【バトル攻略コラム】

ウィクロスアカデミー

ついに始まる!「PRIMAL loth WIXOSS」「PRIMAL SELECTOR」最新サンプルデッキ

みなさんこんにちは、ウィクロスアカデミーの時間です。
今回の講師を務めますルの人です。

いよいよ明日7月26日(土)に「PRIMAL SELECTOR」が発売されます。
新ストーリー「PRIMAL loth WIXOSS」と連動したルリグが登場。今回は収録される全6ルリグのサンプルデッキを、私「ルの人」と「ウルズ講師」、「炎200講師」の3人で紹介していきます。


それではいってみましょう!

ウムル 〜古代兵器、起動“この物語も終わらせるのじゃ!” 作:ルの人

今回登場する《冒険の鍵主 ウムル=トレ》は<古代兵器>に関する能力を持つルリグです。勝利の鍵を握るのは、トラッシュとデッキの管理です。
<古代兵器>のシグニは、自分のデッキをトラッシュに置いたり、トラッシュから場に出たりするものが多く、「どのカードをどこに移動させて戦っていくか」がポイントです。

センター:ウムル

このデッキを使う際のポイントは、
《冒険の鍵主 ウムル=トレ》の起動能力によるバニッシュ
②パートナーシグニの《コードアンティーク パルテノ》による−8000
③相手のアタックフェイズにアーツでバニッシュしながら防御
この①〜③を組み合わせ、毎ターン最大限の攻撃を狙っていくことです。

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能力を見た人の目を必ず引く、毎ターン使用できる起動能力。トラッシュにレベルの異なる<古代兵器>シグニを3体用意する必要がありますが、1エナで1体をバニッシュという破格の性能です。

この起動能力では、自分のデッキの下に好きな順番でシグニを置けます。
<古代兵器>には自分のデッキからカードをトラッシュに置いて能力を発揮するシグニが多いため、ゆくゆくは《冒険の鍵主 ウムル=トレ》の能力でデッキの下に置いたシグニが、デッキの上に積み上がってくることになります。
ターンを重ねるとデッキのカードはすべて思いのまま。
好きなシグニをデッキからトラッシュに置くこともできます。
ですが、デッキの順番をすべて覚えるのは至難の業。まずは後述する《コードアンティーク パルテノ》の出現時能力で、狙ったシグニを場に出せるよう、いつ何をデッキの下に戻したかを覚えるようにしましょう。

続いて、ゲーム中1度だけ使用できる起動能力。
シグニを好きな数場からトラッシュに置き、トラッシュから同じ数だけシグニを場に出せる、言わばシグニの入れ替え能力となっています。

さて、このデッキは相手のアタックフェイズにシグニをバニッシュすることを指標としているため、その分自分のターンに使えるアーツが少なくなっています。
そこでウムルのゲーム1能力が活きてきます。ドローしたシグニをそのまま場に出して使用し、場とトラッシュのシグニを入れ替えるだけで、アーツを使わずとも《コードアンティーク パルテノ》を始めとした強力なシグニを場に出すことができます。
この時、出したいシグニをもう1つの起動能力でデッキに戻してしまった……なんて事にならないよう、トラッシュの管理には気をつけてくださいね。

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そんなウムルのパートナーシグニ《コードアンティーク パルテノ》
出現時能力では自分のデッキから3枚トラッシュに置き、その中の<古代兵器>シグニを場に出すことができます。
先ほど説明したウムルの能力両方とシナジーがあり、このデッキでは《コードアンティーク パルテノ》の出現時能力だけで場を完成させる可能性すら秘めています。

次に自動能力。
自分のシグニがトラッシュから場に出たときに、《コードアンティーク パルテノ》に「アタックしたとき、相手シグニのパワーを−8000する」能力を付与します。
出現時能力と組み合わせることで付与できるのはもちろん、《コードアンティーク パルテノ》自身がトラッシュから場に出たときにも付与されます。ウムルのゲーム1能力で場に出すだけで、すぐさま攻撃に参加させることができるのです。

ただ、−8000では相手のレベル3シグニのバニッシュには届きません。
そんな時は《コードオールド コスタリク》《コードアンチ ペトログリフ》と組み合わせて、相手のパワーを0にしていきましょう。

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そんな《コードアンチ ペトログリフ》は、序盤の攻撃の要でもあります。
デッキの上から3枚を見て1枚をトラッシュ、残りをデッキの下に置きます。トラッシュに置いたカードが<古代兵器>のシグニであれば、1エナで相手シグニのパワーを−5000します。

この時《コードオールド テキサハンマ》《コードオールド ハンマフェイク》が置ければそのまま場に出したり、《コードアンチ ナマリスプ》が置ければ追加でパワー3000以下のシグニのバニッシュを行なうこともできます。
デッキの中を操作することもあり、序盤から終盤まで活躍してくれるシグニです。

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《コードアンチ ペトログリフ》《コードアンチ ナマリスプ》は両方エナを使用するので、《コードアンチ クサビモジ》を使ってエナを増やしておくことも重要です。
ここでも《コードアンチ ナマリスプ》をトラッシュに置くことによる、パワー3000以下のシグニのバニッシュが狙えます。レベル1の時から積極的に使用していきましょう。

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<古代兵器>ではありませんが、《小罠 ヴィジュネル》もデッキの順番を操作するカードです。デッキからトラッシュに置かれるだけでも能力を発揮するため、次のターンのドローなどに一役買ってくれます。

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続いてはアーツ。
『相手のターンにバニッシュ』のコンセプトどおり、アタックフェイズに除去を行なうアーツを多く採用しました。次のターンに攻めきれない、と思ったら迷わず使用してください。
ただしレベルの参照やリコレクトなど、使用するタイミングによってはその強さを十分に発揮できない場合もあります。このターンにはこのアーツを使用すると、事前に決めておくと良いでしょう。

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そして2種類採用されている白のシグニをコストに放つのが、新登場のリコレクトアーツ《バブルス・ボマー》
多くの黒ルリグが苦手とする《聖天姫 エクシア》など、厄介な能力を持シグニを無力化できます。
他にも除去を行なったり、ウムルや<古代兵器>のシグニの能力で操作したデッキの中から、欲しいカードを手札に加えることもでき、強力です。いかに攻撃を通すか、そのためにはどの能力を選ぶべきかが大切です。

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今回は<古代兵器>のシグニを中心にひたすら攻撃、をコンセプトとしました。
ただ、ウムルのゲーム1能力は<古代兵器>以外のシグニも場に出すことができます。ここぞという時に1枚だけ採用したシグニが活躍する……という可能性は大いにあります。
ある程度の<古代兵器>の枚数は必要とされますが、オリジナリティあふれる構築を楽しめるルリグです。あなただけの”勝利の鍵”を見つけていきましょう。

タウィル 〜攻守併せる天使の魅力! 作:ルの人

従来の<天使>シグニらしい豊富な耐性に加え、デッキの中身を操作できるカードを獲得したタウィル。
守りながらも、攻め入る隙は見逃さない。そんな戦い方を学び、天使のように羽ばたいていきましょう。

このデッキでは、相手ターンに真価を発揮する<天使>シグニで防御を固めつつ、毎ターン《永らえし冒険者 タウィル=トレ》の起動能力を使ってダメージを狙うことを目標としていきます。

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タウィルもウムルと同様、トラッシュからレベルの異なる<天使>シグニをデッキに戻すことで除去を行います。好きなカードがデッキの下に戻ることで、デッキの順番を操作できる仕組みは、ウムルと同じです。
ただ、<古代兵器>のようにデッキからトラッシュに置いて効果を発動する<天使>は少なく、どちらかと言えばデッキの上のカードを見てシグニを回収したり、場に出したりすることを得意とします。
何度も場に出したいシグニをタウィルの起動能力でデッキの下に置き、<天使>シグニの能力で手札に加えていきましょう。

ゲーム1の起動能力は、ダメージを1度だけ手札かエナで肩代わりできる、防御に特化した能力となっています。
あらかじめ自分のターンに発動しておく必要があるので、アーツと組み合わせてどう守るかを、事前に考えておくと良いでしょう。

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そんなタウィルのパートナーシグニ《聖天姫 ムンカルン》も、防御に特化したシグニです。
相手ターン中に自分の<天使>シグニが場を離れたとき、デッキの上から3枚を見て、レベル2以下の<天使>シグニ1体を場に出します。
似た能力を持つシグニとして《羅星姫 マゼラン》がいますが、デッキの1番上にレベル1のシグニが必要となる《羅星姫 マゼラン》に対し、《聖天姫 ムンカルン》は3枚の中にレベル2以下の<天使>シグニがいれば良いので、安定感は段違いです。
《永らえし冒険者 タウィル=トレ》の起動能力と組み合わせながら、デッキの順番を操作して、毎ターン<天使>シグニを場に出せるようにしておきましょう。

起動能力では、デッキの上から3枚見て、<天使>シグニ1枚を場に出します。
自身がダウンしてしまいますが、タウィルのゲーム1能力や《エンジェリック・シールド》のためにも積極的に使い、盤面を整えていきましょう。

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守っているだけでは勝つことができません。《紅天 ファレグ》《紅天 イーリス》の赤い<天使>シグニの能力で、序盤からダメージを与えていきます。
2種類とも手札の<天使>シグニをコストにしてバニッシュするため、手札を増やしやすい白の<天使>シグニとの相性はバッチリです。

両方とも手札に無い……という場合は、《聖天 アラトロン》《聖天 ナキールン》などでデッキの中から探し出しましょう。
ちなみにカードを手札に加える能力は、スペルや《サーバント #》を選択することもできます。頭の片隅に入れておいてください。

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このデッキには他にも、縁の下の力持ちとなる<天使>シグニがたくさん採用されています。
《聖天姫 エクシア》《聖天姫 アークゲイン》は、《聖天姫 ムンカルン》と組み合わせることで、相手の攻撃を封じる鉄壁の防御となります。

《凶天 バイコーン》《聖天 オク》は、そんなシグニたちのパワーを上昇させてさらに突破を困難にしたり、相手ターンに能力を発動するシグニが苦手とする《大幻蟲 ベル・クリケット》の対策を行ないます。
欲しい<天使>シグニをタウィルでデッキに戻し、<天使>シグニで探しにいく。これを常に意識してください。

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続いてはアーツの紹介です。
このデッキはタウィル自身の能力に加え、シグニの出現時能力や《エンジェリック・シールド》でエナを使用します。
なのでアーツはできる限りエナコストが軽いものをそろえました。

中でも特徴的なのが黒のアーツである《アンシエント・スラッシュ》
ブーストせずに使うと自分のトラッシュが増えてタウィルの起動能力に繋がり、ブーストすれば相手をリフレッシュに近付けさせます。
タウィルは長期戦が得意なルリグです。相手のデッキ次第ですが、リフレッシュによるダメージも積極的に狙っていきましょう。

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<天使>シグニは強力なシグニがそろっているため、アーツの選択はかなり自由度が高くなっています。
もし防御がこれだけでは足りない、という場合は《ネオバロック・ディフェンス》など複数の防御ができるアーツを。もっと除去をしないとダメージが追いつかない、という場合は《バブル・ラップ》《ゴシックリヴ・バウンダリー》を採用してみてください。
さまざまなカードを試すことで、得られる経験も増えていくことでしょう。
さあ、あなただけの物語のはじまりです。

アト 〜識って進む、先の世界へ 作ルの人

満を持して冒険者アトが登場です。
従来のアト、そして少し前のディーヴァセレクションを思い起こさせる“異なるクラス”の組み合わせ。
これまでの緑シグニも引き連れて、新しい風を吹かせましょう。

さまざまなクラスのシグニを組みあわせてエナを増やしつつ攻撃していく、緑らしいデッキとなっています。
アタックしたときにエナを消費するシグニを多く採用しているので、増やしたエナをどのように使うかがとても重要になってきます。

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《紡ぎし冒険の扉 アト=トレ》は、エナチャージや手札補充でシグニをサポートする能力を持っています。

まずは毎ターン条件を満たせば発動できる【エナチャージ2】。それぞれ異なるクラスのシグニを3体配置する必要があります。
このデッキはアーツやシグニの能力を始め、エナを使う場面が非常に多く存在します。エナゾーンから場に出すカードも活用して、確実に毎ターン【エナチャージ2】を発動していきましょう。

ゲーム1能力では、エナゾーンからそれぞれ共通するクラスを持たないシグニを好きなだけ手札に加えることができます。そしてそれが5枚以上であれば、アトに「効果によってダメージを受けない」能力を付与します。
《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》が使う《轟中砲 ヘッケラ》《あきら☆らっきー》のルリグアタック時能力、ライフクロスが0枚の時の【Sランサー】などがそれに該当します。

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ただ、ゲーム1能力以外でもエナを使用するので、5枚以上加えることはなかなか難しいかもしれません。
上記のように効果でダメージを与えてくるルリグが相手の時は多少無理をしてでも狙い、それ以外ではエナや手札の状況に合わせて、加える枚数を変更するのが良いでしょう。

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続いてシグニの紹介です。
まずはパートナーシグニの《コードラビリンス タビノトビラ》。クラス変更を活用する妨害兼アタッカーです。

まずアタックフェイズ開始時に1エナを支払うことで、相手シグニ1体のクラスを失わせ、好きなクラスに変更することができます。
基本的にはアタック時能力のための事前準備なのですが、タウィルの《聖天姫 ムンカルン》やひとえの《羅植姫 ジャックビーンズ》のような、クラスを指定した能力を持つシグニに対しては、無類の強さを誇ります。

そして自身がアタックした時、自分の場にあるいずれかのシグニと共通したクラスを持つ相手シグニを1エナでバニッシュします。前述の能力で相手のシグニのクラスを変更してそれをバニッシュ、というイメージで問題ありません。
もちろん相手のシグニのクラスが最初から自分のシグニと共通していることもあります。その時はクラスを変える必要が無いので、エナを温存しておきましょう。
ただ、共通するクラスを持つ自分のシグニがアーツで除去されてしまうと能力を使えないため、《コードラビリンス タビノトビラ》の正面を、《コードラビリンス タビノトビラ》と同じ<迷宮>クラスに変更する立ち回りが基本となるでしょう。

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序盤は【ランサー】で攻撃するシグニと、エナを増やすシグニの両方を使用していきます。

《小装 オニカナボウ》は、場にいるシグニがそれぞれ共通するクラスを持たなければ、パワー5000までのシグニを【ランサー】でバニッシュすることができます。
対して《翠将 バーバリアン》はパワー3000までしか届かないものの、自分のクラスを気にせず攻撃することができます。
相手のシグニのパワーや自分の手札を確認しつつ、場に出していきましょう。

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こちらはエナを増やすカードたち。
《コードライド イネカリキ》は自分の手札を2枚《コードライド イネカリキ》の下に置くことで、パワー上昇とエナチャージを同時にこなします。手札に戻すことでエナを与えず攻撃する白デッキに対してはありがたい1枚となりそうです。

続いて《羅石 グリンベリル》。パワーは低いものの、相手の能力や効果の対象になったときに【エナチャージ1】ができます。
バニッシュやマイナスで戦う赤や黒のルリグに対し、序盤からエナを稼いでいましょう。

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《コードラビリンス タビノトビラ》を2体並べて運用することが難しい都合上、このデッキにはさまざまな種類のアタッカーが採用されています。

その中でもよく使うのがこの2体。共通しているのは、アタックしたときにエナを支払うという点です。
アトの【エナチャージ2】があるとはいえ、《幻竜 トリケラトプス》のような先にコストを支払うシグニばかり使っていては、エナがもちません。
確実にダメージを与えられるときだけエナを支払うシグニを使うことで、もしそれがアーツで止められても、次のターンにエナを残すことができます。

特に《幻獣神 オサギツネ》は、アトの自動能力だけで条件が達成できるので、《弍ノ遊 スベリダイ》《楽団》で積極的に場に出していきたいです。
もちろん相手の場に《幻水姫 シィラ》《蒼森ミネ》がいる場合はその限りでは無いので、適宜《幻竜 トリケラトプス》やシグニの入れ替えができる《大罠 トロイ》に切り替えてください。

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最後にアーツの紹介です。
アトのシグニは強力な分、パワーが低めに設定されていることが多いです。
パワーの低いシグニは相手に除去されやすいので、防御には複数回のダメージを無効にできるアーツを採用しました。

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新登場のブーストアーツ《千里同風》は、0エナでルリグを、3エナブーストでシグニのダメージを無効にします。
これと《加持祈禱》を同時に使用することで、相手のすべての攻撃を無効にすることもできます。
ただそうした場合、使用コストが6エナとかなり多くなります。《加持祈禱》のコストを軽減したり、ブーストを使わない選択肢もあるので、臨機応変に対応しましょう。

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リコレクトアーツには、このターン中すべてのシグニのアタックを無効にする《今昔之感》を採用しました。
緑のリコレクトアーツには《温故知新》もありますが、基本的に防御アーツを使った次のターンに《虚心坦懐》を使うためバニッシュをする必要が無く、防御できる回数も多いのでこちらを採用しました。
手札でコストを軽減して、エナを温存できる点もおすすめポイントです。

《虚心坦懐》はエナゾーンにいる強力なシグニを場に出しつつ、アトと合わせた5エナチャージで相手シグニのバニッシュを狙う、最後の切り札にふさわしいアーツです。
これまでの攻撃で相手の防御は底を突いているはずなので、一気に畳み掛けていきましょう。

もしメインフェイズに厄介なシグニをバニッシュしておきたい、という場合は《虚心坦懐》《心地光明》に変更するのがオススメです。
こちらはトラッシュのカードをエナゾーンに置くこともできるので、自分の戦術に合ったアーツを選択してみてください。

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アトが使うのはこれまでのすべての緑シグニ。
カードリストを眺めていると、まるで宝の地図のように思えてきます。
輝く宝を求めて、冒険を始めてみませんか?

帰ってきたクロス、ヘブン! 赤とは思えない継戦能力で戦う赤タマ 作:ウルズ

数年ぶりに帰って来た【クロス】【ヘブン】を駆使する赤タマ。
シグニをそろえるという条件があるものの、強力な効果を持つシグニが多く登場します。
今回はそんな赤タマに白を加えて作成してみました。

このデッキの核となる赤タマに注目した場合、以下の事がわかると思います。

・エナ破壊、カード不可、ライフクロスのクラッシュといった、ゲームを縮める効果がない
《轟中砲 ヘッケラ》の供給が異常にやりやすい
・クロスシグニの関係で、除去効果を持つ防御アーツの影響が大きい。

この事から、短期決戦を目指すのではなく、「しっかり防御を持ちつつ、安定して戦えるデッキ」という形にするのが良いと考え、安定しやすい赤白デッキにしてみました。
それではその中でも注目のカードたちを紹介していきましょう。

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新しく登場する赤いタマ。
赤としては珍しく、エナ破壊やガード不可、ライフクロス割りなど分かりやすいトドメ効果がないカードデザイン。
まず主軸になる自動効果。クロスシグニの弱点であった、シグニをそろえるという条件をかなり緩和してくれる強力な効果になってます。
レベル制限もないので、この効果だけで《轟中砲 ヘッケラ》の場に出しやすさが異常に高く、かなり継続的に出し続けることができます。
そして、ゲーム1効果。
一見すると、基礎パワー上昇と一度だけの耐性で耐久効果に見えます。しかし、自分のターンでも適用されているので、《温故知新》といったアーツや相手のライフバーストを耐えて攻めるということが可能。防御としてみるだけでなく、攻めの手段としての使い方も視野に入れることを意識しましょう。

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クロスヘブンのエースセット。
《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》の効果でそろえやすく、《爆右砲 セイデル》の正面が空いていれば3点、《轟中砲 ヘッケラ》の正面も空いていれば4点までシグニたちだけで出せるのが魅力。
また、クロスヘブンの特性で《加持祈禱》のような攻撃を許すタイプの防御にはヘブン効果が発動する関係でかなり強く、《フローズン・ギア》のようなダウン系防御でも2点叩き込めるのは強力。一方、白系アーツの【アタックできない】や効果無効、除去効果アーツにはかなり弱いので、攻め方と《轟中砲 ヘッケラ》のエナチャージ効果をどのシグニに当てるかを考えていく必要があります。

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クロスヘブン以外の赤シグニ
《羅婚石 ダイヤブライド》は、エナ削りはもちろんのこと、手札交換で、クロスシグニを探しに行けるのが特徴。《爆左砲 コック》《爆右砲 セイデル》を引っ掛けられるだけで《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》の効果で《轟中砲 ヘッケラ》に繋がるので、活躍の機会も多いことでしょう。
《轟砲 ヘビーマシンガン》は打点シグニのかさ増し枠。《爆右砲 セイデル》が打点効果を持っていないので、点数を取りに行きたい時に《爆左砲 コック》《轟中砲 ヘッケラ》の横に並べることで、3点以上の打点を作ることができます。

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白のカードたち。
リコレクトを達成しないと、レベル2以下しか加えられない《リゲット・バイブル》。しかし、《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》の自動効果にレベルの指定が無いため、《爆左砲 コック》《爆右砲 セイデル》を加えることで《轟中砲 ヘッケラ》につなげることができるため、とても相性がいいカードになっています。
そして《幻怪 フタクチ》。このデッキは、攻め方の関係上《大幻蟲 ベル・クリケット》《聖天姫 エクシア》《幻水姫 シィラ》といった白のレベル3シグニの妨害効果をもろに受けるという弱点が存在し、そのシグニたちの対策札として採用。《リゲット・バイブル》で回収ができ、エナにいっても白コストとして払えるのであまり無駄がありません。

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今回のデッキでは、ターン数を延ばすために《不敗炎話》を採用。コストが多いことが気になるところですが、《轟中砲 ヘッケラ》の起動効果によってエナを増やすことができるので、問題なく使用できるでしょう。使用した後にリソースがなくなるという弱点はありますが、《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》の効果で盤面を作れるので、他のデッキより立て直しがしやすいのもポイントです。
そしてメインアーツ枠の《バブルス・ボマー》《幻怪 フタクチ》で書いたように、苦手なシグニをすべて無効化できる上に、盤面を除去できるので《爆左砲 コック》《轟中砲 ヘッケラ》《爆右砲 セイデル》での攻めを安定させることができます。
手札補充もあるので、《不敗炎話》を使用した後に立て直しをするという選択肢も取れるため、とても使いやすいアーツになると思います。

《合炎奇炎 タマヨリヒメ之参》の効果で、攻める赤というよりは、盤面の形成がやりやすい赤ルリグとしての傾向がある赤タマ。【クロス】【ヘブン】という少し癖のあるギミックを持っているので、その癖と強み、弱みをしっかり理解していきましょう。
いかに安定して盤面を作れるかが、このデッキのキモになる可能性があります。ぜひ興味があったら作ってみてください。

勝負の鍵はアーツの使用タイミング! ヤミノアーツを駆使して勝利を目指せ!! 作:ウルズ

黒のルリグとして新規参戦の「ヤミノ」。
キーセレクション時代を彷彿とさせる、アーツと<怪異>シグニのコンビネーションで戦うデッキとして登場。
アーツによる攻めと黒には珍しい【アサシン】を軸とした、エナを与えない攻めを得意としてます。
今回はメインカラーである黒をベースに、緑と白を加えて作成。

今回は、ヤミノアーツ混みでメインアーツ5枚の構築にしました。また、アーツが無くなるとかなり戦力が下がるため、ライフクロスを減らしてゲームを短くできるように、リフレッシュも狙えるように構築。緑の<怪異>を入れることで、エナの確保と防御にルリグ防御アーツを採用しやすいようになっています。

それでは早速注目カードの紹介にいきましょう。

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新規参戦のヤミノレベル3
書かれてる文字の数こそ少ないですが、ヤミノアーツというアーツを2枚加える、かなり独自の効果を持っています。
まず注目するのは自動効果、相手ターン限定で<怪異>のシグニが場を離れた時に《幻怪 ヤミノザンシ》を場にだすというかなりおもしろい効果。

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このカードの効果を使って、毎ターン盤面を作っていくのがこのルリグの基本になることでしょう。
エースカードである《幻怪姫 CARD LUCK》を場に出すのがほとんどになるとは思いますが、<怪異>のシグニであれば色やレベルの指定が無いので、ドローしたカードを見て下級や他色のシグニを場に出すことも視野にゲームを展開していきましょう。
そして、注目のゲーム1能力。
5種類のヤミノアーツはコストがかかる物が多いものの、効果がとても強力。
しっかり攻めたい相手には《ダーク・バウンダリー》《背闇之陣》を選択し、打点勝負に持ち込んだり、《ダーク・アナライズ》の手札破壊で《サーバント #》を狙い撃ち、ルリグアタックを通していくのがいいでしょう。

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また、パワーの高い盤面が苦手なルリグに対しては《闇気揚々》を選択し、盤面強度を上げて疑似防御とする。手札破壊を軸に、ゆっくり試合をするルリグに《ダーク・アウト》でリソースが切れないように立ち回るということもできます。

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このように、相手によって戦術をさまざまな方向に分岐することができる、とても強力な効果になっています。その分、エナはかかるので、しっかりエナを増やすことを意識しましょう。

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このデッキのエースカード
メインアーツを使用するためのエナを確保してくれるのがありがたいのはもちろんのこと、打点効果とデッキ破壊効果をもっているのがとても優秀。
メイン除去のアーツを使用した際に、デッキを破壊し、そうでなければ【アサシン】で攻めるといった使い分けをしていきます。《羅植姫 ジャックビーンズ》《聖天姫 エクシア》といった面倒なシグニを無視しながら攻めれるのは、今までの黒デッキにはなかった強みになっていると思います。
このカードを出せるかどうかで、動きが大きく変わるので、《幻怪 ヤミノザンシ》の効果時にトラッシュに置いておくことを心がけましょう。また、効果の発動にはアーツを使用しなければならないので、アーツの使用タイミングには注意を。

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今回採用している緑シグニたち。
アーツを使用するためのエナを確保する目的で《幻怪 バンシー》を採用。自身が打点効果を持っていないので、メイン除去アーツや《ゴースト・オブ・クロック》でサポートをしていきましょう。エナにいっても、アーツのコストや《幻怪姫 CARD LUCK》のコストになるのであまり気にはなりません。
そして、レベル3の《大罠 トロイ》
相手のエナ状況によりますが、【アサシン】の天敵である《幻水姫 シィラ》《大幻蟲 ベル・クリケット》を疑似的に除去しつつ、アーツの使用に関係なく打点を持ったシグニとして採用。
このカードも【アサシン】で攻めることができるので、エナを与えずに攻めるという動きを一貫して行なうことができます。
また、《羅植姫 ジャックビーンズ》《羅星姫 マゼラン》の自動効果を発動させ、メイン除去アーツを使うという動きができるのも注目ポイントです。

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ヤミノアーツといったメインアーツで相手シグニを除去した所に出せるシグニたちとして採用した2枚。
《聖天姫 エクシア》は過去何度も活躍しており、今更かもしれませんが、シグニゾーン指定のアタック不可による防御効果が非常に強力。アーツで面をあけ、このシグニを立てることで攻防の両立を目指します。余談ですが、再録イラストがとてもかっこよくてグッド。
《幻怪姫 タマモゼン》は自身がシャドウを得るため、盤面としてかなりの強度を誇ります。また、アタックにエナを要求させる効果も、【アサシン】によるエナを与えない攻めを得意とするヤミノと相性が良いところもポイント。
<怪異>のシグニなので、エナにいっても《幻怪姫 CARD LUCK》のコストにできるのもありがたいです。

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最後にアーツたち。
《ダーク・マイアズマ》はリフレッシュプランを現実的なレベルまで上げるために採用。リコレクトアーツではないので使いやすく、《幻怪姫 CARD LUCK》のデッキ削りとこのカードの削りを合わせて、リフレッシュを高い確率で狙うことができます。
《幻怪 ヤミノザンシ》の効果で、盤面の再現性が少しあるので、回収効果に頼らなくていいのもうれしいところです。
そして新アーツの《千里同風》
黒アーツがルリグによるダメージを防ぐことが難しく、「あきら」やゲーム1を使用した「ひとえ」のルリグアタックを防ぐために採用。ブーストのコストも、緑色は1コストしか要求しないので、このデッキでも十分使用できます。
《幻怪 バンシー》でエナを増やして入れば序盤でもブースト込みで使える可能性が高いので、総じて使いやすいアーツとして活躍してくれるでしょう。

アーツを使用することで真価を発揮するシグニたちを中心としたヤミノデッキ。
自分の残りアーツと勝つまでのターンを計算した立ち回りを要求されますが、その分攻めの効果と相手に合わせたアーツ選択ができるという強みがあります。
試行回数と対戦経験が直に出てくるデッキになると思いますので、興味がある人は作成し、たくさん練習をしてみてください。

ミルルン 〜新戦術「バニッシュ戦術」をよろしく! 作:炎200

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ミルルンはスペルの活用を得意とする、<原子>のシグニを使用する青のルリグです。
オールスターでは、黎明期に関連カードが数枚「繭の部屋」送りにされたり、現在もレベル2で止まるタイプのミルルンが結果を残し続けています。
スペルを使ってデッキを豪快に回すその姿は圧巻ですが、今回のミルルンは今までとは一味違うコンセプトを持って登場しました。

今回は最新弾で新たに生まれたコンセプト「バニッシュ戦術」を軸とした構築を検討してみました。
そのため、あえてスペルは補助としての役割にとどめ、<原子>シグニによる攻防をバランス良く取り入れています。
軸となるパートナーシグニ《羅原闘姫 Ne》による除去と、おなじみの超強力シグニ《羅原姫 H2O》による防御相手に合わせてゲームをコントロールしていきましょう。

注目カード紹介

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《羅原闘姫 Ne》《ミルルン・ケミストリー》のパートナーシグニで、オールスター期のミルルン限定SRシグニ《羅原姫 Ne》のリメイクカードです。
相手によるバニッシュ以外の除去方法をバニッシュに変換することができ、今弾のレベル1と2の<原子>に多く見られる「バニッシュされたときに発動する自動能力」をより発動しやすくしてくれます。
また、<原子>をダウンさせて行なうバニッシュ能力はこのデッキの除去の要として機能します。
ダウンさせたシグニは後述の《羅原姫 H2O》の【ライズ】元として活用したり、《ミルルン・ケミストリー》の起動能力でバニッシュすれば無駄がありません。

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ディーヴァセレクションを長くプレイしているセレクターにはおなじみの《羅原姫 H2O》、もちろん<原子>が中核となるミルルンにおいても非常に強力な動きを見せてくれます。
《羅原姫 H2O》は【ライズ】という特殊な条件で場に出てくるシグニで、場の<原子>のシグニに重ねることで場に出すことができます。
重ねる前のシグニがダウン状態でも、重ねた《羅原姫 H2O》はアップ状態で場に出てくるので、先述のように《羅原闘姫 Ne》でダウンさせたシグニを無駄なく活用できます。
能力もまだまだ一級品で、ドローに手札破壊、除去耐性がありパワー13000と、今見てもあちこち盛りすぎなくらいですね……!
手札破壊をしながら強力な壁として、場を制圧してくれるでしょう。
今弾でもSSRで再録されるとのことなので、高レアリティを狙いたい方はおすすめです!

これら2大エースを軸に、相手に合わせて攻防のバランスを考えながら対戦を進めていくのが、今回の構築の基本戦術となります。

その他のカードにも目を向けていきましょう。

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《羅原 BP》は、レベル2ながらも相手シグニのパワー−10000できる強力な除去要因です。
コストが軽くはないため、気軽に何度も……というわけにはいきませんが、《ミルルン・ケミストリー》のターン1起動能力のおかげで能動的にエナを貯められるので、見た目以上に使いやすい能力となっています。

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今弾で登場する、バニッシュされたときに能力を発動できる<原子>たち。
手札破壊やドロー、パワーマイナスを行なえるので、場に置くだけで相手にとって嫌な圧力をかけていく事が可能です。
自身の能力で自身をバニッシュできるシグニもおり、かなりの高確率で能力の発動に繋げていけるでしょう。
ゲーム序盤〜中盤ではこれらのシグニを積極的に場に出して、場をコントロールしていくのが基本の動きとなっていきます。
また、今回の構築では《ミルルン・ケミストリー》の起動能力でバニッシュしたときに能力が使用できるよう、自分ターンでも能力が使えるシグニのみ採用してみたので、終盤戦においても下級シグニを腐らせる事がないようになっています。

アーツに関しては、青デッキを支える基本アーツの《アズール・ウィッシュ》《フローズン・ギア》などに加えて、今弾のアーツを2種類採用してみました。

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指定クラスをデッキの上からピックアップできるアーツは各クラスに存在しますが、<原子>用の《スター・フォーメーション》は追加能力がかなり強力。
場に出したシグニのレベル以下の対戦相手のシグニをバニッシュできます。
一番効果的なのは、やはり双方のルリグがレベル3の段階での使用でしょう。
自分の主力を展開し、相手の主力をバニッシュできれば理想的です。
手札を整えたいから、と序盤で使うと、後半の除去手段をひとつ失ってしまうので要注意です。

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追加コストを支払うことで能力を拡張できる「ブーストアーツ」シリーズの一枚。
基本0コストなので序盤から終盤まで様々な場面で使用でき、相手のシグニをダウンできます。
追加のドローでサーバントを引ければ結果的に2点ぶんの防衛になる場合もあるので、エナに余裕があるなら積極的にドローも使いたいところ。
しかし、ダウン対象はパワー10000以下のシグニなので、終盤戦のパワーラインが高いデッキに対しては、序盤で使ってしまうか、《アズール・ウィッシュ》のコストとして割り切ってしまうなど、使用タイミングは見極めが必要になります。

さらに環境やプレイの好みに合わせて、いくつか発展プランも考えられます。

スペル多めの軸にするなら、《羅原姫 ミルルン//フェゾーネ》の採用枚数も併せて増やすことで、メインアタッカーとして活躍させられるでしょう。
スペルは《TROUBLE》や、今弾で登場の《LET FLY》などを採用すると、普通にスペルとして使用するだけではなく、ライフバースト要因としても活躍が期待できます。

アタッカーをもっと増やしたいなら《幻水姫 メガマウス》も採用が検討できます。
ただし、今のままではライフバースト枠がカツカツなので、《羅原姫 H2O》を減らしてデッキ自体を攻撃寄りにするなど、細かい部分の調整が必要になります。

また、黒のシグニが多めとなっているので、お好みの黒アーツを採用するのもアリでしょう。
一緒に《大幻蟲 ベル・クリケット》を採用すれば、突破しづらいシグニを突破しやすくなったり、《羅原 BP》と合わせてパワー12000マイナスにも繋げられます。

今弾のミルルンは新コンセプトの戦術が軸ということもあり、これから様々な構築が誕生し、研究されていくかと思います。
今回の構築も、あくまでその可能性のうちのひとつ。
ここから自分好みに発展させていったり、まったく新しいコンセプトのデッキを作ったりと、ぜひ自分だけのミルルンデッキを見つけていってください!

おわりに

今回は「ヤミノ」が収録されることもあり、普段より多めな6ルリグのサンプルデッキ紹介でした。

来月8月11日には、「ディーヴァグランプリ2025SUMMER」が名古屋で開催されます。
ぜひ今回のアカデミーを参考にし、デッキの作成や改良をして自分だけのデッキを準備しましょう。

いよいよ発売が目の前に迫った「PRIMAL SELECTOR」。どのようなルリグたちが活躍するのか、とても楽しみですね!

それでは、また次回のアカデミーでお会いしましょう!

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