【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

ディソナ、フェゾーネ、ブルーアーカイブ!夢限少女杯エリア予選・前半戦を振り返る!!

きりーつ、きをつけー、れーい。
みなさんこんにちは、「ウィクロスアカデミー」の時間です。
今回の講師のからばこです。どうぞよろしくお願いします。

今回の授業は、夢限少女杯エリア予選・前半戦の総ざらいです。
愛知、北海道、東京、大阪と、各地で激戦が繰り広げられる予選大会。そのルリグ分布や優勝デッキを見ながら、ここまでの環境を振り返っていきます。
「ブルーアーカイブDIVA」の発売から1か月が経ち、環境はどうなっているのか? ざくざくがっつり見ていきたいと思います。

1:愛知大会〜「白青アズサ」台頭とその影響

11月3日に発売された「ブルーアーカイブ DIVA」で登場したブルアカルリグ・シグニたちは、それまでの環境に大きな影響を与えました。そのもっとも大きな一つは「攻撃重視環境の終幕」でしょう。

直前弾「フェゾーネ DIVA with 電音部」までは、ディソナが支配する攻撃重視の環境でした。
《奏月の巫女 タマヨリヒメ》が率いる「カオスタマ」や、《白夜の使者 サシェ・モティエ》などの白デッキも登場していましたが、環境の主体は《ナナシ 其ノ参ノ禍》《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》といったディソナ勢でした。

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ただ、ディソナが支配していたとはいえ、ディソナ勢にも変化が起こっていました。
火力代表格である《炎妖舞 花代・惨》の減少や、《黒点の記憶》採用のナナシの増加、リフレッシュ・手札破壊などの飛び道具の採用など、火力一極集中ではなく長いゲーム展開を見据えた構築が見られるようになっていました。
フェゾーネ環境終盤の10月は、「ブルーアーカイブ DIVA」の新規カード発表の時期でもありました。赤カードが登場しないことや、《伊落マリー》《下江コハル》といった良質な白シグニの発表もあって、「もしかしたらディソナ一辺倒の時代は終わるんじゃないの?」という予感を持っていたセレクターもいたようです。

そして、11月3日に「ブルーアーカイブ DIVA」が発売。
大型コラボに湧く中、セレモニー環境に乗り込んできたのは……。

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超鉄壁のコントロール&手札破壊デッキの「白青アズサ」でした。
レベル2でリミット6を作り、絆《羽川ハスミ》でパワー12000を3体並べ、バトルでバニッシュしたシグニをトラッシュに送ってリソースを破壊。レベル3以降は《猫塚ヒビキ》などの手札破壊でじわじわと追い詰めつつも、《白洲アズサ[intulit mortem]》の起動能力による除去で毎ターンライフクロスを減らしていく、ザ・ロングゲームなデッキです。
発売日翌日の11月4日、東京・秋葉原の34人規模のセレモニーでこのタイプのアズサが優勝。環境の変化の狼煙となりました。

そして、翌週に開催された11月12日の愛知予選。
詳細はウルシハ先生の記事に書かれていますが、ルリグ分布はこのようになっています。

案の定、使用率1位はアズサとなりました。
ブルアカルリグ(アズサ、ネル、ヒナ、シロコ)は約25%と非常に多く、続いてコード、アロスを擁するピルルク、3位以下はほぼ横並び、という状況です。
そんななか権利を獲得したのは、《熱狂の閻魔 ウリス》《炎泳華 遊月・燦》という、フェゾーネのセンタールリグ2デッキでした。

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同じフェゾーネルリグですが、ウリスは「ブルアカ」メイン、遊月は「ディソナ」メインと、メインデッキの構築は対称的でした。
特に《炎泳華 遊月・燦》《黒点の記憶》《幻怪姫 翠子//メモリア》と防御を強く意識し、かつアシストルリグは《タマ・おおごえ》《デウスドライブ》という、高パワーの下級シグニを除去できる構成となっていました。

ルリグ分布を見ても、権利を獲得したデッキを見ても、ブルアカが環境に与えた影響は非常に大きいです。
特に【白青アズサ】がディソナとも組み合える点が明らかになり、メタゲームの一角として「対策必須」となっていきましたね。

2:北海道&東京〜アズサ対策どうする?

続く11月19日、北海道で予選大会が開催されました。
先ほどの名古屋と、このあとの東京・大阪と異なり店舗開催の大会で、参加人数も少なかったのですが、メタゲームが大幅に変化した中で、その結果は大いに注目されました。

優勝して権利を獲得したのは「ディソナピルルク」こと《コード・ピルルク・極》でした。

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センター:ピルルク アシスト:エクス、メル

優勝した14歳JK選手の環境分析を引用・要約すると、「対【白青アズサ】を考えた場合、対抗するには『手札を投げ捨てて戦う』か『リソース(手札やエナ)を大量に抱える』の2択。前者は安定感に欠けるため、後者を選んだ。それができるのがディソナピルルクだった」とのことです。
フェゾーネ杯の決勝戦でも、対《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》戦で手札を大きく失った後攻の状態から、1ターンでエナを伸ばし、相手の手札を奪い去る立ち回りを見せるなど、ディソナピルルクのリソース獲得性能は、全デッキの中でも群を抜いています。(詳細はこちらのカバレージをご覧ください)
また、今回のレシピでは《翠美姫 アン//ディソナ》も採用され、手札破壊対策もより手厚くなっていました。

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【白青アズサ】をしっかり対策しつつ、引き続き数が多いディソナ勢とも組み合える。
そんな北海道でのディソナピルルクの優勝は、翌週の東京大会のメタゲームにどんな影響を与えたのでしょうか。

はい、東京のルリグ分布です。参加者149人の中で、もっとも多かったのがそのピルルクです。
詳細はシロネコ先生の記事におまかせしますが、ディソナ軸の《コード・ピルルク・極》と、原子軸に加えブルアカ軸も登場しつつある《アロス・ピルルク kl》もあり、高い使用率を維持しています。
続いてがアズサ。私も同予選には参加しましたが、アズサの多くが「白青アズサ」を使用しているようで、すっかりメタゲームの常連として定着したようです。

3位以下にも注目です。
3位はみこみこ。《みこみこ☆さんさんまぜまぜ》も様々なデッキタイプの存在から、長く環境で活躍しています。
1人は権利を獲得しており、《不穏☆FU☆ON!》《GO TO the TOP!》両採用の構築です。

そして4位・5位がヒナ、ネルと、ブルアカ勢が続きました。
発売から2週間程度が経ち、ある程度構築が最適化された結果、予選に持ち込む選択をしたプレイヤーが増えたのでしょうか。
それともブルアカでウィクロスを始め、2週間で予選に参加した、骨のあるセレクターがいたのかもしれません。
シロコは数が少ないのは残念ですが、「ブルーアーカイブ DIVA」のルリグやシグニが、第一線や、それに準ずる立ち位置で戦えている証拠でもあります。

みこみこと並んで権利を獲得したのは、「カオスタマ」こと《奏月の巫女 タマヨリヒメ》と、「電音部アキノ」こと《憧憬へ前進 アキノ》でした。
2つのデッキの躍進の共通項のひとつが、《カオス!chaos!混沌!》の相対的な減少ででしょう。

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ブルアカデッキの多くがリレーピース2種を採用しており、フェゾーネ環境ほど《カオス!chaos!混沌!》との遭遇率は高くありません。
そのため、タマ側は相手の《カオス!chaos!混沌!》に怯えず好きなタイミングで《カオス!chaos!混沌!》を使えますし、アキノも電音部の十八番《ちゅーにんぐあっぷ!》を堂々と使えるようになっています。
特に《カオス!chaos!混沌!》を使う側に立てば、ブルアカデッキでも遭遇率が高いだろう《ゲヘナ学園風紀委員会》を封殺できる点も嬉しいですね。

もちろん、この2つのデッキが勝った理由はこれ以外にもあるかと思いますが、ブルアカデッキの増加で《カオス!chaos!混沌!》との遭遇率の低下は、少なくない影響を与えているでしょう。それ以上に《ゼノ・クラスタ》の減少が、ピルルクやみこみこといった手札破壊系デッキをイキイキとさせている、なんてことも考えられそうです。
環境の混沌っぷりはどんどん進んでおり、決勝トーナメント進出ルリグの中に「緑子、アン、戌亥とこ」という、トーナメントシーンではあまり見かけないルリグがいたのも印象的でした。

3:大阪〜ディソナの勢いは止まらない?

そして12月3日に開催された大阪予選。ルリグ分布は以下のとおりです。

前週の東京大会で活躍したタマが分布トップです。白黒両方あるかとは思いますが、やはり「カオスタマ」の復権が注目されたのでしょう。
続く2位はアズサ、3位はピルルク。ここはもう常連と言っていいでしょう。

権利獲得者は2人、イシイ選手のみこみこ、ミートン選手のナナシでした。
両方ともディソナ軸になっております。

センター:みこみこ アシスト:エクス、ゆかゆか

みこみこは東京大会で予選を抜けた構築と同じく、《不穏☆FU☆ON!》《GO TO the TOP!》両採用のデッキです。現環境のみこみこの定番の1つとなっているようですね。
次弾「DIVISIONS DIVA」で登場するアシストルグのリメンバが、この「赤白みこみこ」の強化につながると、現時点から注目が集まっています。今後も息の長い活躍が予感されます。

もう1つがナナシです。

センター:ナナシ アシスト:マドカ、メル

ピースはこちらも《不穏☆FU☆ON!》で、《EXTRA》《幻水 イシガメ//ディソナ》らを採用して、手札破壊に重きを置いた構築になっています。
ディーヴァグランプリ7thで流行した《黒点の記憶》からスタイルを一新。環境に応じて、速攻からコントロールまで切り替えられるのがナナシの強みでしょう。

ブルアカルリグはもちろん、「カオスタマ」「原子アロス」といったフェゾーネ組の躍進もあり、ディソナは一時期ほどの圧倒的な強さではなくなってきました。
それでも、ディソナカードのスペックの高さを基盤に、《聖天姫 エクシア》《GO TO the TOP!》といったディソナ以外のカードを取り込みながら、最前線で戦っているようです。ディソナ勢のデッキの変遷にも注目でしていきたいです。

4:店舗予選を勝ち抜くには?

12月以降も夢限少女杯のエリア予選は続きます。
各地のカードショップでの開催となりますが、大きなメタゲームの傾向は変わらないでしょう。
12月23日の「DIVISIONS DIVA」発売での変化は予想できますが、それでも「ディソナ」「フェゾーネ」「ブルアカ」の三大勢力が中心となった基盤に、「DOOR」の勢力がやってきます。
メタゲームや環境をじっくり見つめながら、使うデッキとカードを選んでいきたいですね。

さて、ここまで記事を書いていて、興味深い点が1つありました。
ここまでの4大会の決勝トーナメントに進んだブルアカルリグ(アズサ・シロコ・ヒナ・ネル)は、ヒナ・ネルが各1人だった、という点です。
東京予選と大阪予選では、ブルアカの決勝トーナメント進出は0件。大多数を占めたアズサを筆頭に、予選で皆が涙をのんだこととなります。

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これはブルアカルリグのパワーが云々、ということではありません。
「アズサが活躍しているなら自分も使おう!」ではなく「アズサが活躍しているならどうやって対策しよう?」と、一歩先を行ったプレイヤーたちが勝ち残っているのでは、ということが考えられます。
北海道予選のピルルクの《翠美姫 アン//ディソナ》や、みこみこの《聖天姫 エクシア》採用などは、それぞれブルアカルリグ(特にアズサ)を意識したものと推測されます。

しみずき先生の言葉をお借りしますが、この「環境の一歩先を行く」意識が大切です。
ブルアカのセンタールリグを使う場合も、「ブルアカ対策に対して、ブルアカ側はどう対抗しよう?」という意識を持って、一歩先のそのまた先、を考えてみるといいかもしれません。

エリア予選や各地のセレモニーで結果を残したデッキは、強力とはいえ、既に過去のものです。
ガチばとるで結果を残したい方は、一歩先を行く気持ちで、これからの予選やセレモニーなどに臨んでみてください。


それではまた、次回の更新でお会いしましょう。
あまり頑張りすぎて、風邪などひかないようにお気をつけてお過ごしください。
健康あってのウィクロスですよ!

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