【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

ディーヴァセレクションの日本一が決まる「夢限少女杯2023」直前!メタゲーム分析と見どころ紹介!(前編)

はじめに

みなさんこんにちは、ウィクロスアカデミーの時間です。
今週からの講師を務めます、からばこと申します。

いよいよ3月16日(土)、「夢限少女杯2023」が開催されます。
ディーヴァセレクションの頂点を決める完全招待制大会。優勝したセレクターには、そのセレクターと希望するルリグが一緒に描かれた特別なカードが贈呈される、ディーセレ最高峰の大会です。
昨年から行われたディーヴァグランプリやエリア予選で勝ち抜いた、約30人の猛者たちが集い、「夢限少女」の称号をかけて戦います。

というわけで今回のアカデミーでは、夢限少女杯本戦の展望を予想していきたいと思います。
どんなデッキが持ち込まれるか、どんなルリグが活躍するか。新弾「LEGENDARY DIVA」の環境を土台に分析していきましょう。
当たるも八卦当たらぬも八卦ですが……予想するのは勝手ということで! 読者の皆様も、読みながら一緒に考えていただければ幸いです。

それでは行ってみましょう!

①夢限少女杯・ルールのおさらい

大会本戦のルールは以下のとおりです。

  • 昨年5月からディーヴァグランプリや、エリア予選で勝ち抜いた約30人が参加
  • スイスドロー形式の予選5ラウンドを行ない、上位8人が決勝トーナメントに進出
  • 決勝トーナメントを勝ち抜いた1人が、「2代目 夢限少女」となる。

前回(2023年3月開催)の大会との違いは2つ。
前回16人による一発勝負のトーナメントが行なわれていましたが、今回は「予選5ラウンド+上位8人の決勝トーナメント」となり、参加人数も倍増。
規模の大きな「ウィクロスセレモニー」や、ディーヴァグランプリと同じ形式で大会が開かれることとなります。

スイスドローの予選は、一発勝負のトーナメントと異なり、一度負けても勝ち残れるチャンスが残っています。
予選参加人数を32人と仮定して、5回戦を行なうと、全勝は1人、4勝1敗が5人、3勝2敗が10人生まれます。

ですので
「1敗までは決勝トーナメントに進出できる」
「2敗しても、もしかしたらトーナメントに進出できる可能性がある」
という予選になります。

2敗の誰が進出できるかについても決め方はありますが、ここでは割愛します。
(予選参加者が34人になると、5戦全勝が2人、4戦1敗が6人になるので、2敗するとその時点で予選落ちです)


上位プレイヤーはデッキ選択や構築の際、こういった大会のルールも判断基準に組み込むことが多いです。
例えば【ダッシュヒラナ】というデッキがあります。
《一覇一絡》や、最近は解放派などを組み込んで、猛烈なルリグアタックで駆け抜けるデッキですね。

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このデッキは非常に強力ですが、最近登場した《D-(A)LIVE!!》を擁するチーム【夢限少女】に当たると、大変なことになります。

ルリグでダメージを与えられないわ、《インビンシブル・ストーリー》で「ルリグバリア」を抱えられるわ。勝つには非常に頑張らないといけません。
がんばればなんとか戦えるとしても、ヒラナにとっては非常に非常にシビアなバトルになるでしょう。
しかも一発勝負のトーナメントです。
例を【ダッシュヒラナ】【夢限少女】にして恐縮ですが、特定のデッキと当たると非常に不利なデッキは、持ち込みたくないですよね。

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ただ、これが予選ありの大会だったらどうでしょう。
ヒラナが予選5回戦のうち、1戦だけ【夢限少女】に当たって負けても、残り4戦で駆け抜けて勝てば、トーナメントには上がれます。
一発勝負のトーナメントよりは、この【ダッシュヒラナ】を持ち込みやすい、と考えられませんか?
デッキ選択や構築に、大会形式が判断基準に組み込まれるという事例です。

大会参加者と話す機会もあり、言葉の端々を拾うと、デッキ選択も「予選あるから極端にしていいかもな」「このデッキは予選には来ないから対策しない」といった検討をしているようです。
大会前から非常にハイレベル、かつシビアな戦いが繰り広げられていることがわかります。当日のルリグ分布が楽しみでなりません。

②防衛派をどうする?

という話をしましたが、やはり重要になってくるのは「夢限少女杯時点でのトップデッキ」です。
3月上旬のディーセレ環境の中心にいるデッキが、夢限少女杯でも中心に来るでしょう。
そのデッキは、やはり【防衛派】です。

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ガッチガチのコントロールデッキとして、「DIVISIONS DIVA」で登場した防衛派。
序盤から《コードメイズ ムジカ//THE DOOR》《幻怪 エクス//THE DOOR》で超高パワーラインを形成し、相手の攻めをシャットアウト。
中盤以降は《羅星姫 ノヴァ//THE DOOR》の手札破壊や《幻獣神 LOVIT//THE DOOR》のサーバント確保などで、超長期戦をこなします。
「DIVISIONS DIVA」時代もただでさえ堅牢だったこのデッキ、「LEGENDARY DIVA」でさらにさらに強固になっています。

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《アイン=サンガ//THE DOOR》《小装 カマカマ》の登場で、先攻1ターン目からパワー9000、10000が並び始めました。
処理できないとこれらのシグニを除去できないまま、ライフクロスをほとんど減らせずにレベル3へのグロウを許してしまいかねません。
現環境のディーセレを勝ち抜くには、「防衛派をどうするか」は、絶対に向き合わなければならない課題です。

前回のアカデミー(https://www.takaratomy.co.jp/products/wixoss/column/play_240301/)でウルズ先生が紹介した、「レベル参照の除去」はひとつのキーワードでしょう。
《マキナウィングスラッシュ》《デウスドライブ》は多くのデッキで搭載しやすいですし、メインデッキでも《翠英 マキトミ》《羅輝石 花代//メモリア》は、デッキ選択によっては自然に組み込めます。
レベル選択でなくても、最大パワーを《小装 カマカマ》の10000と仮定すれば、アシストルリグの《DJ.LOVIT-SCRATCH》《【アシスト】リゼ レベル1【剣】》などでも対応できますね。

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ただ、夢限少女杯のレベルでは「《アイン=サンガ//THE DOOR》《小装 カマカマ》は対策されるから、それを対策する必要があるよね」となるのが現実。彼らは皆、「対策の対策」を考えているのです。
《小装 カマカマ》の対策への対策として、例えば《小装 デウス//THE DOOR》で【シャドウ(レベル2以下)】を採用したり、【シャドウ(レベル1)】の《コードメイズ キョウシュウ》まで入れてみたり、ということも予想できます。「レベル参照の除去」もそれを見越して《オーバー・パシュート》になっているかもしれません。
でも《オーバー・パシュート》を採用したデッキは手札破壊に弱いです。手札0枚のドローで、上から《オーバー・パシュート》を引くと悲惨なことに……。だから適切な枚数は……?

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……私でさえこれくらい思いつきますから、きっと参加選手は皆、すでに試しているはずでしょう。
防衛派を巡るメタゲームでのデッキ構築がどうなるか、非常に楽しみです。
センタールリグも《防衛者MC.LION-3rd》になるのか《プロフェッサー 防衛者Dr.タマゴ》になるのか……。どうなるんでしょうね?

③速攻デッキにチャンスあり?

【防衛派】が最大勢力かつ仮想敵、なのは多くの参加選手にとって共通かと思いますが、だからといって皆が防衛派を持ち込む可能性は低いでしょう。
残る2派閥、ディソナ、ブルアカ、チーム構築、その他いろいろ……。

その中で私が注目しているのが、赤を軸にした「速攻系デッキ」です。

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《羅輝石 花代//メモリア》《DJ.LOVIT-SCRATCH》など、防衛派に有利に立ち回れるカードを採用しやすく、《真紅の熱線》での直接火力などもあり、防衛派の防衛ラインを超える手段を複数持っています。
センタールリグを《炎泳華 遊月・燦》にすることでライフクロスをもう1枚減らせたり、《頂点へ一歩 ヒラナ》で無理矢理ルリグアタックを通したりなど、他にも飛び道具はいろいろと考えられます。
手札破壊などによるリソース問題も、《UNKNOWN MEMORY》《俯瞰者からの啓示》といったピースでカバーできますし、《紅魔 デカラビア》《紅将 トリスタン》といった強力なライフバーストを持つカードも、単色デッキでは比較的採用されやすいでしょう。

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また、解放派の基盤もビートダウン性能が非常に高く、さまざまなデッキでの出張も考えられます。
《幻蟲 アロス・ピルルク//THE DOOR》による「見ないで捨てる」でサーバントを奪えばワンチャンスをもぎ取れますし、《コードアンチ イオナ//THE DOOR》《解放の弾丸》などの【アサシン】で、防衛派の防衛ラインを乗り越えやすい点も魅力です。

そして、これらの速攻系デッキで注目されているシグニがこちらです。

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自身のライフクロス2枚を犠牲に、相手のシグニすべてをトラッシュに送る、ハイリスクハイリターンのシグニです。
防衛派は名前のとおり防御性能が高く、手札破壊なども得意ですが、攻めるスピードは非常に遅いです。それを逆手に取って、残ったライフクロスを《凶魔姫 エレシュキガル》の弾にして一気に攻め込むプランが、昨今の速攻系デッキには組み込まれていることが多いです。むしろ、ライフクロスを残しやすい【防衛派】に採用されることもありそうですね。
《凶魔姫 エレシュキガル》が火を吹くか、ひっそり注目しています。

④相棒のルリグで、まだ見ぬデッキで

大会参加者の名前を見ていると、さまざまなルリグ・デッキを使いこなすプレイヤーが多い印象です。
「好きなルリグ」はそれぞれいそうですが、「そのとき最も強力なデッキ」「環境に合ったデッキ」を使う人が目立ちます。
ただ「夢限少女杯2023」という記念の大会。「戦い抜いた相棒のルリグ」「愛してやまないルリグ」と共に出場するという方も、きっといらっしゃるでしょう。

環境やメタゲームによって相棒のデッキをチューニングし続け、経験と練度でトップメタと渡り合ってきた経験は、間違いなく強力な武器です。
夢限少女杯という一世一代の晴れ舞台で、相棒と共に頂点を目指す! という思いで大会に臨むセレクターもいるはずです。
研ぎ澄まされたデッキ構築やプレイングの輝きを、ぜひとも見届けたいですね。

そして、まだ見ぬデッキが生まれる可能性も大いにあります。
夢限少女杯という特殊なメタゲームを考えた結果、思いもよらなかったデッキが誕生することだってあるわけです。
前回大会の【ウトゥルスノヴァ】のように、歴史に名を刻むデッキが生まれるかもしれませんね。

⑤熱戦の模様はYouTubeで!

月16日(土)の夢限少女杯は、YouTubeでの生放送が決定しています。
激闘の様子や超絶テクニック、熱いドラマをぜひ、生放送でお楽しみください。

来週のウィクロスアカデミーでは、「生放送の見どころ!(仮)」と題して、カードゲーム大会の視聴における楽しみ方をご紹介します。
試合観戦のポイントや楽しみ方のコツなどを、前回大会の現地取材の経験などから、皆様にお伝えしちゃいます。
来週のアカデミーも、そして夢限少女杯本戦も、しっかりレポートしていきますので、引き続きよろしくお願いします。

それではまた、次回の更新で。

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