ZWR02|ダグラス・アルドリッジ専用ファングタイガー

発売日 2021年9月下旬発売
メーカー希望小売価格 4,950円(税込)
対象年齢 6歳以上

セット内容

セット内容以外のものは別売りになります。
  • 復元の書×1
  • Sパック×1
  • 発掘パックA×1
  • 発掘パックB×1
  • 発掘パックC×1
  • WBユニット×1
  • メカユニット×1
  • 改造メモ×1
単4乾電池1本使用(電池は別売りです。)

ゾイドワイルドのあらたなシリーズがまくける! そのも「ゾイドワイルド列伝れつでん」!
「ゾイドワイルド列伝れつでん」シリーズの第二弾商品だいにだんしょうひんとして、TVアニメゾイドワイルドZEROに登場とうじょうした帝国軍ていこくぐんのダグラス・アルドリッジ少佐しょうさ愛機あいき「ダグラス・アルドリッジ専用せんようファングタイガー」を完全再現かんぜんさいげんしたリアルムービングキットがついに発売はつばい!!

機体説明



機体説明1 機体説明8 機体説明9 機体説明10

TVアニメゾイドワイルドZEROに登場とうじょうしたダグラス・アルドリッジ少佐しょうさ愛機あいき・サーベルタイガーしゅ中型ちゅうがたゾイド。
帝国軍ていこくぐんゾイドの特徴とくちょうでもあるZ-Oバイザーきの頭部とうぶアーマーや背中せなかのA-Zレーザーガン、うしあしの A-Zロケットランチャー、腰部ようぶ全天候型ぜんてんこうがたハイパワーブースターSが追加装備ついかそうびされています。
背中せなかのパンテラアーマーにはジョイントが追加ついかされ、武器ぶきパーツがけられるようになっています。
機体きたいのカラーリングは、ダークブルーの本体ほんたいにメタリックレッドをほどこして、アニメカラーを忠実ちゅうじつ再現さいげんしています。
とくくろとメタリックレッドに色分いろわけけされたツインドファングはド迫力はくりょくです。
起動骨きどうこつ(スイッチ)をONにすると前進ぜんしんはじめ、あたまが4段階だんかいがっていき、背中せなかの2ほんきば(ツインドファング)が前方ぜんぽう兵器解放へいきかいほう(マシンブラスト)。
ツインドファングを上下じょうげうごかしくち開閉かいへいしながら前進ぜんしんします。手動しゅどうくびもともどすことで兵器解放へいきかいほう(マシンブラストギミック)を何度なんど発動はつどうさせることが可能かのう
通常つうじょうのファングタイガー形態けいたいにも換装可能かんそうかのうです。

TVアニメ「ゾイドワイルドZERO」に登場した
ゾイドと人物たちのサイドストーリーを描く公式外伝
「ゾイドワイルド列伝」



ダグラス・アルドリッジ専用ファングタイガー列伝
第2話「戦士の資質」
写真1


帝国首都ネオゼネバスシティから北に遠く離れた、渓谷地帯に位置するトラモント基地。
新領地開拓のための設備が整うその基地を死守した事に湧く真帝国軍は、これからの勢力拡大に向けて活気づいていた。
彼らは占領した各基地でこれから起こるであろう帝国軍による基地奪還作戦に備え、増援部隊を派遣。
このまま形勢を逆転するべく士気を高めつつあった。

そんな中、この男もまた真帝国軍への忠誠と野心を胸に、格納庫へと足を運んでいた。
男の名は、ダグラス・アルドリッジ。
憎き共和国軍と手を結んだことによって崩れ去ってしまった強い帝国軍の姿を、真帝国軍の中に見出し、その強さを支える存在でありたいと彼は常に願っていた。
ギレルを撃退したのが、自分ではなくスピーゲルであったことに多少の嫉妬心を感じつつも、これから先、いくらでも戦う機会はあると自分に言い聞かせ、愛機である黒い鎧を纏うファングタイガーの前へと立つ。
高い速度を出すために装備されたバーニアと、目標探索用のレーダー。
潜入用のステルス機能が追加され、特殊工作任務に特化した彼専用のゾイドだ。
血のように赤い目がアルドリッジを見下ろす。
「お前も戦いに飢えているようだな。ならば、この俺についてこい」
アルドリッジが愛機へと声をかけると同時に、背後から老齢の男が声をかけてくる。
「今回の任務の目的はわかっているのだろうな?」
振り向いた先にいたのは、ジョナサン・シーガルであった。
「ええ、もちろんです。あの鈍間どもを見事に始末してみせます」
ほんの十数分前、真帝国本部の南東に位置するケースィー基地付近に展開する敵のバズートル部隊を発見したという報告があったのだ。
すぐさま援護部隊を派遣したい本部であったが、航空戦力を欠く彼らにとって険しい山岳地帯を越えなければ基地へと辿り着けない事がネックとなっていた。
とはいえ悪戯に時間を消費するわけにもいかず、最も速く辿り着けると目されるファングタイガーのライダーであるアルドリッジに基地援護の任務が与えられたのだった。
「あの基地は真帝国にとって重要な基地だ。帝国軍が弱っているとは言え、油断はするなよ。後ほど援軍を送る、お前は連中の目を逸らしていればいい」
「ご心配なく、准将。援軍が着く頃には全て片付いてますよ」
アルドリッジが機体に乗り込み、Z-Oバイザーが赤い光を発した。
「耐Bスーツ、正常に作動。ファングタイガー発進!」
低い咆哮と共に、彼らは基地を駆け出した。

■写真2
「やれやれ、やる気がありすぎるというのも考え物だな……」
ケースィー基地へと向かうファングタイガーを前方に捉えながら、スピーゲルはコックピットの中で独り言ちる。
彼は勇み足を踏みがちなアルドリッジのフォロー──という名目の監視を任されていた。
ギレルを撃退し、しばらくはゆっくりと出来るかと思ったところでのこの任務である。
自然とため息が増えるのも致し方のないことだろう。
彼に気付かれないように後をつけ続けるという任務も、ため息の数に拍車をかけていた。
食い扶持さえ稼げればいい彼にとって、軍に自らの理想を重ね自己実現を行おうとするアルドリッジの考えは理解し難いものだった。
実現したその先に、いったい何があると言うのだろうか。
そんな詮無い考えを、首を振って霧散させる。
彼が馬鹿な真似をしないように監視し、無事に連れ帰る。
そうすれば、今日も食事にありつける。それだけで十分だ。
目的地まで、まだしばらく時間がかかる。
退屈な時間が続くことに、彼は何度目かも分からない溜息をついたのだった。

真帝国軍の本部を出発して数時間。
ようやく見えてきた目的地のあちらこちらから黒煙が上がっているのを確認して、アルドリッジは目つきを険しいものへと変えた。
荒野を揺らすように響いてくる重低音が戦闘中であることを、如実に知らせていた。
先の奪還作戦に失敗した帝国軍が、調子づくこちらの機先を制するべく攻撃を仕掛けてきたのだろう。
まったくもって、ありがたいことである。
連中はわざわざ自分にやられるために、部隊を率いてくれたのだから。
「行くぞ!ファングタイガー!」
稼働した全天候型ハイパワーブースターSが吠えるように火を噴く。
直後、叩きつけられるような衝撃と共に、ファングタイガーが一気に加速する。

「おい、正気か!?」
アルドリッジの様子を見守っていたスピーゲルが、思わず言葉を漏らした。
いくらファングタイガーだとは言え、あれだけの数の中に突っ込んでいくなど、自殺行為に等しい。
「功名心に走りやがったか……」
憎々しげに呟くと、彼もまた基地へと走り出すのだった。

■写真3
帝国軍のバズートル中隊が、基地を奪還するべく砲撃を続ける。
敵の抵抗は薄く、これならば楽勝だと誰もが思っていた、その時だった。

──ドゴォォォォン!!

背後から突然、爆発音が響き、黒いサーベルタイガー種のゾイドが姿を現したのだ。
反応する暇すら与えられず、バズートルが一体落とされる。
「この程度の力しか持たないとは、やはり見限って正解だったようだな」
嘲笑交じりのアルドリッジの声に、バズートルがじりじりと下がる。
「なんだ、来ないのか?ならば、こちらから行かせてもらうぞ!」

物陰に身を潜めながら、スピーゲルはじっと状況を観察していた。
アルドリッジとファングタイガーは、その驚異的な機動力を遺憾なく発揮し、戦場を跳ぶようにして駆けまわる。
あれほどの速度を出されては、バズートルなど追いつけるはずもない。
彼専用にランド准将が自らバーニアから武装に至るまで設計し、改造を施しただけのことはある。
自分の手足よりも自由に動けているのではないかと錯覚するほどの動きだ。
だがそれも、いつまで続くことか……。
あんな無茶な戦い方をしていては、ゾイドの負荷もさることながら、耐Bスーツの恩恵を以てしても、ライダーの体がもたない。
すぐに限界がきて、ゾイド共々鹵獲されるのが関の山だ。
「まったく、世話をかけてくれる……」
最悪の事態になった時に備え、スピーゲルは援護の準備を進める。
しかし、1体、2体とバズートルを倒していく中で、ファングタイガーの動きは衰えるどころか、徐々にキレを増しはじめていた。
まるでもっと暴れさせろとでも言っているかのように、砲撃を躱しては爪を突き立て、更なる攻撃を躱しては銃撃により敵の行動を妨害。
そして、その場から離脱しようとしていたキャノンブルを背後から蜂の巣にして仕留める。

■写真4
あり得ないはずの光景に、スピーゲルは目を瞬かせた。
アルドリッジの肉体は確実にダメージを負っているはずだ。
にも拘わらず、寸分の狂いもない精緻な操縦技術を見せつけている。
そこで、スピーゲルは思い出した。
アルドリッジは、ジェノスピノを長時間稼働させるだけのフィジカルを持ち合わせているという事を。
なるほど、元少佐の地位は伊達ではないと言うことらしい。

「ぐあっ!?」
最後の一体となったバズートルを前足で踏みながら、アルドリッジが冷たい視線で見下ろす。
「どうだ。これがこの俺の、真帝国の力だ」
くぐもった呻き声をあげるバズートルのコックピットの中で、男が怨嗟の籠った瞳を投げ返す。
「……我々がここで敗北したとしても、すぐに次の部隊がやってくる。それを倒したとしても、さらに次の部隊が来る……。お前らは終りだ」
「そうか、それはいいことを聞いた」
「なんだと……?」
「全員、俺たちの戦果にしてくれる!」

──ガシャァァァン!

甲高い音が辺りに響き、バズートルは動きを止めた。
辺りに動いている敵はいない。
友軍の損害は激しいが、幸い死傷者は出ていないようだ。

「よくやったぞ、タイガー。さすがは俺の相棒だ」
アルドリッジの言葉に、微塵も疲れを感じさせない
唸り声で、ファングタイガーは応えた。
頼もしい相棒の声に、彼の口元が綻ぶ。
アルドリッジはこのファングタイガーの資質を信頼していた。窮地に立たされる度に自分の期待を超えてくれる。先のディアスとの闘いもその一つだ。

ふと気配を感じ、ファングタイガーがゆっくりと振り返る。
視界の先にいたのは、武装されたハンターウルフであった
「まだ、残っていたか……!」
威嚇するようにファングタイガーが唸った。

■写真5
背中に冷たいものを感じ、スピーゲルが慌てて叫ぶ。
「待て、アルドリッジ!俺だ、スピーゲルだ!」
通信機を通して何か言っているが、興奮冷めやらぬアルドリッジの脳にその言葉は届かない。
ただ新たな敵を見つけた喜びに打ち震えていた。
「おい、聞いているのか、アルドリッジ!」
「あの程度の相手、お前の敵ではない。一気に片を付けるぞ!」
「くっ!?」
駆け出すと同時にスピーゲルの顔が歪む。
一瞬の迷い。
逃げるべきか、それとも……!
そんな彼の迷いを嘲笑うかのように、アルドリッジが力ある言葉を叫ぶ。
「行くぞ、ファングタイガー!兵器解放!マシンブラスト!」
ファングタイガーの全身に装着された銃火器が展開され、巨大な2本の牙、ツインドファングが露になる。
やるしかない!
スピーゲルはそう覚悟を決めた。
「ハンターウルフ!兵器解放!マシンブラスト!!」
マシンブラストとほぼ同時ガトリング砲を撃ち込むが、威嚇でしかない甘い弾道の射撃は易々と躱された。
速度を落とすことすら適わず、ファングタイガーが最短距離で襲い掛かって来る。
慌ててA-Z超電磁ブレードを展開するが、このタイミングでは間に合わない。
一瞬の迷いが、仇となった。
スピーゲルはツインドファングを受けることを覚悟した。だが、ただでやられてやるつもりはない。少しでも損傷を減らすために機体を左に傾ける。

■写真6
しかし、スピーゲルの想像通りにはならなかった。
ファングタイガーはハンターウルフを飛び越えると、その背後にいたキャノンブルへとツインドファングを一閃。

──ズシャッ

右のツノと右前足が吹き飛ぶと同時にその場に蹲ったキャノンブルを背に、ファングタイガーが着地した。
「まだ敵が……?俺を攻撃したわけじゃなかったのか……?」
全ての敵を片付け終えたファングタイガーが元の姿へと戻って行く。
「記録係りが後方警戒を怠るとはな。俺の邪魔をしに来たのか?射撃までしてくれて」
「あ、いや……すまない……」
アルドリッジが、つまらなそうに鼻を鳴らす。
どうやら、完璧だと思っていた彼の監視は随分と前から気付かれていたようだ。
その上で、助けられてしまったらしい。
サポートのために送られた自分が救われるとは、とんだ笑い話だ。

「こいつらの話では、まだ帝国軍の援軍が来るらしい。スピーゲル、お前は先程と同じように陰で俺たちの活躍を眺めていろ」
「ヘマをしちまったばかりだからな。給料分は働かせてもらうさ」
「ふん、好きにしろ」
遠くから帝国軍の援軍部隊によると思われる地響きが聞こえてくる。
どうやら先程の部隊とは比べ物にならない数のようだ。
「タイガー、奴らを全て喰らい尽くしてやれ!」
ファングタイガーが獰猛な唸り声を上げたその時、通信機が音を立てる。
「アルドリッジ、スピーゲル、任務ご苦労だった」
それは、ジョナサン・シーガルの声であった。
「まだ任務は終わっていません。これから帝国の援軍を迎撃します」
「いや、その必要はない。基地はまもなく到着する援軍に任せておけ。君たちには新たな任務を用意している。今から送る座標へすぐに向かってくれ」
受信した地図を確認しながらアルドリッジが呟く。
「援護の次は、帝国の基地の奪取か。スピーゲル、先に行って待ってるぞ」
そう言い残して、彼は新たな目的地へと向かい走り始める。
スピーゲルはため息をつくと、彼の後を追うのだった。

■写真7
荒野を走りながら、スピーゲルはアルドリッジへの評価を見直していた。
功名心に駆られる無鉄砲な軍人という印象は既に消えていた。
経験と実力に裏付けされた凄腕のライダー、それが今の彼への評価であった。
理解は出来そうにもないが、共に戦うのは悪くないかもしれない。そう思える程度にはなっていた。
「もう隠れないのか?」
不意に飛んできたアルドリッジからの通信にスピーゲルは怪訝な表情を浮かべた。
「次は襲われても助けてやらんぞ」
嫌な笑み交じりの言葉に、スピーゲルは嘆息する。
「思った以上に食えないヤツのようだな……」

アルドリッジにとってスピーゲルは邪魔以外の何者でもなかった。
新たな任務の前にファングタイガーの点検をしてやりたいところなのだが、スピーゲルの前でファングタイガーを労わる姿を見せるのには抵抗があった。
そんな彼の心情が伝わっているのか、ファングタイガーはただ真っ直ぐに走り続ける。
頼むぞ、我が同志よ。アルドリッジは、そう胸中で愛機を鼓舞した。

沈む夕日を背負いながら、2頭の黒い獣が駆けていく。
その足音を、どこか遠くへと置き去りにしながら。

 ダグラス・アルドリッジ ダグラス・アルドリッジ
元帝国軍少佐。野心家としての側面が引き合いに出されがちだが、 帝国軍時代は操縦技術と指揮能力を併せ持った極めて有能な士官と評されている。 ジェノスピノ事件で投獄されるがランド博士の権限で釈放。 融和主義に流れる当時の帝国を憂い、真帝国軍側につく。 オメガレックスでの戦闘の後に再逮捕され病床で真帝国の終焉を知らされることになる。




関連サ

  • 俺のゾイドコンテスト
  • ゾイドワイルド インフィニティブラスト(Nintendo Switchソフト)
  • ゾイドワイルド ZERO
  • ゾイドワイルド キングオブブラスト Nintendo Switch用ゲーム
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