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サステナビリティの取り組み|商品・サービス

知的財産戦略

方針・考え方

タカラトミーグループはこれまでも、独創性に富んだものづくり、新しい遊びの価値創造に取り組み続け、トミカ、プラレール、リカちゃん、ベイブレードなどの「商品」を、世代を超えて愛される「ブランド」へと成長させてきました。今後も、タカラトミーグループの中核となる玩具事業を強化する施策の1つとして、“攻め”の知的財産戦略の取り組みを推し進めてまいります。

体制

当社グループ全体の知的財産権に関するアドバイスを行う知的財産課は、タカラトミー法務部内に設置されており、特許権・意匠権・商標権・著作権等知的財産に関する調査、権利化・管理や、模倣品等による権利侵害の調査や対応を、各事業部や技術部門と連携しながら行っています。商品やサービスの開発初期段階における知的財産権の侵害の予防、早期および複合的な知的財産権の取得、模倣品や権利侵害行為の監視や対策の実施などを体系的に進め、「ブランド」の確立・育成に取り組んでいます。

侵害の予防からブランド確立・成長への流れ

取り組み

複合的な知的財産権の取得

タカラトミーグループは、商品の企画・開発の成果や独自のブランドについて積極的に知的財産権を取得しており、出願・登録件数は業界トップクラスです(意匠登録件数15位 /「特許行政年次報告書 2020年版」より)。ひとつのブランドや商品に対して様々な知的財産権を複合的に取得し、保有することで、技術や遊びも含めたブランド価値の確立とそのブランドの持続的な成長につなげています。保有する知的財産権については、情報を社内に広く発信し、その活用と保護を推進することで、独創性のある商品開発を支えています。近年は、特許権の質の向上と早期権利化、及び、欧米、アジア等の海外事業展開に応じた外国での知的財産権の取得を積極的に推進しています。

知的財産権侵害への対策

タカラトミーグループでは、ブランドを保護するため模倣品の排除にも力を入れています。知的財産権を侵害する模倣品を製造、販売する行為や、SNSに著作物を無断掲載する行為などは、ブランドの価値を損ない、お客様に模倣品被害をもたらす恐れがあります。そのため、タカラトミーグループではこれらの行為に対して知的財産権を行使し、適切な措置を講じています。

対策の例

  • 模倣業者対策

    模倣品が製造されるのを防ぐため、展示会視察、現地調査、行政摘発、民事・刑事訴訟

  • 税関対策

    模倣品が流出・流入するのを防ぐため、水際での取り締まりを実施

  • ネット対策

    模倣品がお客様の手に渡ることを防ぐため、国内外のECサイトの定期監視、模倣品掲載ページの削除

ベイブレードの例(模倣品による商標権、意匠権の侵害)

真正品と模造品の商品パッケージ

海外ECサイト等で販売されていたベイブレードバーストの模倣品については、現地の実態調査を行い、商標権、意匠権に基づき行政摘発を行いました。

昨今では特に、ECサイトでの購入による模倣品被害が増加しています。そのため、タカラトミーグループでは海外ECサイトを定期的に監視し、権利侵害品を発見した場合は、サイト運営者に対して削除申し立てを実施しています。また、国内のECサイト運営者とも緊密に連携して模倣品対策を推進しています。

他者の知的財産権の尊重

タカラトミーグループでは、他社の知的財産権を侵害することがないよう、商品開発の過程で、他社の特許権、商標権等の知的財産権を徹底的に調査し、知的財産権の侵害を予防しています。また、他社の知的財産権を尊重するために、従業員に対する知的財産研修や、主に入社4、5年目の従業員を対象とした「リスク察知能力育成研修」などの研修を実施しています。

知的財産研修
知的財産研修(2019年度 97名参加)
リスク察知能力育成研修
リスク察知能力育成研修(2019年度 26名参加)