プロジェクトストーリー
Project Story
#2

ヒット商品を生み出す原動力。
それが、店頭マーケティング。

  • タカラトミーマーケティング

    (株)タカラトミー
    営業統括室 営業推進部 営業推進1課
    (出向)

    Shotaro Shimaguchi

    島口 翔太郎

    2017年入社

    量販店の法人営業を担当。男児向けの商材を担当し、お客様とタカラトミーの双方と連携を高めることで、より効果的な店頭マーケティングの実現を心掛けている。現在は(株)タカラトミー営業推進部に出向中。

  • タカラトミーマーケティング

    営業4部 大阪営業所

    Seiji Sugita

    杉田 聖治

    2017年入社

    大手玩具専門店の法人営業を担当。新製品の商談や売り場確保など営業活動に邁進する。現在は大阪営業所に所属。

  • タカラトミーマーケティング

    営業管理部 営業開発課

    Naomi Yoneyama

    米山 尚美

    2018年入社

    大手eコマースの営業担当後、現在は、POSデータの分析やネット登録業務などを担当している。

  • タカラトミーマーケティング

    (株)タカラトミー
    営業統括室 事業営業部
    フィールドサポート課

    Koji Sawa

    澤 公司

    2012年入社

    店頭マーケティングの推進役を担うリーダー。後進の指導も行っている。現在は(株)タカラトミー事業営業部に所属。

Introduction

タカラトミーグループの国内営業を担うのが、タカラトミーマーケティング。彼らは「店頭マーケティング」を追求し、店頭に特化したさまざまな活動を行っている。数多くのヒット商品を生み出す原動力にもなっている「店頭マーケティング」の重要性や成功事例、今後の可能性などを、現場の最前線で活躍する4名の社員に、タカラトミーマーケティングが以前実施したプロジェクトについて語ってもらった。

商品購入のきっかけとなる場所は、
やはり売り場。
店頭に特化したマーケティングが必要。

タカラトミーマーケティングが実践する「店頭マーケティング」とは、どんな営業活動なのだろうか。同社で店頭マーケティングの強化・推進役を務める澤は「店頭マーケティングとは、店頭において当社の商品を目立たせ、お客様が商品を選ぶ基準を明示し、納得して購入していただくための活動のこと。具体的な施策としては、サンプルで遊んでもらえるような特別な売り場の設置や、子どもたちを集めたイベントの開催など多岐にわたります。おすすめ商品を紹介するPOPの掲出も店頭マーケティングの一つです」と語る。かつて、20代の頃に、まったく売れなかった商品を店頭で実演したことで大ヒット商品に生まれ変わらせた、という成功体験を持つ澤。売り方一つで、売り上げが大きく変わることに驚いたという。「テレビCMや雑誌といったマスマーケティングはタカラトミーの事業部門が行うが、店頭マーケティングについては私たちが最前線で任されています。店頭こそ、お客様が商品を買っていただくきっかけとなる重要な場所であり、売る側からすると最後の砦といえます。だからこそ、店頭マーケティングは重要なのです」。

店頭マーケティングの強化を目的とした
実践的な研修を実施していく。

同社では、2018年から店頭マーケティングの強化と知識の平準化を目的とした「営業力強化研修」を実施。VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)や棚割といった基礎的な知識や、商談を進める上での応用的な手法など、実践的な内容を幅広く学べる。杉田は「研修を受けたことで、ただなんとなく商品を並べるのではなく、お客様を惹きつけるために自分なりのテーマを持って並べるようになりました」と、成果を語った。POSデータ分析を担当する米山は、研修で学んだことを棚割ソフトの活用やデータ分析に活かしている。「当社は法人ごとに部署が分かれているので、他の法人動向が分かりにくいという弱点がありました。そこで、各部署から集めたPOSデータを横比較できる資料を元に、店頭情報や陳列方法などの店頭マーケティングの例を棚割ソフトで再現・共有しました。営業の皆さんに本格的に活用してもらえるよう、さらに改善していくつもりです」。社員に高い意識を植え付けながら、確かな足取りで強化されている同社の店頭マーケティング。その主な成功事例を紹介しよう。

予想を超える集客と売上を獲得。

量販店を担当する島口は、タカラトミーの事業部門と連携し、マスマーケティングと連動させたイベントを企画。量販店のバイヤーとは、イベント開催に向けて店頭に並べる商品の選定や使用する販促物を商談で整合した。多くのお客様に参加していただくため、ホームページやチラシを活用した告知のほか、店頭ではイベント会場を大きく設け、販促物を活用した魅力的な売り場を演出。「告知期間が短く集客に不安がありましたが、店頭でビラを配布したり、館内放送を実施するなど、店舗にも協力していただき情報発信に努めました。担当する量販店は店舗数が多く、情報発信力に差が出てしまうのが課題だったので、1店舗1店舗、お電話でフォローしながら集客に結びつけました」。一方、大手玩具専門店を担当する杉田は、海外で人気の幼児向けキャラクター商品を国内で販売することに。大きく打ち出すため、巨大な売り場を確保した。しかし、発売する商品の種類が少なく、巨大な売り場を商品で埋め尽くすことに大きな課題が残った。「売れるかどうか分からない商品をどこまで投入できるのかが悩みどころでした。ですが、過去の実績からどれだけ売れるのかを予測し、その根拠を基に商談したり、参加型イベントや遊べるスペースの設置など売場演出も提案して、最終的には商品を導入していただきました」。どちらのケースも店頭マーケティングによって予想以上の好結果を達成することになった。

明確なゴールがない。
だからこそ継続が大事。

店頭マーケティングは今後どんな分野に活かされていくのか。その可能性について杉田は、「地域に特化した商品をもっと広げていけたらいいなと思っています。映画でロケ地になった町や村に、その商材を置かせてもらうとか。カテゴリーはたくさんあるのでいろいろ試してみたいですね」と語る。確かに、チェーン店も地域ごとに独自性を出していこうという時代である。しかし一方で、地方の小さな玩具専門店は続々と姿を消している。お客様はどこの店頭で商品を買えばいいのか。「そのためにはeコマースの強化も必須ですね。ただ、もっとも大切なのは、社員一人ひとりの意識。時代や消費者ニーズの変化に合わせ、売上を上げるための工夫がないと効果がでない。もっと成功例を共有し、啓蒙も定期的に続けていく必要があります。店頭マーケティングには明確なゴールがありません。だからこそ継続が大事なんです」。澤の言葉に、3人は力強くうなずく。ますます強化されていくタカラトミーマーケティングの店頭マーケティング。今後、彼らがどんな商品を世に送り出していくのか期待したい。

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