の変遷に注目」という点では今回のテーマにもっとも即しているデッキと言えるでしょう。
アカデミー講師の同僚である、ウルシハ先生の構築です。
ですが、この形の花代は世に出てきて欲しくなかった……というのが正直なところ。

目を引く点としては、《幻獣 テングザル》《コードアート ララ・ルー//メモリア》といった大型アシスト貫通手段の採用です。
ぱっと見では《炎妖舞 花代・惨》のアサシンやダブルクラッシュ付与の恩恵を受けられない非ディソナシグニは喰い合わせが良いとは言えません。

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そのため、現環境の花代デッキは、《羅輝石 シークラ//ディソナ》《GO TO the TOP!》などのエナ破壊を用いて、そもそも相手に大型の防御アシストを使わせないことで短期決戦に持ち込むタイプが主流です。
相手がエナ破壊を嫌い、大型アシストを早期に使用したならダブルクラッシュを通しに行く、という2重の詰め筋も用意されており、非常に強力なデッキタイプです。

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しかし、どうしても短期決戦前提となってしまうのが、強みでもあり弱点でもあります。
ディソナ環境は自然にダメージレースが高速化しているのに加えて、《黒点の記憶》などの先吐きの防御手段を有している対面も少なくありません。
また、《羅植 アイビー//ディソナ》《羽化》《UNKNOWN MEMORY》の流行によって、ターン数の経過とともに、破壊しきれないほどの莫大なエナを構えられてしまうという、タイムリミットも存在します。
そのため、エナ破壊がうまく機能せず、相手を早期に仕留めきれなかった場合に、返り討ちにされやすいというのが、既存の花代が抱える課題でした。

ここで活きてくるのが、《幻獣 テングザル》《コードアート ララ・ルー//メモリア》です。役割としては《GO TO the TOP!》同様に大型アシストの無力化です。
しかしこちらは相手のリソースに依存しないため、ターン数の経過による賞味期限切れがありません。
これで何が嬉しいのかというと、自分側が長期戦前提のスタンスを取ることができます。

アシストを先吐きするなら複数ターンに渡ってダブルクラッシュで攻め立てるし、アシストを大事にとっていようものなら、ゲーム1能力のライフクラッシュやリフレッシュダメージによってデッドラインまで押し込んでから貫通手段を用いてフィニッシュを狙うという、二重苦に相手を陥れることができます。

さらには、これらのアシスト貫通手段が見えていないゲーム展開であれば、初見殺しによるイージーウィンを狙えるというのも大きなメリットです。
冒頭で述べた「世に出てきて欲しくなかった」の真意はこの点にあります。

今後《炎妖舞 花代・惨》と相対した時は、《GO TO the TOP!》型のように見えても、《幻獣 テングザル》の陰に怯えなければならなくなりました。
さりげなく採用されている《蒼黒GAIA》も良い味を出しており、1枚のライフクロスが勝敗を分ける花代対面で、不運にもサーバントを抜かれてしまった日にはそれだけで敗北につながりかねません。

非ディソナ採用花代はこれからも開拓の余地のあるデッキタイプですので、今後どのような進化を遂げていくのかが楽しみです。

まとめ

いかがでしたが?

わずか1弾のカードプールでここまで環境を動かしたディソナのカードパワーには感服するばかりです。
これで、4月の新弾でもう確実に1段階強化を残しているのだから本当に底がしれませんね。

最後に、おもしろかった!! ためになった!! と感じていただけた方は、ぜひともTwitterで「RT」と「いいね」をお願いします!!
拡散力isパワーということを学びました。自分の記事をより多くのセレクターに読んでいただきたいので、ナニトゾよろしくお願いします!!

タカラトミーモール